立ち上がりでつまずくも、第2クォーターからは走るバスケで流れをつかむ
ウインターカップ1日目。女子1回戦で常連校の八雲学園(東京)と大阪桐蔭(大阪)が衝突し、八雲が最大18点のビハインドを覆しての逆転勝利を収めた。
第1クォーター、八雲は大阪桐蔭のゾーンディフェンスに苦戦し、得点が伸びない。一方の大阪桐蔭は、高さでは劣るもののスピードを生かしたバスケットで得点を量産した。バックコート陣によるドライブからのキックアウトで連続3ポイントシュートにペイントアタックと、中と外からバランスの良く得点し、第1クォーターを大阪桐蔭が29-11と圧倒した。
しかし、第2クォーターになると八雲がトランジションバスケットでリズムをつかみ始める。また、全員が積極的にリングにアタックすることで大阪桐蔭からフリースローを奪って点差を縮め、第1クォーターには18点あったビハインドを前半終了時点で12点差まで縮めた。
31-43と八雲が追いかける展開で迎えた後半。八雲はキャプテンの久米田琉菜と2年生の薮未奈海を起点に得点を重ねる。チームでしっかりとボールを回し、ポイントガードの山田優歩がスペースを作り出しては、得点源の久米田と薮にボールを託していく。また、リバウンドにもチーム全員で飛び込むことで、セカンドチャンスをモノにして主導権を握り、52-55と3点差まで詰めて最終クォーターへ。
52-55で迎えた第4クォーター、八雲はディフェンスの強度を上げて、今まで以上にアーリーオフェンスを展開すると、残り6分半で56-55と逆転に成功する。その後はリードを広げたものの終盤には大阪桐蔭のオールコートディフェンスにハマり点差を詰められたが、最後まで逃げ切って68-66で八雲が勝利した。
25得点16リバウンド3スティールの活躍でチームを牽引した久米田は「前半は相手のペースでやられてしまって一気に点数が離れてしまったけど、後半は自分たちの走るバスケットやリバウンドで流れを引き寄せることができて良かったです」と、初戦を突破し安堵の表情を見せた。
そして、終盤には大阪桐蔭のオールコートディフェンスにより、1点差まで詰められても慌てることなくプレーを続けられた要因を「練習の時からイメージして対策してきたので、その成果が出たと思います」と振り返った。
八雲は2回戦で、県立津幡(石川)に逆転勝利を収めた聖カタリナ学園(愛媛)と対戦する。久米田は「次も聖カタリナさんという強豪校なので、気持ちが一番大切だと思います。強い気持ちを持って八雲の走るバスケットで流れを作って勝ちたいです」と意気込みを語った。