「コービーと僕たちに共通しているものは、バスケットボール愛」
1月31日にステイプルズ・センターで行われたトレイルブレイザーズvsレイカーズの一戦は、不慮の事故で他界したコービー・ブライアントに捧げられる『追悼試合』だった。
試合前にはレイカーズのレブロン・ジェームズが感動的なスピーチで会場を一つにし、レジェンドの死後、初めての試合に臨むレイカーズが勝つ、という流れが出来上がった。しかし、ブレイザーズのエース、デイミアン・リラードも、自分なりの方法でコービーへのリスペクトを表現した。
リラードは、12本中7本の3ポイントシュートを含む48得点、さらには9リバウンド10アシストのパフォーマンスでチームを牽引。ブレイザーズを127-119の勝利へと導いた。
レイカーズの選手と同様に、リラードは悲しみに打ちひしがれていた。しかし彼は、コービーが亡くなった日も試合に出場し、『マンバ・メンタリティ』を体現した選手の一人だ。レイカーズ戦を終えた後のインタビューでも、男気溢れるメッセージを発信した。
「今日は、全員が複雑な感情を持って試合に臨んだ。試合前の追悼式の影響もあった。バスケットボールを象徴する存在を失ったのだから、本当に辛い試合になった。試合序盤がスローな展開になったのは、きっと今日の試合が持つ意味も関係していたと思う」
試合前、「コービーに試合を捧げる方法は一つしか考えられない」と言っていたリラードは、その真意をこう語った。
「ただただプレーして、一生懸命にやるしかない。コービーと僕たちに共通しているものは、バスケットボールへの愛だ。そういう形で彼の功績を称えられるかもしれないと思った。そして、実行できたと思う」
結果はブレイザーズの勝利だったが、リラードは追悼試合というシチュエーションを踏まえ、試合後にこう付け加えた。
「西の首位にロードで勝てたけれど、今日という状況を考えれば、この試合に勝者はいない」