
『宇都宮ブレックス』の検索結果
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欠場が続いていた宇都宮ブレックスの田臥勇太、復帰時期未定の左膝半月板損傷手術は完了し、現在はリハビリ中 宇都宮ブレックスは欠場が続いていた田臥勇太の左膝半月板損傷を発表した。 昨シーズンの田臥は腰を痛め、レギュラーシーズン15試合の出場に終わったが、今シーズンの田臥は開幕から13試合連続で先発出場を果たしていた。主に第1クォーターと第3クォーターの頭に出場するなど、出場時間を制限しながらのプレーとなったが、元気な姿を見せていた。 だが、11月16日の新潟アルビレックス戦から欠場し、先日の天皇杯もメンバーから外れていた。 そして、今回のリリースで左膝半月板損傷であることが判明した。12月2日に手術を行い、現在はリハビリに取り組んでいるというが、復帰時期は未定と長期間の欠場が予想される。 宇都宮は現在アルバルク東京、サンロッカーズ渋谷と同率で東地区の首位に立っている。昨日、ライアン・ロシターの帰化申請が完了した明るいニュースが発表されたばかりだが、田臥が重傷となった今、手放しで喜べる状況ではなくなった。2019/12/07Bリーグ&国内
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宇都宮ブレックスに強烈な追い風、ライアン・ロシターが日本国籍を取得「引き続き、日々の努力を続けていきます」 本日、宇都宮ブレックスはライアン・ロシターが日本国籍を取得したことを発表した。 2013-14シーズンのNBL時代から宇都宮一筋のロシターは大黒柱としてチームを支えてきた。昨シーズンは平均19.8得点11.3リバウンド4.8アシスト0.9ブロックを記録。オフェンスの主要3部門すべてでリーグトップ10に入る活躍を見せた。 今シーズンも開幕から16試合を終え、平均18.8得点12.7リバウンド(リーグ1位)5.1アシスト1.9スティールを記録し、東地区1位のチームを牽引している。 ロシターはクラブを通し、以下のコメントを発表した。 「日本に来て7年目になりますが、これからも日本でチームメイトやブレックスファンとともに時間を過ごせる事を嬉しく思います。引き続き、日々の努力を続けていきます」 ロシターが日本国籍を取得したことで、宇都宮はジェフ・ギブスとシャブリック・ランドルフ、そしてロシターを同時起用する、いわゆる『オン3』が可能となった。また、日本人ビッグマンの竹内公輔も健在なため、インサイドの戦力は今まで以上に充実したと言える。 最良の起用法を見出すため、安齋竜三ヘッドコーチは良い意味で頭を悩ますことになりそうだ。それでも、間違いなくロシターの帰化はチームにとってプラスでしかない。 なお、12月7日、8日に開催される名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦は、従来通り外国籍の登録区分でプレーし、手続きが完了した後に帰化選手となる。2019/12/06Bリーグ&国内
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天皇杯制覇を誓う宇都宮ブレックスの渡邉裕規「去年の悔しさを忘れるはずがない」苦戦するも「次に繋がったことが収穫」 先週末に行われた天皇杯2次ラウンド、宇都宮ブレックスは信州ブレイブウォリアーズを74-65で下し、ファイナルラウンド進出を決めた。だが、選手やヘッドコーチが「B1にいてもおかしくはない」と口を揃えて信州を称えたように、宇都宮は思わぬ苦戦を強いられた。 田臥勇太、遠藤祐亮が欠場した状況で30分以上ゲームメークをした渡邉裕規も「スカウティングがそこまでできていない状況で、足元をすくわれる可能性は大いにあった」と、試合を振り返った。宇都宮は第3クォーターを終えた時点で1点のビハインドを背負っていたが、最終クォーターを23-13と上回ってB1の意地を見せた。 「三遠ネオフェニックスに勝ったチームですし、B1のチームとやるつもりでとみんなで話していたので、慢心はなかったです」と渡邉が言うように、油断ではなく相手のクオリティ自体が高かった。 相手の力を認めながらも、渡邉は自分たちで自分たちの首を絞めたゲーム展開を振り返る。「昨日打てたシュートが打てなかったり、昨日入っていたシュートが入らなかったり。そういう一つひとつのミスを40分間引っ張り続けてしまった。そうなるとシュートも入らないし、ディフェンスもできないで終わってしまう。その切り替えが上手くいっていなかったですね。全部自分たちから崩れて、それが競ってしまった一番の要因です」 それでも、こうした一発勝負では内容よりも結果が大事だ。渡邉も「また来週にやってくる試合ではないので、一つでも多くやることが大事かなと。次に繋がったことが収穫」と胸をなでおろした。 「どこのチームよりも天皇杯への思いは強い」 昨年の天皇杯、宇都宮は決勝に進んだものの、延長戦の末に千葉ジェッツに敗れた。さらに言えば、ケガ人を多く抱え、少ないメンバーでのやりくりを強いられた中での決勝進出だっただけに、天皇杯優勝への思いはどのチームよりも強かった。渡邉も「去年の悔しさを忘れるはずがないです」と言う。 「去年は比江島(慎)が来る前で、あれだけの人数で僕らは決勝まで行って。あいつがいない状況で勝ちきりたかったです。僕たちはまだ天皇杯を取ってないですし、フリースロー1本で勝てたかもしれない、最後のシュートをブロックできれば勝てたかもしれない。なおさらあのような負け方だったので、どこのチームよりも天皇杯への思いは強いはずだし、そういう気持ちを持っていないといけない」 プロである以上、すべての試合で勝利を追い求めるのは当然だ。それでも、クラブとしてはタフなスケジュールを鑑み、外国籍選手や主力選手を休ませる選択もできる。 だが渡邉はそうした選択肢を真っ向から否定する。それは、ブレックスの信念に反するからだ。「リーグ戦だけというイメージのチームもあるかもしれないですけど、それでは応援してくれている人は納得しないでしょう。チームの歴史的にも僕らはそうするべきではない。ただ優勝を目指すのみです」 苦戦しながらも、さいたまスーパーアリーナへの切符を手にした宇都宮。誰よりも貪欲に優勝を欲する渡邉の、「やっと去年の思いを取り返せるチャンスが来た」という気持ちは、チームメートにもファンに伝わっているはずだ。2019/12/05Bリーグ&国内
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勝負どころの集中力で上回った宇都宮ブレックス、B1の意地で天皇杯べスト8進出勝負どころを見極め、最終クォーターの逆転勝利 天皇杯2次ラウンド、宇都宮ブレックスが信州ブレイブウォリアーズと対戦した。 B2リーグ全体2位と好調の信州は、前日にB1の三遠ネオフェニックスを撃破した勢いがあった。それでも、その気合が空回り。開始約3分でウェイン・マーシャルが2つ目のファウルを犯し、チームファウルも4に到達するファウルトラブルに見舞われた。 それでも、佐藤託矢を筆頭に身体を張ってマーシャルの穴を埋め、ディフェンスの強度を落とさず、宇都宮のお株を奪うディフェンスを軸に先行する展開に持ち込む。宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチが「激しさもあるし、駆け引きも上手い。よく訓練され、組織立ったディフェンス」と試合後に語ったほど、信州のディフェンスには見るべきものがあった。 だが信州は渡邉裕規のピック&ロールを止められず、第2クォーター開始3分半に橋本晃佑のミドルシュートを浴びて逆転を許す。さらに、マーシャルが早くも3つ目のファウルをコールされベンチに退くなど、再びファウルトラブルにも苦しんだ。 それでも交代で入った井上裕介がオフェンスリバウンドを奪い、この日ゲームハイの23得点を挙げた西山達哉の3ポイントシュートに繋げるなど、信州はチーム一丸で耐えしのぐ。オフェンスが停滞した場面では、アンソニー・マクヘンリーがタフショットを沈めて互角の展開に持ち込み、1点をリードして最終クォーターを迎えた。 「カテゴリーが違うチームに負けるわけにはいかない」 しかし、宇都宮は最終クォーターにその強さを発揮する。ファーストプレーで喜多川修平が逆転の3ポイントシュートを沈めると、直後には竹内公輔がオフェンスリバウンドからバスケット・カウントをもぎ取る。ボーナススローが外れたリバウンドを比江島慎が奪って竹内に繋ぎ、竹内はマーシャルから4つ目のファウルを誘発した。 最後まで信州の粘りに遭うも、最終クォーターだけで6つのオフェンスリバウンドを獲得し、セカンドチャンスポイントに繋げるなど、宇都宮は勝負どころでチームの強みを発揮した。さらに最終クォーターの3ポイントシュートが10本中1本しか決まらない信州に対し、6本中4本成功と宇都宮の勝負強さが光った。残り3分25秒に渡邉が3ポイントシュートを沈め、宇都宮がリードを2桁に乗せると、そのまま優位を保って最終スコア74-65で勝利した。 信州の指揮官、勝久マイケルは「結局18本のオフェンスリバウンドを取られました。40分間続かないことが彼らとの違い」と、B1のトップチームの継続力に屈した試合を振り返る。 一方、勝利したものの苦戦を強いられた宇都宮の安齋ヘッドコーチは「信州さんの強さをまざまざと感じたゲームでしたし、勉強になった。どっちがB1のチームか分からないようなゲームだった」と相手を称えた。 それでも、「カテゴリーが違うチームに負けるわけにはいけなかった。そこは選手たちがプライドを出してやってくれた」と、B1としての意地が勝利を引き寄せたと語った。 一発勝負のトーナメント戦では、何よりも結果が大事。3連覇中の千葉ジェッツが敗れる波乱もある中、内容はともかく勝ち上がったことに意味がある。2019/12/01Bリーグ&国内
