島根スサノオマジック

前半は横浜のディフェンスに苦戦するも個で打開して耐え続ける

島根スサノオマジックが横浜ビー・コルセアーズのホームに乗り込んだ第2戦は、95-89で勝利し前日の雪辱を果たした。

この日の横浜は、第1戦の第1クォーターだけで14得点を許した島根の金丸晃輔に対し、初先発となった古牧昌也がハードな守備で第1クォーターは無得点に抑えて期待に応える。横浜は金丸対策だけでなく、島根のピック&ロールもチームでカバーすることで簡単に得点を与えない。オフェンスでは好調のレイトン・ハモンズにボールを集めると、ハモンズは第1クォーターだけで3ポイントシュート5本中4本成功を含む20得点を挙げて、チームにリードをもたらした。

一方の島根は、横浜のチームディフェンスに苦戦しリズムに乗り切れない。それでもリード・トラビスや途中出場のペリン・ビュフォードの1on1で苦しい時間帯を乗り切り、逃げる横浜を追いかけた。

前半を終えて47-45と横浜がリードしていたものの、このハイスコアの展開は島根のペースだった。横浜の青木勇人ヘッドコーチも「前半は島根さんのペースだったので危惧していました。ウチも得点は取れていたので、相手のポゼッションを減らせるかが課題でした」と懸念していたが、後半になると島根がリバウンドを制することで主導権を握った。

相変わらず個で攻めるシーンが多かった島根だが、オフェンスリバウンドにはチーム全員で飛びつくことで、セカンドチャンスをモノにしていく。ニック・ケイやトラビスだけでなく、阿部諒や小阪彰久もリバウンドを取ると、安藤誓哉や金丸の連続3ポイントシュートに繋がり逆転に成功。

65-62と島根のリードで迎えた最終クォーターも島根のリズムで試合が進んでいく。また、前半を終えた時点で横浜のハモンズ、パトリック・アウダ、レジナルド・ベクトンからそれぞれ2ファウルを奪っていた島根が、最終クォーターの残り約6分でベクトンを、そして残り約3分でアウダを5ファウルに追いやった。

終盤には横浜のオールコートプレスに苦戦したが、ここでもリバウンドを制することで横浜にポゼッションを与えずに時間を稼いでリードを守り切った。この試合で島根はオフェンスリバウンドを20-2とし、セカンドチャンスポイントを31-5と圧倒した。また、リバウンド争いの際に横浜からファウルを誘発し、フリースローでも32-14と圧倒して勝利をつかんだ。

島根スサノオマジック

青木コーチ「この結果から学んで、少しでもチームを強くしていけるように」

チームオフェンスが組み立てられない時間帯は個の力で打開し、チームでリバウンドを取ることで勝利した島根のポール・ヘナレヘッドコーチは「結果には満足しています」としつつ、「チームとしての成長を考えると、ディフェンスではまだまだ課題が山積みだと痛感しました」と振り返った。

また、今シーズンでは2番目にハイスコアとなる95点を挙げたものの、「今日のオフェンスは最後までそんなに良くなかった」と言う。「課題はディフェンスだったので、選手には気持ちで戦うように伝えました。オフェンスは最後まで、そんなに良くなかったですが、リバウンドを頑張ってくれたので勝ちに繋がりました」

横浜の青木ヘッドコーチは「オフェンスリバウンドを20本取られて、フリースローでもウチの14得点に対して32得点取られてしまい、波に乗り切れなかったのがキツかったです」と、リバウンドとフリースローを敗因に挙げた。

その一方で、「それ以外のシュート確率やアシスト数、ターンオーバーはこの数試合で改善されてきています。あとはオフェンスリバウンドやフィフティ・フィフティのボールに対する執着心を上げていかないといけません」と続けた。「もっとファイトしてディフェンスで耐えていければ、違った結果になったのかなと思います。この結果から学んで、少しでもチームを強くしていけるようにしたいです」