ジミー・バトラー

写真=Getty Images

時期的に交渉は難航する可能性大

昨シーズン終了後からアンドリュー・ウィギンズ、カール・アンソニー・タウンズとの不仲説が噂されてきたジミー・バトラーは、ティンバーウルブズから提示された4年1億1000万ドル(約123億円)の延長契約オファーを断り、首脳陣にトレードを要求することで、今後チームでプレーする意思がないことを明確に示した。

ヘッドコーチと球団社長を兼任するトム・シボドーは、バトラー放出に難色を示し、オーナーのグレン・テイラーがトレード交渉の窓口になると伝えられたが、テイラーはシボドー、それからGMのスコット・レイデンと話し合い、バトラーを放出することで意見が一致したと、『Star Tribune』が報じている。

球団は、9月25日から始まるトレーニングキャンプまでにトレードを成立させたい意向を持っている。バトラーも9月24日のメディアデーに出席しないという報道もあるが、それまでにトレードを成立させるのは至難の業だ。

バトラーは、希望移籍先としてネッツ、ニックス、クリッパーズの名前を挙げたと言われている。これら3チーム以外のチームへのトレードも受け入れる姿勢を見せているようだが、いずれにしても、ロスターがほぼ固まっている現時点で大型トレードに踏み切るチームが現れるかは分からない。というのも、バトラーは今シーズン終了後にプレーヤーオプションを行使して契約最終年を破棄し、フリーエージェントになることが確実で、獲得を検討しているチームからすれば、この時期に焦って決断を下す必要はないからだ。

『Star Tribune』が伝えた関係筋の話によれば、バトラーがシボドーにトレードを要求したのは、今回が初めてではないという。これが事実なら、シボドーは結果的に判断を誤ったことになる。もっと早い段階から動いていれば、選択肢は今よりも増えていたはずだ。このままでは1年後に何も得られずバトラーに出て行かれるだけで、球団にとって何のメリットもない。かといって、今の時点でトレードを成立させるのも簡単ではなく、トレード期限まで待つ方法を選択しても、チーム内の雰囲気は悪くなる一方。ウルブズは今、難しい決断を迫られている。