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比江島慎、劣勢を覆す『主役の働き』に手応え「満足はしませんが良くなっている」3ポイントシュートにドライブ、インパクト抜群の活躍 宇都宮ブレックスは前節、レバンガ北海道に連勝して今シーズンの勝ち星を10に乗せた。 この北海道との連戦、初戦は53-28と圧倒した前半だけで勝利を決定付ける大勝を収めたが、第2戦では相手が奮起。本来なら宇都宮の持ち味であるディフェンスとリバウンドで上回られて苦戦を強いられた。しかし、後半にファウルトラブルと疲労で相手の勢いが落ちた隙を見逃さず、第3クォーターを29-13と圧倒して84-70の逆転勝ちを収めている。 宇都宮が猛烈な追い上げを見せた時間帯、その主役を演じたのが比江島慎だ。第3クォーター途中、38-49と2桁のビハインドを背負った場面から、ジェフ・ギブスとの連携から1本、ライアン・ロシターのスクリーンを受けて1本と3ポイントシュートを決め、北海道のタイムアウトを挟んで自らのドライブからロシターの決定機を演出。さらに自らアタックしてファウルを誘い、フリースロー2本を決めた。 この時点でもまだビハインドは残っていたが、試合の流れは完全に宇都宮のものになっていた。苦しい状況の中で自らアクションを起こして試合展開を変えられる選手は多くない。特にBリーグではその部分を外国籍選手に頼る場合が多いが、比江島はさすがの存在感を見せた。 比江島自身も、大きな仕事ができたという充実感があったのだろう。逆転勝利を収めた試合後、「(安齋)竜三さんの誕生日だったので、前半の出来のままだったらヤバい、ディフェンスの強度を上げていかないとなって(笑)」とジョークも飛び出した。 「今シーズンで一番、やりたいプレーができた」 「前半は(マーキース)カミングスや(ケネディ)ミークスの守り方が徹底できておらず、好き放題にやられてしまった。ボールマンプレッシャーみたいな細かいところもできていなかった」と振り返る比江島は、後半に入る際にカミングスにプレッシャーをかけてリズムを狂わせることをまずは意識し、そこから良いオフェンスへと繋げようとした。 「個人としてはドライブを意識して、スペースは空いてたのでまずはシュートを狙って、ボールプッシュして」という積極性が結果に繋がった。15得点3アシストは、比江島からすると突出したスタッツではないが、この試合に関しては苦しい流れを断ち切り、チームを勢いに乗せるという点で大きな価値のあるものだった。 「今日に関しては今シーズンで一番、自分の仕事ができた、やりたいプレーができたと思います」と比江島も言う。「徐々に良くなっていると思います。昨シーズンから比べても、シーズンが始まってからも、ピック&ロールの使い方だったり視野を広く持って良い判断ができるようになっています。今日もミスがなく、確率良くシュートも決めて、ディフェンスの強度も高く保つことができました。まだまだ満足はしていないですけど、良くはなっています」 遠藤祐亮がケガで欠場したこの試合、「自分がやらなければ」という気持ちがあった。その結果としてオフェンスでもディフェンスでもチームを引っ張ったこの日のプレーを、安定して出せるようになりたいと比江島は言う。「これをスタンダードにできれば間違いなく成長に繋がると思うので、遠藤さんがいてもそれはやっていきたい」 宇都宮での2シーズン目を迎え、本当の意味で比江島はチームにフィットし、宇都宮のスタイルに合わせながらも自分らしさを削ぐことなく発揮できるようになってきた感がある。それでも本人は「まだまだ満足はしていない」わけで、もっともっとレベルアップしていくはずだ。 11/10(日) vs.北海道@ブレックスアリーナ宇都宮勝負所で3Pシュートを立て続けに決めた#13 渡邉選手の試合後のインタビューです。最後まで、ご覧ください。#Grabit#BREX pic.twitter.com/ax8ftWEnGo— 宇都宮ブレックス (@utsunomiyabrex) November 10, 20192019/11/12Bリーグ&国内
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宇都宮ブレックス、得意のリバウンドで主導権を奪われ大苦戦も後半一気の逆転劇レバンガ北海道のビッグラインナップが機能 宇都宮ブレックスがホームにレバンガ北海道を迎えた第2戦。立ち上がりから北海道の勢いに飲まれてビハインドを背負ったが、第3クォーターに本来のバスケットを取り戻すと一気に逆転。そのまま押し切って連勝した。 北海道でキーマンとなったのは市岡ショーンだった。第1戦ではベンチスタートだったがスタメンに据えられ、ケネディ・ミークスとマーキース・カミングスとともにビッグマンを並べてインサイドの主導権を取りに行く。リバウンドを強みとする宇都宮を相手に引かず、取れないと判断すれば指先で弾いて他の選手が出足で上回ってボールを拾っていった。 外でのパスは回るがペイントエリアに良い形でボールを入れられず、ライアン・ロシターにポストアップのパスが入る良い形ができても、数が少ないため北海道にファウルで潰された。インサイドの主導権は与えられないと宇都宮は竹内公輔、橋本晃佑を送り出すが、流れは変えられない。第2クォーター、北海道のファウルがかさんだところでインサイドへの強引なアタックを増やし、フリースローで得点を繋いだものの、3ポイントシュートも当たり始めた北海道のペースが上回る。32-45と大きなビハインドを背負って前半を終えた。 立ち上がりの勢いに問題があったのは間違いないが、渡邉裕規は「相手も絶対に連敗したくなくて勢いを持ってくるので、簡単ではない」と語る。「でも大事なのは自分たちのやるべきことに立ち返ることで、それができれば勝てるし、できなければ勝てません」 ジェフ・ギブスも同じことを言う。「ハーフタイムに選手同士で良いディフェンスから自分たちの流れを持ってこようと話した。一気に逆転はできないので少しずつ差を詰める、自分たちのスタイルであるディフェンスから得点する部分で貢献できるよう、精一杯やった」 ファウルトラブルを機に宇都宮が攻勢に転じる そして後半、渡邉とギブスが言う自分たちのバスケットを展開した宇都宮が圧倒する。きっかけとなったのは、後半開始1分半で市岡が個人4つ目のファウルでベンチに下がったことだ。 内海ヘッドコーチは「ディフェンスとリバウンド、チームにとって一番大事な部分を頑張ってもらっている。ビッグマンでキーになる彼が早めにファウル4つになったのは我々にとって痛かった」としながらも、「ファウルが多いのは身体を張っているので仕方ない部分もある」と彼を責めず、「選手は一生懸命にやったが、リーグの中でアジャストしながらいろんな戦術が必要だと私なりに反省している」と、あくまで勝ち負けの責任は自分にあるとした。 この時点で点差は11あったが、試合巧者の宇都宮は一気にギアを上げる。北海道もここが勝負どころと奮起し、リバウンドから素早く展開して松島良豪のトランジションスリーなど好プレーも見せたが、宇都宮の勢いはそれ以上だった。 その勢いのトリガーを引いたのは比江島慎だ。遠藤祐亮がケガで不在とあっていつも以上に気合いが入っていたという比江島は、2本の3ポイントシュートを立て続けに決めるとともにピック&ロールからのチャンスメーク、またゴール下まで切り込むドライブと、そのオフェンス能力を存分に発揮。流れを一気に引き寄せた。 勢いを加速させた渡邉、終盤は完全に宇都宮ペースに この勢いを加速させたのは渡邉の連続3ポイントシュートで、これに山崎稜が続いて61-58と逆転して第3クォーターを締める。最終クォーターに北海道は市岡をコートに戻すも、ファウルトラブルであることは変わらないし、少ない人数でローテーションを回す疲労もあって、前半のような勢いはもうなかった。 宇都宮のプレッシャーは前半とはレベルが違い、ボールホルダーに激しいプレッシャーを掛け、ポストに預けるパスをカットしてインサイドで優位を作らせず、ターンオーバーからの速攻を連発してオフィシャルタイムアウトまでに14-4のランで試合を決めた。最終スコア84-70で宇都宮が勝利を収めている。 終わってみればリバウンドで31-29と宇都宮が巻き返した。ペイント内での得点は38-38と同じだったが、フリースロー試投数は22-7と大差に。前半の苦しい時間帯にも攻める姿勢を保ち続けたことが、後半の勝機を生み出したと言える。 北海道は連敗で通算成績を7勝7敗としたが、宇都宮を相手にディフェンスとリバウンドで渡り合い、良い勝負を演じたことは収穫でもある。その手応えを松島良豪はこう語る。「東地区のチームを相手にオフェンスで上回って勝つの簡単ではないので、自分たちはヘッドコーチが目指し、チームが準備してくれたディフェンスを頑張って、チーム力で相手の良い部分を抑え、良いオフェンスに展開して、そこで勝利という結果を手にしていける。今チームが目指しているバスケットは間違っていないと思っています」 11月10日のB1 8試合の結果 島根81-76三河 SR渋谷92-97新潟 京都58-98秋田 宇都宮84-70北海道 A東京83-71琉球 名古屋D74-83千葉 大阪88-78横浜 川崎81-79三遠2019/11/10Bリーグ&国内
