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もしレブロンがフリースロー成功率90%超えの選手なら対戦相手は打つ手なし

NBA歴代4位のフリースロー成功率90%を誇るリック・バリーは、現役時代にフリースローを下手投げでリリースするフォームで注目を集めた。

日本では『SLAM DUNK』の主人公、桜木花道がフリースロー成功率を改善させるために取り入れ有名になった投法だが、バリーが下手投げに変えたのも同じ理由からだった。見た目には決して美しいフォームではないものの、1点、2点を争うバスケットボールの試合においてフリースローは重要な要素。不格好でも1本のフリースローを決めることで、結果が変わることも決して少なくない。

だが、バリー以降は『下手投げ』の選手はほぼ出ていない。ロケッツのルーキー、チナヌ・オヌワクがアンダーハンド投法を久々に試合で見せたことが大きな話題になった。

新興3on3リーグ『BIG3』のイベントに出席したバリーは、現在の選手でフリースロー成功率70%未満の選手が、下手投げを含む改善策を試すことなく、失敗を続けている理由が理解できないと言う。

「みんな下手投げのフリースローを試そうとしない。それどころか毛嫌いしている」とバリーは言う。「成功率を改善する方法があるのに、それを試さないのはおかしい。方法はあるのだから、プライドを捨てて取り組むべきだ。フリースロー成功率が70%を切るなんてひどい話さ」

今レギュラーシーズンを例に挙げると、レブロン・ジェームズは67.4%、ドワイト・ハワードは53.3%と苦戦している。平均出場時間が30分を超える選手で最低の48.2%を記録したのはディアンドレ・ジョーダンだった。特にレブロンに言えることだが、『走・攻・守』が揃った選手にもかかわらず、フリースローを苦手としている。

ひとくくりにはできないが、フリースローが決まるかどうかは、フォーム云々の前に、集中力やシュートを打つまでのルーティーンが重要と言われている。バリーは、なにも必ず下手投げに取り組めと言うのではない。「改善に努める」べきと主張しているだけだ。

もしレブロンのフリースロー成功率が80%、もしくは90%を超えれば、故意にフリースロー成功率が低い選手にファウルを仕掛けてプレーを止める『ハック戦術』も使えなくなるため、相手チームは打つ手がなくなると言っていい。7年連続のNBAファイナル進出、そしてキャバリアーズの2連覇を手繰り寄せるためにも、ここは『レブロン流の投法』開発に本気で着手してみてはどうだろうか。