ウインターカップ2連覇中の『女王』桜花学園はインターハイとの2冠を狙っている。高校3冠を達成した平下愛佳を姉に持つ平下結貴はそんな偉大な姉を超えるために奮闘中。2年生ながらスタメン起用されている横山智那美は井上眞一コーチをして「良い感じで育っている」と言わせる逸材だ。目標達成の重要なピースとなる2人に話を聞いた。

平下「お姉ちゃんに負けないように絶対優勝したい」

──自己紹介をお願いします。

平下　桜花学園3年の平下結貴です、ポジションはフォワードです。

横山　2年生の横山智那美です、ポジションはシューティングガードです。

──ウィンターカップ3連覇に向けて現在の心境はどうですか？

平下　最後の大会で、桜花での残りのゲームも少なくなってきているので楽しんでプレーしたいです。でも、まだチームで徹底できていない部分があるので、そこを直していかないとって思っています。

横山　思った以上に日にちがなくてちょっと焦りもありますが、大会が楽しみという気持ちもあります。

──インターハイで優勝したアドバンテージは少なからずあるのではないでしょうか？

横山　優勝してもウインターカップには関係ないと思っています。どのチームも優勝をつかもうとやってきますし、受け身になったら負けてしまうので、優勝したことは置いといてファイティングスピリットを前面に出してやっていきます。

平下　インターハイでも余裕で勝ったわけじゃなくて競って勝ちました。私たちは留学生がいなくて身長が低いですし、その留学生に対するディフェンスももっとやっていかないといけないです。チャレンジ精神を持ってやっていこうと思います。

──平下選手はお姉さん（平下愛佳）の代も優勝していて、比較されたりしませんか？

平下　小さい頃からずっと比較されてきましたし、お姉ちゃんに負けたくないという気持ちはずっとあります。インターハイ前の東海大会で負けた時に、井上先生から「お姉ちゃんがいたら勝てた」と言われて悔しい思いをしました。自分のせいで負けたと思うのでそう言われても仕方ないと思い、そこで負けていたらまたダメだと思って、インターハイでは絶対に逃げないで最後まで行こうと思って頑張りました。お姉ちゃんに負けないように絶対優勝したいです。

──横山選手は2年生でスタメンですが、どのような気持ちでプレーしていますか？

横山　3年生がいる中でチームの代表として出してもらっていて、コート上で弱気になったら自分をスタートにしてもらっている意味がないと思うので、コートに立ったら学年関係なく自分が引っ張っていくつもりで、覚悟と責任を持って戦っています。

「しっかり言い合える環境が強さの秘訣」

──桜花の強さの秘訣を教えてください。

平下　全員の仲が良く、コート内でもコート外でも気軽にしゃべれて、コミニケーションをたくさん取れるのは良い部分だと思います。

横山　普段からあまり上下関係がないですし、バスケでもコートに入ったら学年は関係ないので、それぞれがしっかり言い合える環境が強さの秘訣だと思います。

──練習中の横山選手はかなりクールですよね？

平下　コートに立ったらすごい攻めてくれるし点も取ってくれて頼りになります。オフコートと違っても、プレーでやってくれるので大丈夫です（笑）。

──2人は同じ部屋ですが、オフコートはどんな感じですか？

横山　平下さんはよく寝てます（笑）。

平下　寝るのが好きなので。寮に帰ったら学年関係なく家族みたいな感じでリラックスしてます。コートの中では厳しくハードにやるんですけど、みんなと過ごしている中で自然と回復します。

横山　オフの日にちょっと外に行ったり、寮でバスケや流行っているYoutubeの動画を見たりしています。

横山「1秒1秒を大切にしてやっていきます」

──優勝に対するプレッシャーや自信はどうでしょうか？

平下　今はやるべきことをしっかりチームで詰めていかないといけない時期だと思うので、周りからの声などを気にするんじゃなく、目の前の試合を一戦一戦しっかり戦っていくだけです。自分たちのやるべきことをしっかりやれば勝てると思っていますし、ウインターカップ本番までに自信をつけてから試合に入れるようにしたいです。

横山　ウインターカップまでに自分たちができることをすべてやるつもりなので、プレッシャーはあまりないです。やるべきことをすれば必ず結果がついてくると思いますし、1秒1秒を大切にしてやっていきます。インターハイの優勝も自信に変えて、コートに入ったらプレッシャーを考えるんじゃなく、強気でやりたいと思います。

──あらためて、ウインターカップへの意気込みをお願いします。

平下　自分の仕事は点を取り続けることなのでジャンプシュートもそうだし、ポストアップも、3ポイントシュートもどこからでも点が取れるようにシュートの確率を上げていきたいです。疲れてきた時間帯でも点が取れるように、練習の時からキツい時こそシュート率を上げるように意識しています。ディフェンスではガードとセンターの間のポジションなので、自分のマークマンに点を取られないようにしつつ、チームディフェンスを徹底したいです。

横山　自分の強みはドライブと相手のポイントゲッターを止めるディフェンスなので、冬に向けてもっと磨きます。インターハイが終わって、ドライブを警戒されると思うので、ジャンプシュートや3ポイントシュートの確率を上げていきます。ディフェンスはファウルで止めてしまう部分があるのでノーファウルで守れるようにしたいです。ウインターカップはチーム力が大切だと思うので、練習から全員で頑張っていきたいと思います。

横山・平下　絶対優勝します。応援よろしくお願いします！