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最後まで崩れなかった富山グラウジーズ、接戦を制し宇都宮の連勝を7で止める終盤に追いつかれるも、気持ちを切らさず勝ち越し 富山グラウジーズvs宇都宮ブレックスの第2戦。第3クォーターに抜け出した富山は終盤に追いつかれたものの逆転を許さず、最後までディフェンスが機能。3点リードで迎えた最後のポゼッションでも、渡邉裕規にタフショットを打たせゴールを死守し、72-69の接戦を制した。 先行したのはホームの富山。宇都宮の低調なシュート精度にも助けられ失点を防ぐと、ダニエル・オルトンがミドルシュートや速攻から得点し、開始6分で13-4と先行した。 だが、どこからでもボールに手が伸びてくる宇都宮のディフェンスに苦戦しターンオーバーがかさんだ。第1クォーターだけで6個のターンオーバーを犯しリズムを失うと、比江島慎の3ポイントシュートや竹内公輔の速攻を許し、15-14と反撃を受けた。 第2クォーターに入っても守り合いの展開が続く。宇都宮のディナイディフェンスに手を焼き、ボールが回らずショットクロックが少なくなったところでシュートを打たされるが、ハリーバックを徹底して速攻を防いだ。また、ズレを作られるもドライブを選択させ、ヘルプが確実にシュートチェックに行くことでタフショットを強いり、失点を最小限にとどめた。 当たりがなかった遠藤祐亮に3本連続で3ポイントシュートを決められるなど、一時逆転を許したが、葛原大智も3ポイントシュートを入れ返して一歩も引かない。ターンオーバー数は富山が10、宇都宮が8と互いにミスが目立つ展開となる中、37-37とまったくの互角で前半を終えた。 後半に入り、船生誠也と前田悟が連続で3ポイントシュートを沈めるなど、得点ペースが一気に上がる。攻めあぐねるものの、時間をかけて辛抱強くオフェンスを遂行することで主導権を渡さなかった。ボールハンドラーを担った宇都直輝はタフなディフェンスに苦しめられターンオーバーも犯してしまうが、果敢にアタックして打開し、決定的なアシストパスを何本も送った。残り3分19秒には、その宇都がドライブから初得点を決めて点差を2桁に乗せた。 殊勲の宇都「周りを使って組み立てられたのが良かった」 富山が9点をリードして最終クォーターを迎えるが、7連勝中の宇都宮が地力の強さを見せる。ディフェンスのギアを一段上げ、ズレを作らせず、フリーをまったく作らせないで失点を防ぐ。オフェンスでは、連動した動きからミスマッチを作り出し、ライアン・ロシターがフィニッシャーとなって得点していく。 そして、約5分間フィールドゴールをライオンズのシュート1本に抑え込んだ宇都宮は、比江島のドライブに合わせた竹内がレイアップを沈め、64-64と追いついてオフィシャルタイムアウトを迎えた。 レオ・ライオンズがショットクロックと同時に放ったタフな3ポイントシュートを成功させて勢いに乗ったが、残り1分30秒に比江島の3ポイントシュートを浴び、同点に追いつかれた。 終盤に追いつかれたことで、集中力が切れてもおかしくない場面だったが、富山は逆に集中力が増した。宇都が比江島の裏を突き、ライオンズがそのタイミングを見逃さずパスを供給。宇都のレイアップが決まり再び勝ち越すと、直後のディフェンスでは比江島のターンオーバーを誘発した。 ライオンズが比江島にマッチアップしパスを選択させると、素早いディフェンスローテーションでズレを作らせず、待ち構えていたオルトンがロシターの1on1を防ぐ。そして、最後までこのディフェンスが機能し、ラストポゼッションも渡邉に後ろに流れながらのタフショットを打たせて、逃げ切りに成功した。 富山の指揮官、ドナルド・ベックは「昨日より確実にディフェンスが良く、ハードワークしていた。今日はチーム全体でつかみ取った試合だった」と、総括した。 チーム最多の7本のアシストを記録し、勝ち越しシュートを決めた宇都は「チームでバスケットすることを意識した」と、指揮官同様にチームでの勝利と強調した。また、「ディフェンスを強くしてくることは分かっていたので、周りを使って組み立てられたのが良かった」と、第1戦で26得点を挙げたことを布石とし、ゲームコントロールを重視したと勝因を語った。 富山は大黒柱のジョシュア・スミスが右膝蓋腱断裂の重傷を負い、戦列を離れた。スミスの代役として期待されるダニエル・オルトンは15得点12リバウンドの活躍を見せた。 東地区首位の宇都宮を撃破したことはチームにとって自信になるはず。苦しい状況で黒星が先行しているが、浮上のきっかけとなる試合になったはずだ。 10月27日のB1 9試合の結果 SR渋谷91-71川崎 富山72-69宇都宮 秋田71-68滋賀 京都71-69新潟 琉球98-87三遠 千葉101-63島根 A東京99-95三河 名古屋D77-74横浜 大阪60-69北海道2019/10/27Bリーグ&国内
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『ナベタイム』が発動? SR渋谷の連勝をストップした宇都宮ブレックスの渡邉裕規一挙13得点の荒稼ぎを見せた『ナベタイム』 宇都宮ブレックスはサンロッカーズ渋谷との首位攻防戦を制し、SR渋谷の開幕からの連勝を止めたとともに、チームの連勝を6に伸ばした。 安齋竜三ヘッドコーチが「ピック&ロールからパスアウトして、そこからの展開を何回もやれと伝えました。シンプルにやったほうが流れもできるし、そこが3クォーターで良いオフェンスの展開になった」と語ったように、第3クォーターを30-20で上回ったことが勝因の一つになったが、このビッグクォーターを演出したのが渡邉裕規だった。 渡邉は2本の3ポイントシュートを含む、3本のフィールドゴールと5本のフリースローをすべて成功させ、このクォーターだけで13得点を記録した。 渡邉はその時間帯をこのように振り返った。「僕が点数を取れた3クォーターというのは、(鵤)誠司が4番をやったりしていた時間帯。彼が入ることによってボールが止まらなくなって、流れがすごく良くなった。そこで僕が空いて、シュートを決められたのは良かったです」 渡邉が言うように、ライアン・ロシターと橋本晃佑を休ませる時間帯の宇都宮は、鵤が4番でプレーし、2m超えが1選手のみの極端なスモールラインナップだった。一般的な4番選手に比べ、走力がある鵤がいることにより、ボールムーブが速くなって、連動したチームオフェンスが実現したのだ。 第3クォーターで見せたような、渡邉の一度入りだすと止まらない状態を『ナベタイム』と呼ぶことがある。クラッチタイムでのパフォーマンスなのか、連続で3ポイントシュートを決めた時にそう呼ばれるのか、その定義は定まっていない。本人的にも「分かんないです(笑)」と言う。 「それは僕が決めることじゃなく、僕がそう呼んでくださいと言って作ったものでもないので。だから皆さんで判断していただけるとうれしいです」 「我慢して自分たちの時間を作ったことが一番の成果」 またこの試合は、互いにフリースローの成功率がそこまで高くなく、突き放すチャンスや追いかける展開でやきもきするシーンが見られた。その中で渡邉は7本中6本のフリースローを成功させ、及第点の成績を残したが、フリースローを打つ際にボールを頭を打ちつけ、気合を入れる場面が見られた。 「本当に1本1本が大事になりますし、いつもライアンが外したりして、入れろよって思っているので(笑)。入れないとという気持ちがあって、気分的にも上がっていました」と、その仕草の理由を語った。 もちろんすべての試合が大事だが、渡邉の気合がいつも以上だったのは訳がある。それは週末開催とは違うことと、同地区対決ということに起因する。 「1試合しかできないというのもあるし、同地区の試合なので。この試合を落とすのと、勝ち切るのでは、だいぶ変わってくると、コーチも言っていましたし、僕らもそう思っていました。平日の1試合ですけど、この1勝が後半戦になるにつれ、響いてくる可能性はあると思います。だから重要な試合だったと僕は思うんです」 まだシーズンは始まったばかりで6試合から8試合しか消化していないが、すでに今シーズンの東地区の勢力図は大きく変わっている。チャンピオンシップを見据える上で、戦績が同じ場合は直接対決での戦績がモノを言うため、1勝の価値はこれからますます高くなっていく。 「チームの事情を言えばいろいろとあるんですけど、自分たちに自信を持ってできたのが勝因かなと。相手の連勝を止めたのがうれしいというより、我慢して自分たちの時間を作ったこと、40分間できたことが僕らの一番の成果かな」 宇都宮はジェフ・ギブスと竹内公輔を欠く状態で千葉ジェッツ、シーホース三河に続き、東地区首位を走っていたSR渋谷を撃破した。1勝の重みを理解している渡邉はあらためて今のチームに自信を深めた。2019/10/24Bリーグ&国内
