知らなきゃ損する簡単エクササイズでパフォーマンスアップ!

バスケットボール専門のトレーナー監修による『知らエク』。今回はジャンプ力UPのためのエクササイズを紹介します。バスケは高さが重要な競技なので、ポジションを問わずジャンプ力が求められます。ジャンプ力と機動力を高めるとともに、ケガを予防しましょう。

~アンクルホップ

アンクルホップはジャンプの基本となるウォームアップです。特徴はひざの屈伸を全く使わず、アキレス腱の伸張反射を利用して跳ぶこと。筋肉は引き伸ばされ続けると切れてしまうので、縮もうとする働きがもともとあります。その縮もうとする力をジャンプ力に応用します。またケガを防止するため温めていくのも目的となります。

跳んでいる時に体幹が潰れないようにお腹に力を入れ、棒状の状態でポンポン跳ねます。伸張反射は腱や筋肉で発生する生理的現象ですが、それにさらにジャンプをする動作を加えることで、神経の反射プラス飛ぶ動きを加えて、動きを効率的に倍増させます。

運動前のウォームアップなので、身体の調子や機能を確認して、動いていないところのスイッチを入れるイメージで10回から20回やってください。勢い良くやることでジャンプ力UPにつながりますが、まずは正しいフォームでやることが大切です。

~ジャンピングスクワット

ジャンプに必要な臀筋、ハムストリング、大腿四頭筋、あとは体幹を使います。地面を蹴った力がしっかり体幹まで伝わるよう意識して、できる限りフロアから高く跳んで、きれいな着地をしてください。これもウォームアップとして練習前に10回から20回やるのですが、10回、15回とやるうちに最大筋力を発揮できなくなり高さが下がってきます。一番の高さを保って跳べる回数を目安にして、それを3セット行います。

~サイドジャンプ

臀筋を使うサイドジャンプです。横に跳ぶので高さを求めるものではありませんが、横の動きが入るので体幹の不安定感が出やすい、難しい動きです。それでも横の動きでしっかり体幹を安定させてコントロールできるようになれば、縦にジャンプする時にも安定感が上がります。バスケは横の動きがあるので、故障を防ぐためにも必要になってくるトレーニングです。

高くジャンプをする時は母趾球だけではなく足の前足部で跳ぶのですが、母趾球は走るにしても跳ぶにしても大切なポイントなので、常に意識するようにしてください。

監修トレーナー:江上猛
福岡県のトレーニングジムK2ATT(カット)を拠点に、プロからアマチュア、幼児から高齢者まで幅広く指導。全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナーの資格を持ち、競技力向上、リハビリテーションエクササイズ指導、健康作り、ボディーメイキングに対応しており、バスケ選手だけでなくプロ野球選手やパラリンピック車いす日本代表選手も指導している。
制作=バスケット・カウント ディレクション=一般社団法人TSO 衣装協力=AKTR

知らなきゃ損するエクササイズ[知らエク]INDEX
[vol.1]バスケ選手特有の問題、首と肩のコリをほぐす
[vol.2]肩甲骨を動かすことで肩の動きをなめらかに
[vol.3]下半身のポテンシャルを引き出してジャンプ力UP
[vol.4]身体が温かいうちにクールダウンで筋肉の緊張を取り去る
[vol.5]すべてのパフォーマンスの基礎となる『正しい姿勢』を作る
[vol.6]盤矯正で腰回り、背骨周りの筋肉を緩め腰トラブルを予防
[vol.7]どのポジションでも必要なジャンプ力を得るエクササイズ
[vol.8]腹圧を意識した体幹トレーニングで『無意識の意識』の獲得へ