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攻撃の遂行力で上回る宇都宮ブレックス、SR渋谷の開幕からの連勝を5でストップ第3クォーターを30-20と圧倒、宇都宮が逃げ切り ともに5連勝中のサンロッカーズ渋谷と宇都宮ブレックスによる、6連勝を懸けた水曜ナイトゲーム。前半は拮抗するも、第3クォーターを30-20で上回り、オフェンスのペースが最後まで落ちなかった宇都宮が91-81で勝利した。 SR渋谷は外国籍選手にセバスチャン・サイズではなくチャールズ・ジャクソンを起用。そのジャクソンは出だしで軽率なターンオーバーが続き、ゴール下の簡単なシュートをミスするなど精彩を欠いた。そこで伊佐勉ヘッドコーチはジャクソンを一度ベンチに戻し、「気負いすぎじゃないか? 普通にやれ」とアドバイス。すると、気持ちを切り替えたジャクソンは調子を取り戻し、インサイドの主力を欠く宇都宮に対するファーストオプションとなって、パワープレーやオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを決めていった。 だが、宇都宮も『ストレッチ4』として評価を高める橋本晃佑が3ポイントシュートを沈める。橋本がジャクソンを外に釣り出しスペースを広げたことで宇都宮のチームオフェンスが機能し、確実にシュートを決めていった。 SR渋谷はジャクソンが12得点、ドライブと3ポイントシュートで加点していったベンドラメ礼生が10得点を挙げる。それでも、宇都宮は崩した後のフィニッシャーとなったライアン・ロシターが16得点、5得点以上の選手が4人となり、前半を42-39と上回った。 4点差まで詰め寄られるも、遠藤がミスマッチを突き幕 そして、後半に試合が動く。宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチが「もうちょっとシンプルなピック&ロールからパスアウトして、そこからの展開を何回もやれと伝えました。シンプルにやったほうが流れもできるし、相手も疲れると思ったので、そこが3クォーターで良いオフェンスの展開になった」と語ったように、極力タフショットを打たずにギリギリまでズレを作り出すオフェンスが機能した。 宇都宮はフィールドゴール成功率66.7%(15本中10本の成功)を記録。特に渡邉裕規は2本の3ポイントシュートを含む13得点を挙げ、30-20のビッグクォーターを作り出した。その後も宇都宮のペースが続き、残り4分17秒に橋本が3ポイントシュートを沈め、13点のリードを保つ。 だが、SR渋谷はチームファウルが5に達した宇都宮に対し、ジャクソンのインサイドを強調してペイントエリアで確実に加点。そして、ライアン・ケリーとベンドラメの3ポイントシュートも飛び出し、残り1分49秒で4点差まで詰め寄った。 それでも、宇都宮は直後のオフェンスで遠藤祐亮が山内盛久とのミスマッチを突き、流れを止める。その後はファウルゲームで得たフリースローを確実に沈めて逃げ切った。 伊佐コーチ「パスの精度が速くて正確」 SR渋谷の伊佐コーチは「前半にハマってしまって、自分たちがやるべきことを見失った部分があった。ミスが起きた時に一気に行かれたイメージ」と敗因を分析した。 後半に離される原因となった宇都宮の連動したオフェンスについては「パスの精度が速くて正確。自分たちのディフェンスが間に合ってないのも事実。個の選手が攻略法を知っていて、そこをしっかり突いてくるというのはさすがだと思いました」と、敵ながらオフェンスの遂行力を称賛した。 SR渋谷の開幕からの連勝を5でストップし、宇都宮は連勝を6に伸ばした。ジェフ・ギブスと竹内公輔を欠き「タフな状況」と安齋コーチは語るも、「(シーホース)三河戦に続いて、チームで我慢した結果。チーム一丸でやれてる実感もあります」と、逆境を跳ね除けるチーム状況に手応えを得ている。 10月23日のB1 9試合の結果 北海道63-78A東京 秋田77-96千葉 SR渋谷81-91宇都宮 横浜91-85新潟 三河82-66富山 京都75-78島根 大阪73-79名古屋D 滋賀76-78琉球 川崎94-87三遠2019/10/24Bリーグ&国内
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エースの仕事を果たした宇都宮の比江島慎「終盤は取るべき選手が取る時間帯」終盤に8得点を集中させた『エースの仕事』 宇都宮ブレックスは週末のシーホース三河戦に連勝し、調子を上げている。 第2戦で比江島慎は14得点3アシストを記録。「試合終盤は取るべき選手が取らなきゃいけない時間帯で、試合の中で一番集中力が上がる時間帯でもある」と語ったように、最終クォーターに得意のドライブなどで8得点を集中させて、勝利に大きく貢献した。 比江島は自らがボールハンドラーとなりアタックしたシーンをこのように振り返る。「スイッチしてきて相手が(桜木)ジェイアールだったり(ダバンテ)ガードナーで、あまり横の動きには強くないと思ったので思い切っていきました」 左右に揺さぶり、緩急を駆使した比江島のドライブを止められず、三河はディフェンスに定評のある加藤寿一を起用し、この試合18得点を挙げた岡田侑大をベンチに下げることになった。 もっとも、大事な時間帯で比江島の個を強調することは多々ある。安齋竜三ヘッドコーチも「最後にアタックしてほしいという思いはあって、彼には常にああいうプレーをしてほしい」と話しており、「やれる武器を持っているのは分かっているが、彼がどこでスイッチが入るかを探っている状況」と、比江島が安定したパフォーマンスが出せるパターンを模索しているという。 『ゴートゥーガイ』にはなれていないだけに、比江島自身も「まだこのチームではそこまで貢献できてないというのが正直なところ」と、期待の大きさは理解している。 第2戦ではエースの役割を果たしたが、バスケット・カウントになりそうな場面でシュートを決めきれず、頭を抱えるシーンも何度か見られた。「ポロポロ外してしまって、あれはあり得ない。そこが大満足になれないところです」と、歯がゆい思いを抱えた。 「ディフェンスの貢献度は上がっている」 やはり、比江島と言えば、『比江島ステップ』と称されるドライブなどオフェンス面に注目が集まる。それでも、指揮官は「ディフェンスのメンタルがすごく良くなっている。オフェンスだけではない、バスケットボール選手としてのレベルが上がっていると思う」と称賛する。 実際、第2戦の勝利を決定づけるシーンを演出したのも比江島のディフェンスだった。橋本晃佑の3ポイントシュートにより、3点ビハインドを背負った三河はタイムアウトを要求。その直後、長野誠史からガードナーへのパスを比江島が弾き、遠藤祐亮の速攻を生み出した。 「ブレックスの複雑なディフェンスは昨シーズンに理解したので、余裕ができたのもあります。ワールドカップから意識してますし、成長できているとは思います」と比江島も言う。 「ディフェンスにも注目してほしいのでは?」と尋ねると、「それは思いますね(笑)」と苦笑い。「三河の時に比べたら、オフェンスの回数は減ってるかもしれないですが、その分ディフェンスの貢献度は上がっていると思うので、そこも見てほしいです」 宇都宮は次節、開幕から無敗で東地区首位を走るサンロッカーズ渋谷と対戦する。SR渋谷はリーグトップの平均85.2得点と攻撃的なチームへと変貌を遂げており、いかに失点を抑えられるかが勝負のカギを握る。 比江島も「守り合いになると思う」と話し、「チャレンジャーの気持ちで臨みたい」と意気込んだ。日本人トップクラスのスキルを持つ比江島には、ついついオフェンス面に目が行ってしまうもの。だが、次節のSR渋谷戦では指揮官も称賛するディフェンスにも注目したい。2019/10/23Bリーグ&国内
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試合を決定づけた橋本晃佑、宇都宮ブレックスの強さをさらに高める存在へ『ストレッチ4』としての役割を完遂し勝利に貢献 宇都宮ブレックスは週末に行われたシーホース三河戦に勝利し、連勝を5に伸ばした。 2試合ともに終盤までもつれる接戦となったが、昨日の第2戦は三河の鈴木貴美一ヘッドコーチが「どっちに転ぶか分からないところで橋本(晃佑)君に思い切り3ポイントシュートを決められて焦ってしまった」と語ったように、同点で迎えた残り1分13秒に橋本が沈めた3ポイントシュートが試合の勝敗を決めた。 橋本は「感情はあまり出さないほうなので恥ずかしいんですけど」と照れながらも「勝ちに繋がったと思うので、勝負どころで決められたのですごくうれしかったです」と笑顔を見せた。 試合終了後、駆け寄ってきた遠藤祐亮に頭をはたかれる手荒い祝福を受けた。橋本が3ポイントシュートを沈めた直後、遠藤はダメ押しとなる速攻を決め勝利の立役者となった。それでも遠藤がそうした行動に出たのは、今日のヒーローが誰だったかを分かっていたからだろう。 橋本は15得点7リバウンド4アシストを記録。ジェフ・ギブスと竹内公輔をケガで欠き、シャブリック・ランドルフも出場できず、外国籍選手はライアン・ロシターのみ。『オン0』の時間帯もあった苦しい状況で、チームを救う活躍を見せた。 過去最長のプレータイム「充実感しかない」 自身が強みと言う3ポイントシュートは5本中3本を成功させた。試合を決めた3ポイントシュートについては「僕がスクリーンに行くと相手はスイッチするので、そこでうまく1対1をしながら。昨日から3ポイントの調子が良く、自信があったので思い切り打ちました」と話し、『ストレッチ4』としての役割を完全に体現した。 過去最長となる35分間のプレータイムとなったが「2つ勝てたので充実感しかないですね」と、会心の勝利で疲労は感じないと言う。 普段は3番ポジションでプレーしているが、安齋竜三ヘッドコーチが「4番のほうがオープンなシュートが打てるのはやる前から分かっていた」と言うように、シュートレンジの広さとスピードのミスマッチを使って外国籍選手とのマッチアップを制した。 橋本自身も「ピック&ポップでワイドオープンで打てることが多いので、4番のほうがやりやすいです」と言う。だが、安齋コーチが「ウチのチーム事情的にも、そこ(3番)でステップアップしてほしい」と言うように、宇都宮にはギブスと竹内というリーグトップクラスのインサイドプレーヤーがいるため、橋本には3番でのプレーが求められる。 苦肉の策ではあったが、橋本を4番に据えてロシターを中央に置くゾーンディフェンスは機能したように見えた。それでも、安齋コーチからしてみれば「外国籍に対するディフェンスやピック&ロールに対するディフェンス、リバウンドや走力も竹内のほうがまだまだレベルが高い」と、特に守備面では竹内に後れを取っているのが実情のようだ。 「僕が3番をこなせれば、できることが増えてくる」 日本代表を長年務める竹内の安定感には及ばないかもしれない。だが、この2試合で4番でも通用することを証明した橋本が、3番ポジションでも同じようなパフォーマンスができるとなれば、宇都宮の強さはさらに増すはずだ。 橋本は言う。「ディフェンス面の課題を克服して、3番ポジションのピック&ロールも自分のモノにしていきたい。僕が3番をこなせるようになれば、チームとしてできることがもっと増えてくると思うので」 安齋コーチも「ケガ人が戻って来たら、さらに良くなっていくように。いつでも全員でそういうところに取り組んでいくことができるチームになっていけば、今年もまた上に行ける可能性がある」と、この2試合を終えて大きな手応えをつかんだ。 外国籍選手がロシターのみの状況でも三河に競り勝った宇都宮。橋本の4番起用が通用することを証明したとともに、橋本の成長がさらに宇都宮を強くしていくことが分かった2試合となった。2019/10/21Bリーグ&国内
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終盤でチームの成熟度に差、宇都宮ブレックスが三河とのオフェンス合戦を制し連勝橋本の3ポイントシュート、直後の速攻で幕 宇都宮ブレックスvsシーホース三河の第2戦。第1戦と同様にハイスコアリングゲームとなったが、終盤に橋本晃佑の3ポイントシュートと直後の速攻で突き放した宇都宮が勝負強さで上回り、90-84の激戦をモノにした。 ライアン・ロシターが2本の3ポイントシュートを含む8連続得点を挙げて宇都宮が先行するが、三河も岡田侑大が5本中4本のフィールドゴールを成功させるなど一歩も引かず、序盤からハイスコアリングゲームの様相を呈した。 ジェフ・ギブスと竹内公輔を欠く宇都宮だったが、『ストレッチ4』の橋本がダバンテ・ガードナーを外に釣り出し、アウトサイドシュートを高確率で沈めたことでインサイドの不安を感じさせない。またリバウンドへの意識も高く、第1戦に続いてガード陣もリバウンドに飛び込むことでポゼッションを渡さず、セカンドチャンスポイントに繋げていった。 ディフェンスではロシターを中央に置くゾーンディフェンスでインサイドの高さ不足を補った。それでもパス能力に長けるガードナーと桜木ジェイアールを起点にパスを散らされ、第3クォーターまでに10本中6本成功と高確率で3ポイントシュートを許し、個のプレーにも手を焼いて内外から失点が続いた。また、ロシターがいない『オン0』の時間帯で、オフェンスリバウンドからの失点が増えるなど、インサイドの不利を完全に補うことはできなかった。 ともに主導権を握った場面があり、それぞれ最大で3ポゼッション以上のリードを有する時間帯があった。それでも互いに粘りを見せて拮抗したまま試合は進み、宇都宮の3点リードで最終クォーターを迎えた。 「思い切り3ポイントシュートを決められて焦ってしまった」 ガードナーの個を止められない宇都宮は逆転を許し、73-74でオフィシャルタイムアウトを迎えたが、比江島慎の1on1を強調することでリードを保つ。 三河はオフェンスが好調だった岡田侑大を外し、ディフェンスの強い加藤寿一を比江島にぶつけたが、スクリーンを巧みに使う比江島のドライブを止められない。比江島の後にはガードナーにボールを集め、そのガードナーが7連続得点を挙げるなど、最後まで一進一退の攻防が続いた。 しかし残り1分13秒、試合の趨勢を決めるビッグプレーが宇都宮に飛び出す。遠藤祐亮のドライブをケアしたガードナーのシュートチェックが遅れ、外に開いた橋本が遠めから3ポイントシュートを沈めて84-81と一歩抜け出す。さらに、その直後のディフェンスで比江島のパスカットからの速攻を遠藤が決めて一気に5点差とした。 鈴木貴美一ヘッドコーチが「どっちに転ぶか分からないところで橋本君に思い切り3ポイントシュートを決められて焦ってしまった」と語ったように、この一連のプレーが決定打となり、宇都宮が熱戦をモノにした。 「乗り越える力がチームに備わっている」 勝利した宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチは「昨日に引き続き自分たちの流れがくるまで耐えて、最後に流れを作れた」と、我慢の勝利と語った。 また、「災害で大変な方たちがいる中で、ホーム開幕戦で人数の少ない中で何かを伝えられるようなゲームをしなければいけなかった。この2試合は、少しはそういうところができたのかなと思う」と、チーム一丸でつかんだ劇的な勝利に満足気な表情を浮かべた。 一方、三河の鈴木コーチは「昨日と今日の差は、何年も一緒にやっているチームと、初めて来たメンバーが多い差だと思います」とチームの成熟度の差を敗因に挙げた。だからこそ、「負けはしましたけど若手にとっては良い経験になった」と話し、必要以上にネガティブな表情は見せなかった。 宇都宮は開幕戦で連敗するも、その後5連勝と調子を上げている。「ケガ人ばかりで厳しい状況でしたが、そこを乗り越える力がチームに備わっていることを指揮を執りながら実感しました」と、インサイドの主力2選手がいない中での2連勝に大きな手応えを得たようだ。 10月20日のB1 9試合の結果 富山67-82大阪 横浜76-63島根 新潟55-77北海道 三遠73-85SR渋谷 滋賀78-83名古屋D 琉球78-71秋田 宇都宮90-84三河 A東京81-53京都 千葉89-96川崎2019/10/21Bリーグ&国内
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ホーム開幕の宇都宮ブレックス、ガードナーに40点を奪われながらチームで一丸勝利ビハインドが続く中でも集中を切らさず、混戦を制す 開幕からここまで3勝2敗の宇都宮ブレックスは、今シーズン初のホームゲームにシーホース三河を迎えた。一昨日のゲームに続いてジェフ・ギブスと竹内公輔を故障で欠く状況、三河の強力オフェンスにどう対処するかが注目された。 試合は第1クォーターからダバンテ・ガードナーのバスケット・カウント2発に岡田侑大が3本の3ポイントシュートを含む5本のシュートをすべて沈めて13得点と、三河のオフェンス力が爆発。それでも宇都宮はここから全員のハードワークで巻き返す。リバウンドにはガード陣も含めて全員が飛び込み、オフェンスでは素早くボールを回すことで良いシュートチャンスを作っていく。ただボールを回すだけでなく、そこに絡むどの選手も打つ意識を出してくるため、三河のディフェンスは狙いどころを絞ることができず後手に回ることになった。 さらに宇都宮にとって大きな優位となったのは4番ポジション、橋本晃佑とクリス・オトゥーレのマッチアップだ。橋本がオトゥーレ相手に1on1で負けず、攻めに転じればアウトサイドに開いて第2クォーターに3本の3ポイントシュートすべてを沈め、ライアン・ロシターの負担を軽減するだけでなく自分も結果を出す素晴らしいパフォーマンスを披露。その橋本の自身3本目の3ポイントシュートが決まった時点で49-47、長いビハインドの時間を耐えて逆転に成功した。 それでも、この試合を通じて40得点を記録するガードナーを止められずに終盤まで接戦が続く。第4クォーター残り7分、リスタートで自分をフリーにする三河のイージーなミスを突いて3ポイントシュートを決めた遠藤が、続くポゼッションでも橋本のスクリーンでフリーになった一瞬を見逃さず3ポイントシュートを沈めて78-74と宇都宮が突き放す。 しかし三河はここからガードナー怒涛のアイソレーション連発。これがどうしても止められない。変則的なステップにトラベリングがコールされず、自分たちの当たりがディフェンスファウルを取られるために、ロシターを始め栃木の選手たちはフラストレーションを溜めるが、ここで感情をコントロールして続くプレーに引きずらなかったことが終盤で差を生み出した。 三河はガードナー以外の選手が個性を発揮できず 残り3分、ガードナーの得点で一度は逆転を許すものの、この勝負どころで宇都宮は集中力を一段階高め、逆に三河にはミスが続いた。スローインのミスでポゼッションを簡単に失い、比江島慎がかつての盟友である桜木ジェイアールをかわしてレイアップをねじ込む。続くポゼッション、鵤誠司の3ポイントシュートがリングに嫌われたところで、ボールウォッチャーになる三河の選手の間に飛び込んだ比江島がオフェンスリバウンドを奪取。ここからオフェンスを作り直して鵤のスクープショットへと繋いだ。 さらに残り1分、栃木はピック&ロールでスイッチをうながし遠藤とガードナーのマッチアップを作り出す。試合を通じて大暴れしたガードナーだが、アウトサイドで遠藤を抑えるのは無理というもの。遠藤が決めた3ポイントシュートが決定打となり、92-86で宇都宮が激闘を制した。 宇都宮にとってハイペースな点の取り合いは『自分たちの形』ではない。それでも打ち合いに応じながらリバウンドではギブスと竹内が不在にもかかわらず、宇都宮の36-35と互角の勝負を演じた。36分間出場のロシターが13と中心となったが、橋本と比江島が5、遠藤が4と日本人選手がリバウンドに身体を張ったことが、押される時間帯の粘りを生んだ。 三河は40得点のガードナー依存が明確に。3ポイントシュートの試投数は宇都宮の37に対して19と約半分で、金丸晃輔が無得点、川村卓也が2得点と実績のあるシューターが沈黙した。またフリースローの試投数はガードナーが9で、あとは川村の2つのみ。ガードナー以外にリングにアタックする選手がいないことが競り負けての敗戦を招いた。岡田だけでなく熊谷航、長野誠史が自信を持ってプレーできているのは収穫。明日の第2戦でどのような対策を打ってくるかが注目される。 10月19日のB1 9試合の結果 宇都宮92-86三河 A東京93-100京都 横浜64-74島根 千葉73-83川崎 富山76-81大阪 三遠72-87SR渋谷 新潟 - 北海道 滋賀 - 名古屋D 琉球 - 秋田2019/10/19Bリーグ&国内
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宇都宮を支えるライアン・ロシター、『ブレックスメンタリティー』で千葉を撃破攻守で圧巻の活躍、強豪の千葉をアウェーで下す 10月16日、宇都宮ブレックスは千葉ジェッツのホーム、船橋アリーナに乗り込んだ。終盤まで接戦が続いたが、最終クォーター残り6分からディフェンスの強度を上げて約4分間を7-0としたことが決定打となり、宇都宮が76-69で勝利した。 この試合、宇都宮は前節の滋賀レイクスターズ戦で負傷したジェフ・ギブスと竹内公輔が欠場。インサイドでの苦戦が予想された。 そんな中、19得点20リバウンド5アシスト4スティールという素晴らしいスタッツを残し、チームを勝利に導いたのがライアン・ロシターだった。チームの総リバウンド36本中20本がロシターによるもので、千葉のセカンドチャンスポイントを最低限に抑えたことも勝利の要因となった。 「出れなかった2人はリバウンドでの貢献が大きいので、そこに関してはいつも以上に絡もうと意識した」とロシターは言う。それでも、「リバウンド以外の部分はいつも通りで、チームのオフェンスをいつも通りやるだけだった」と、特に気負わず試合に臨んでいた。 インサイドの主力選手2人を欠いたことで、プレータイムも伸びた。最終クォーター開始をベンチで迎えるも、すぐに橋本晃佑が個人3つ目のファウルをコールされ、十分な休みを与えられないままコートに立つことになった。この試合がデビュー戦のシャブリック・ランドルフもファウルトラブルを抱えたことで、ロシターは両チーム最長となる35分間コートに立ち続けた。 「終盤には疲れを感じた部分もあった」というが、「身体のケアをしっかりして、長い時間プレーしなければいけない場面に備えているから特に問題ないよ」と、常にこうしたアクシデントを乗り越えるための準備ができていると明かした。 また、「安齋(竜三)コーチにベンチに下げられると、『早く出してくれ』というオーラを出してウザがられているくらいなので(笑)」と話し、長くプレーすることはウェルカムなようだ。 「集中力を高めて、『ゾーン』に持ち込んだ」 そんなロシターに対し、安齋コーチは「ずっと一緒にやってますし、コートの中でリーダーシップも発揮してくれます。存在はかなり大きいです。3ポイントシュートも最後に良いところで決めてくれたし、今日は本当に素晴らしかった」と、絶大な信頼を寄せている。 安齋コーチが言うように、ロシターは3ポゼッション差に広げる価値のある3ポイントシュートを沈めるなど、大きな役割を果たした。「相手のほうがより疲れていると思っていた。その中で自分の集中力を高めて、『ゾーン』に持ち込んだんだ。大事な時間に自分の力を発揮できるようにコントロールするんだよ」と、終盤のパフォーマンスを振り返っている。 ギブスと竹内は軽傷ではないため、今後もタイムマネジメントでは苦労が続きそうだ。それでもロシターは「他の選手がステップアップするチャンスでもある」と話し、この状況をネガティブにとらえていない。 苦戦が予想されたが、結果的に強豪の千葉を撃破し、宇都宮の強さを証明した。 「このチームには、最後まであきらめずに戦い続ける『ブレックスメンタリティー』がある。昨シーズンのセミファイナルで僕がケガをしてしまった時に、大半の人が大差で負けてしまうと予想した中で他の選手がステップアップして最後まで戦った。これがチームを表しているんだ。コート上に5人が立っている以上、『ブレックスメンタリティー』で最後まで戦うつもりだ」 ブレックスメンタリティーの象徴であるロシターがいる限り、宇都宮が大崩れすることはない。2019/10/18Bリーグ&国内
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終盤に千葉に初リードを許すも、折れなかった宇都宮ブレックスが『我慢』の勝利勝負どころのパフォーマンスに明暗 千葉ジェッツが船橋アリーナに宇都宮ブレックスを迎えた水曜ナイトゲーム。前節の滋賀レイクスターズ戦で負傷したジェフ・ギブスと竹内公輔が欠場した宇都宮だったが、終盤の勝負どころで3ポイントシュートを決めたことでシーソーゲームを制した。 スペーシングを意識したオフェンスから、15本中7本と高確率で3ポイントシュートを沈め、前半だけで8人が8得点を記録した宇都宮が先行する。それでも、富樫勇樹が9得点、ギャビン・エドワーズが11得点と2人のピック&ロールを起点に攻め、小野龍猛のポストプレーも効果的に決まるなど千葉も一歩も引かず、39-39と同点で前半を終えた。 そして、後半に試合が動く。宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチが「一回流れを持ってこれたのは大きかった」と試合後に話したように、宇都宮はフルコートでプレッシャーをかけることでパスカットを連発し、ターンオーバーから得点を重ねて8点のリードを奪った。 「橋本(晃佑)も4番で頑張ってくれていたんですけど、身長差があるので、そこを少し停滞させられるように前で時間をかけさせて、ハーフコートのオフェンスの時間を少なくさせるために使いました」と、安齋コーチはその意図を明かした。普段とは異なる4番ポジションで奮闘していた橋本の負担を軽減させる狙いもあったが、これがハマったことで宇都宮がペースをつかんだ。 だが、ライアン・ロシターのフリースロー失敗でリードを2桁に広げるチャンスを逸すると、エドワーズにプットバックダンクやプッシュからの速攻を許し、1点差まで詰め寄られて最終クォーターを迎えた。 我慢が生んだ3ポイントシュート これまで同点にされることはあったものの、逆転を許さなかった宇都宮。だが、開始1分にマイケル・パーカーにブロックを浴び、そのまま走られて逆転されると、直後にも富樫のシュートを許し、4点のビハインドを背負ったところでタイムアウトを取った。 初めて追いかける展開となったが、タイムアウト明けに喜多川修平が3ポイントシュートを成功させると、ロシターも3ポイントシュートを沈め、残り6分で62-62の同点に追いつく。 そのスコアが示すように互いの力は拮抗していたが、安齋ヘッドコーチが「ディフェンスのマインドを崩さなかった。我慢ですね」と勝因を語ったように、ここから宇都宮はディフェンスで最高の集中力を見せた。 まるで守りながら攻めているような攻撃的なディフェンスを体現し、3連続でターンオーバーを誘発。そして、ロシターがワンマン速攻と、決して簡単ではない3ポイントシュートをねじ込みリードを広げた。残り1分、小野に3ポイントシュートを決められ4点差に迫られたが、遠藤が1on1から3ポイントシュートを決め返し再び3ポゼッション差に。そして、直後のディフェンスでエドワーズからターンオーバーを誘発して勝負アリ。最終スコア76-69で宇都宮が勝利した。 速攻を徹底的に警戒「そこだけはやられるな」 宇都宮は千葉の強みである速攻からの失点を9に抑えたことが勝因の一つとなった。安齋ヘッドコーチも「千葉さんはトランジションのチームなのでそこだけはやられるなと伝えてはいました。選手全員がしっかり戻ったり、リバウンドを取られてもギャンブルしなかったです」と話し、基本に忠実なトランジション対策を徹底したことが実を結んだ。 追いかける展開が続き、最終クォーターに一度は逆転に成功したものの、その後に失速した千葉。大野篤史ヘッドコーチは「相当もったいないです」と肩を落とした。 「フロントコートにどれだけ早く行くのかということを、もっと大事にしていかないといけない。そこでリズムを作っていかないと、僕たちのトランジションは出てきません。まくった時にもう一回、ディフェンスをやって走らなきゃいけなかった」と、得意の展開に持ち込めなかった点を敗因として挙げた。 また第3クォーター、プレッシャーディフェンスからミスを連発したシーンも大きかったと振り返る。「プレスをやられたところで弱気になって、横を向いて縦に割っていけなかったです。そこの気持ちの差。相手にモメンタムを持っていかれました」。実際、後半のターンオーバーは9-3と、流れを持っていかれたシーンでのミスが命取りとなった。 インサイドの要を失い苦戦が予想された宇都宮だったが、ディフェンスマインドで最後まで我慢した結果、勝負どころの3ポイントシュートを呼び込むことで接戦を制した。開幕2連敗からの3連勝で、次節のホーム開幕戦へ弾みをつける勝利となった。 10月16日のB1 9試合の結果 秋田65-60A東京 千葉69-76宇都宮 SR渋谷83-76北海道 三遠71-80横浜 三河93-74新潟 大阪59-90京都 島根61-78滋賀 川崎69-73富山 琉球83-73名古屋D2019/10/17Bリーグ&国内
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後半を圧倒した宇都宮ブレックス、開幕からの悪い流れを断ち切り今シーズン初勝利ディフェンスで勝機を見出し、後半を圧倒 Bリーグ第2節。滋賀レイクスターズのホームYMITアリーナに乗り込んだ宇都宮ブレックスは後半を50-33で圧倒し、今シーズン初勝利を挙げた。 最初に主導権を握ったのはホームの滋賀。コートを大きく使って、素早いパス回しからズレを作り、アウトサイドシュートを確率良く決めていく。チャールズ・ローズの3ポイントシュートが決まり10-2と先行した。 宇都宮はすかさずタイムアウトを要求。ディフェンスを立て直し、渡邉裕規が3ポイントシュート2本を含む5本のシュートをすべて決める活躍で逆転に成功した。 だが、第2クォーターに入ると、シェーファー・アヴィ幸樹とローズが身体を張り、ジェフ・ギブスとライアン・ロシターを無得点に封じるなど、インサイドのディフェンスが光った滋賀が再びペースを握る。 オフェンスでは齋藤拓実が外と中を使い分けた巧みなゲームコントロールを見せ、佐藤卓磨が内外から9得点を挙げた。リズムに乗った滋賀が38-34とリードして前半を終えた。 第3クォーターに入っても滋賀のペースが続き、一時は10点のリードを許した宇都宮。それでも、ディフェンスのギアを一段階上げ、オールコートディフェンスが機能したことで一気に流れを引き寄せる。 ギブスがスティールから得点し、ロシターのブロックショットも炸裂。前線からプレッシャーをかけることで、滋賀に自由にオフェンスを組み立てさせなかった。 攻守が噛み合った宇都宮は渡邉や鵤誠司の3ポイントシュートが決まるなど、約5分間で16-2と圧倒し、58-54と逆転して最終クォーターを迎えた。 23得点の渡邉「良いスペーシングが取れました」 最終クォーターに入ると、完全に宇都宮が主導権を握る。前半にはほとんど見られなかったセットプレーも後半に決まり始め、喜多川修平の連続3ポイントシュートで点差を広げる。 比江島慎が佐藤にシュートチャンスを与えないなど、全員で強度の高いディフェンスを遂行し、ゾーンプレスで8秒バイオレーションを誘発した。 残り4分11秒、ロシターのスティールから渡邉が3ポイントシュートを沈め20点差にしたところで勝負アリ。84-71で今シーズン初勝利を飾った。 勝利した宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチは「前半はやるべきことができていなかったので、後半はそれをしっかりやって、自分たちのバスケをすることができた」と、ディフェンスからリズムをつかんだ後半のバスケットを勝因に挙げた。 チームハイの23得点を挙げチームを救った渡邉は、「後半にやっとブレックスらしさが出せた」と話し、「気持ち良くシュートを打てたし、チームメートのおかげで良いスペーシングが取れました。勝負どころを見分けられて、シュートも決められて勝つことができてよかったです」と続け、初勝利をよろこんだ。 明日の第2戦では出場停止処分を受けた滋賀のヘンリー・ウォーカーが復帰すると見られている。宇都宮が連勝を伸ばすか、それとも滋賀がホームで今シーズン初勝利を飾るか。第2戦は13時10分ティップオフとなる。 10月12日のB1 3試合の結果 宇都宮84-71滋賀 北海道75-53島根 京都-富山2019/10/12Bリーグ&国内
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最終クォーターに20-0のビッグラン、川崎ブレイブサンダースが宇都宮に大逆転勝利攻守が噛み合い、ラスト10分間を25-5と圧倒 川崎ブレイブサンダースvs宇都宮ブレックスの第2戦。先出し開幕戦が行われた横浜アリーナから本来の本拠地であるとどろきアリーナに戻った川崎は、第3クォーターにディフェンスからリズムを作られ14点のビハインドを背負ったが、ディフェンスを軸にここ一番で攻守が噛み合って最終クォーターを25-5と圧倒、大逆転勝利を収めた。 川崎は佐藤賢次ヘッドコーチが「最もタフな選手5人を選んだ結果」と語る、マティアス・カルファニ、ニック・ファジーカス、ジョーダン・ヒースの実質『オン3』で試合をスタート。しかし、オフェンスは機能したが藤井祐眞と篠山竜青がファウルトラブルに陥り、フリースローで失点を重ねるなど流れに乗れない。そんな試合は後半に入って大きく動き出す。 最初にリズムをつかんだのはアウェーの宇都宮だった。ジェフ・ギブスを筆頭にオフェンスリバウンドでポゼッションを稼ぎ、それをセカンドチャンスポイントに繋げた。比江島慎が個の力で打開しズレを生みだすと、遠藤祐亮が3ポイントシュートを沈めて流れに乗った。 ハリーバックした遠藤がマティアス・カルファニからオフェンスファウルを誘発するなど、ギリギリのところで失点を防いで優位を作っていく。そして、ここを勝負どころと捉えた宇都宮は橋本晃佑、渡邉裕規が連続で3ポイントシュートを沈め、カルファニからシュートファウルを誘発した喜多川修平が3本のフリースローを沈め、リードをこの日最大となる14点へと広げて最終クォーターを迎えた。 宇都宮に訪れた突然のブラックアウト 試合巧者の宇都宮がこのまま試合を押し切るかに思われたが、ここから川崎の脅威の反撃が始まる。佐藤コーチが「最初の2本が上手く行って、そこが糸口になった」と語ったように、ファジーカスが3ポイントシュートとフローターを決めて、早々に点差を1桁に戻した。 強度を高めたディフェンスが機能したことで、オフェンスにもリズムが生まれる。流れが悪かった第3クォーターには6本打って決まらなかった3ポイントシュートを5本連続で成功させ、トランジションオフェンスも炸裂。こうして一気に点差を詰め、残り2分20秒にアーリーオフェンスからフリーになった篠山竜青がロング2ポイントシュートを沈め、逆転に成功する。 川崎は速攻で8-0、ターンオーバーからの得点で11-0と攻守がガッチリと噛み合った。そして、最後までこの良い流れを維持し、ラスト6分34秒で20-0のランを炸裂させ、最終スコア75-69の大逆転勝利を飾った。 川崎の佐藤ヘッドコーチはディフェンスと我慢の勝利と総括した。「激しいディフェンスをされて点が取れず、苦しい試合ではありました。代わった選手がエネルギーを出してやり続ければ必ず後から効く。選手たちに、『10点、15点離れても我慢してやり続けよう』と話をしたら、その通りになりました(笑)。ディフェンスの勝利だと思っています」 勝因となった最終クォーターについて、「特別な指示は出していない」とのことだったが、「篠山、藤井、長谷川(技)とディフェンスを武器としている選手を出して、相手のリズムを崩せたところはある」と、やはりディフェンスでの勝利であることを強調した。 安齋コーチ「『逃げる』オフェンスになった」 一方、敗れた宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチは「僕の戦術、選手の出し方が一番の原因ではあります」と責任を背負ったが、最後の失速については「やはりメンタルです」と言及した。 「川崎さんがアグレッシブにきてるところで引いてしまった選手がいた。そこでターンオーバーを犯したり、ディフェンスで引きずってイージーにやられだした。それまでは良いアタックからのキックアウトだったり、良い判断から展開できていたが、それが消されてしまった。川崎さんのディフェンスが素晴らしかったです」 決して悪いオフェンスには映らなかったが、「アグレッシブに来た相手に対し、アタックしてファウルをもらう姿勢がなくなった。どちらかと言うと『逃げる』オフェンスになった」と、分析。確かに、第3クォーターを終えた時点で22本のフリースローを獲得していたが、最終クォーターではわずか2本しか得られなかった。 川崎にとって宇都宮は昨シーズンのチャンピオンシップで完敗を喫した相手。それだけに川崎が生まれ変わったことを証明する開幕節の2連勝となった。 10月6日のB1 9試合の結果 島根63-66名古屋D SR渋谷83-78千葉 富山88-71三遠 京都72-69滋賀 秋田70-77大阪 琉球80-76三河 北海道72-67横浜 A東京94-84新潟 川崎75-69宇都宮2019/10/06Bリーグ&国内
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思わぬ大差での敗北にも宇都宮ブレックスの遠藤祐亮は「ここから登りつめていく」新たな川崎に困惑「思いきりの良さも全然違っていた」 川崎ブレイブサンダースとの先出し開幕戦に臨んだ宇都宮ブレックスは、57-78と大差で敗れた 遠藤祐亮は「自分たちのやりたいことが一つも出せなかった試合だった」と振り返った。 「ディフェンスもまったく激しさがなかったし、川崎のほうが激しかった。今年からスペーシングを意識しているけど、今日はその展開も全く出せなかった」 川崎は大型補強を敢行し、新たに外国籍選手を入れ替え、昨シーズンとは別のチームとなっていた。激しいディフェンスこそ宇都宮の真骨頂だが、その強みの部分で相手を下回り、もう一つの武器であるリバウンドでも川崎に上回られた。生まれ変わった川崎の強さを遠藤はこう説明する。 「思いきりの良さも全然違っていたし、ディフェンスの激しさも違っていた。インサイド陣がトランジションで走ってきて、4、5本はイージーなシュートをやられてしまった。そういう点が昨シーズンの川崎にはなくて、今年はある。準備はしていたんですけど、やられてしまいました」 宇都宮のディフェンスが機能していなかったわけではない。川崎から19ものターンオーバーを誘発している。それでも、リバウンドやトランジション、そしてディフェンスの激しさなど、上乗せされた新たな力に屈したのだ。 メンバーが変わらない強み「下を向く必要は全くない」 大差がついた要因はいくつか挙げられるが、そのうちの一つに低調だった3ポイントシュートがある。宇都宮の3ポイントシュート成功率はわずか14.8%(27本中4本)に終わった。昨シーズン、リーグ2位の3ポイントシュート成功率(45%)を記録した遠藤は6本打って成功なしと絶不調だった。 「ここまで大差がつくような相手だとは思っていない」はずなのに、不甲斐ないパフォーマンスを見せ、「正直、今は食らっている」と、敗戦のダメージを引きずる場面もあった。 シュートは水物であり、いくらプロと言えど入らない時はとことん入らないもの。そんな時こそ、シュート以外の部分でチームに貢献することが求められるが、それができなかったことに負い目を感じている。 「個人的にシュートが入らない時にどうすればいいかというのが、昨シーズンも課題でした。それが出せずに試合が終わって、自分たちのダメな時が出て負けてしまった」 厳しい結果に終わったが、いつまでも落ち込んではいられない。日曜日には川崎との第2戦が待ち受けており、遠藤は「ここから登りつめていく」と前を向く。 「始まったばかりだし、切り替えることもこれから経験していかないといけない。昨シーズンからメンバーが代わっていない分、切り替えもしっかりできるチームだし、下を向く必要は全くないと思う。20点差で負けましたけど、それをひっくり返すようなゲームをしたい」 指揮官の安齋竜三は試合後の会見で「今日の試合が一番底辺だと思って、1試合1試合頑張っていきたい」と、締めた。リベンジを誓った遠藤が、わずか2得点に終わった今回の試合を一番底辺だったと笑って話す日は近いはずだ。2019/10/04Bリーグ&国内
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川崎ブレイブサンダースがタフなバスケットを展開して宇都宮ブレックスに快勝!拮抗した展開を打ち破った篠山竜青のプレー 横浜アリーナで行われた2019-20シーズンのB1開幕戦、川崎ブレイブサンダースvs宇都宮ブレックスは、78-57で川崎が勝利した。 前半はお互いに一進一退の戦いが続く。川崎は立ち上がりから強度の高いディフェンスで宇都宮に自由を与えない。ただ、新チームとあって早めに選手を入れ替えることで出来にバラつきがあり、宇都宮に流れが行く場面もあったが、どちらにも決定打はなく、33-31で川崎がリードをして前半を折り返す。 両者ともにオフェンスよりディフェンス、積極性より細心の注意を払ったパフォーマンスでロースコアの展開となったが、第3クォーターに入ると試合が動き始める。篠山竜青を起点にズレを作る川崎のオフェンスが宇都宮のディフェンスを上回るようになり、前半にはなかったゴール下でのイージーシュートのチャンスが増え始める。篠山はボールを動かしてチームメートを生かすとともに、自ら打つべき場面では迷わずシュートを決めることでチームを勢いに乗せ、次第にリードを広げていく。 川崎のディフェンスを崩せない宇都宮は、タフショットをねじ込むことで食らい付いていたが、ボールへの執着心を出してセカンドチャンスに繋ぎ、難しいシュートを決めた直後にあっさりとイージーシュートを決められるシーンが目立ち、ディフェンスから流れを呼び込むことができない。重い展開の中でこのディフェンスのイージーなミスは大きな痛手となった。 昨シーズンは機能しなかった川崎の『オン3』が猛威 ここからリズムに乗った川崎は、帰化選手のニック・ファジーカスに加えてマティアス・カルファニとジョーダン・ヒースの『オン3』が猛威を振るう。宇都宮の武器であるリバウンドでも圧倒し、特にカルファニは変幻自在の動きからアシストも4本を記録。拮抗した試合から川崎が抜け出す上で大きな働きを見せた。 最終クォーター、プレーの強度を上げて打開の糸口を探る宇都宮に対し、川崎はリバウンドの優位を保つことで付け入る隙を与えない。シュートが入らなくてもインサイド陣がリバウンドを取り、得点に繋げることで点差を広げていく。藤井祐眞の敵陣からのプレッシャーがきっかけで大塚裕土の速攻が決まり、60-47。残り7分半にして試合の趨勢はほぼ決した。 川崎は篠山がフィールドゴール11本中8本成功(72.7%)の19得点、勝負どころでの活躍が光った。またファジーカスが20得点14リバウンド4アシストと貫録のスタッツを残している。 宇都宮が強みとするリバウンドで川崎が51-35と大きく上回ったのは驚き。ファジーカス、カルファニ、ヒースの3人が2桁リバウンドを記録したことが、この勝利を呼び込んだ。第2戦は10月6日、とどろきアリーナに舞台を移して行われる。2019/10/03Bリーグ&国内
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『テリフィック12』参戦の日本勢は覇気なく早期敗退、大会に見た日本バスケの課題ランス・スティーブンソンは『MVPコール』に笑み マカオで開催されるFIBA公認大会『テリフィック12』は昨日が最終日。ファイナルでは遼寧フライングレパーズ(中国)がソウルSKナイツ(韓国)を破って優勝した。 一進一退の攻防が続いて迎えた最終クォーター、わずかにリードするレパーズはNBA経験豊富なランス・スティーブンソンと現役チュニジア代表のサラー・メジリを同時起用して一気に相手を突き放そうとするが、気合の空回りしたメジリの連続ファウルで逆にリズムを乱し、SKナイツに走られて逆転を許す。しかし、67-63から0-8のランを浴びたところで、それまでボールを運びと3ポイントシュートの『省エネ運転』を続けてきたランスにスイッチが入る。 昨シーズンにレイカーズでともにプレーしたレブロン・ジェームズばりの力強いアタックから、阻みに来る相手のタイミングを巧みにかわしてのレイアップ、ターンアラウンドで置き去りにしてのジャンパー、さらには相手を引き付けてメジリのイージーシュートをアシストと大活躍。勝負どころでのランスの活躍により、レパーズが83-82で競り勝った。 34得点というスタッツ以上に競った終盤での勝負強さが光ったランスは、大会MVPを受賞。トロフィーを受け取るランスを、会場を埋めたファンは「MVPコール」で称え、ランスも試合中の鬼気迫る表情から一転して笑顔を見せた。 3位決定戦では浙江ライオンズ(中国)がサンミゲルビアメン(フィリピン)を91-89で下しているが、こちらも決勝の逆転3ポイントシュートが決まったのは残り7秒という大熱戦だった。 優勝したレパーズ「100%の力を出そうとするのは当然」 Bリーグからは前年のチャンピオンシップ4強から千葉ジェッツ、琉球ゴールデンキングス、宇都宮ブレックスが、そして新潟アルビレックスBBが参加したが、いずれもグループステージ敗退。シーズン開幕を2週間後に控え、しかも直前にアーリーカップを戦ったこともあり、勝負よりもコンディションを優先した形だ。千葉、琉球、新潟はインサイドを支える外国籍選手が思うように使えず、宇都宮はアーリーカップで3連戦を戦い、翌日にマカオに移動して2連戦に臨む『6日で5試合』の超過密日程だった。 ただ、特に決勝トーナメントに入ってからの各チームの戦いぶりを見ると、目の前の試合で勝つために全力でプレーしているのは明らかだった。スケジュールやコンディションを言い訳にしようと思えば、他国のクラブもその材料はいくらでも見つかるはず。それでも彼らは、時にはケガ人を出しながらも100%の力でぶつかり合い、この大会の優勝を目指した。 優勝したレパーズのキャプテン、ガオ・シエンは「プレシーズンかどうかは関係なく、試合となればどんな試合でも勝ちたい。仲間と力を合わせて100%の力を出そうとするのは当然」と言い切る。ランス・スティーブンソン頼みのバスケットにも見えたが、「チームに加わったばかりで連携ができていないが、それでも彼の能力を生かすように自分たちがプレーした。その結果として優勝できたのだと思う」と、その時にできるベストに徹しての優勝を誇った。 『いざという時』に100%の力を発揮できるチームを 中国の選手は高さとフィジカルで東アジアのライバルを大きく上回る。韓国の選手は体格こそ日本人選手と大差ないが、外国籍選手に頼らず自分で得点を取りに行く積極性、ボールへの執着心で日本人選手より上だった。公式戦じゃないから、過密日程だから、と言い訳をするのは簡単だ。しかし、バスケは習慣のスポーツであり、日々の練習や練習試合でやっていないことを本番でいざ出そうと思っても出せないものだ。プレシーズンの大会とはいえ、『結果よりも内容』と生ぬるい認識で臨むべきではなかった。 もっとも、日本のバスケが東アジアを舞台にしたこの大会で受け入れられた面もあった。他国の記者に聞くと、緩急のメリハリが効き、スマートなバスケットは魅力的だと言う。どの国の記者も八村塁のことは事細かに知っているし、日本バスケの急成長を脅威に感じるとともに「たいしたものだ」と感心している。少なからずリップサービスの部分もあるだろうが、注目度が数年前とは全く違うレベルになっているのは間違いない。 また、お世辞抜きで彼らを熱狂させていたのが富樫勇樹だ。中国の育成はスタート時点で身長で選別したエリートだけを対象にするため、スピードとスキルで相手を翻弄する167cmの選手は存在し得ない。彼らは日本代表で活躍する富樫のことを知っているが、そのパフォーマンスを『テリフィック12』で目の当たりにして、「噂のトガシはやっぱりすごい!」とうなった。 日本代表はワールドカップで手痛い負けを喫したが、あきらめずに繰り返し挑戦していく必要がある。アメリカやヨーロッパの強豪を倒すことを夢見るのもいいが、まずは東アジアの強豪と切磋琢磨し、レベルを上げていくことも大事だ。それをクラブレベルへと落とし込んだこの大会で、日本のチームがスケジュールやコンディションを理由に勝ちをあきらめたような戦いをしたのは残念だった。 やらない理由を見つけるのは簡単。ただ、それでは『いざという時』に100%の力を発揮して、大事な勝負に勝つことのできるチームにはなれない。ワールドカップ、八村塁がいなくなった順位決定戦で奮起したのは渡邊雄太ただ一人。この状況から脱するには、目の前の日常から変えていくしかない。2019/09/23Bリーグ&国内
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