「私のバスケットのスタイルに誰が合うか、今すごく探しています」
バスケットボール男子日本代表のヘッドコーチとなったトム・ホーバスは休暇を終えて日本に戻り、新たな自分の任務に取り掛かった。今日はBリーグのサンロッカーズ渋谷vs宇都宮ブレックスを視察。そのハーフタイムに会見に応じた。
これまで日本代表やBリーグの過去の試合をたくさん見たそうだが、「生の試合を見ると選手のリアクションがよく分かる。そういうプロセスが始まって楽しみです」と語る。具体的にどの選手を見ているかは「これから見るので名前はあまり出したくない」と明言は避けながらも、「試合が終わってから選手たちとちょっと話したい。選手の気持ちを聞いたり、僕のバスケットを説明したい」と、意中の選手がいないわけではないようだ。
「今、たくさん選手を見ています。Bリーグのコーチともたくさん話しています。僕は長く女子にいたから、男子の選手の勉強中です。11月の中国戦に向けては20何人かを呼び、短いトライアウトで15人ぐらいにしたい。時間がないんですよ。私のバスケットのスタイルに誰が合うか、今すごく探しています」
フリオ・ラマスがサイズをとにかく重視したのに対し、ホーバスはスピードと3ポイントシュートを求める。ヘッドコーチ交代を機に代表メンバーが刷新される可能性もあるが、ホーバスは「オリンピックの経験は大きいです」とも語った。
あくまで基準は『自分のバスケットに誰が合うか』だ。「これからテスト、コンペをやって、強いところ弱いところがだんだん分かってくると思います。そこから直します。それでもとりあえず、私のスタイルから始めたい」とホーバスは言う。
八村塁と渡邊雄太の『NBA組』については、まだ話をしておらず「今回のウインドウが終わってアメリカに戻った時に2人と話したい」とのこと。八村と渡邊は不在、国内組でこれから選手選考を始め、選手を絞り込んだ後にホーバスのバスケをどれだけ吸収させられるか。ワールドカップ予選の最初の2試合は、11月27日と28日に中国を仙台に迎えてのホームゲーム2連戦。準備期間はあまりにも短い。
それでもホーバス・ジャパンの初陣に向けて、指揮官は前向きだ。「中国は大きさもある、強い選手も多いので、相手の大きい選手が速いバスケについていけるかどうか、そこは楽しみです。日本のディフェンスがローポストで守り、ボックスアウトできるかどうか。でも、私は相手にプレッシャーをかけたい。速いバスケで全員が空いていたら打つ、アグレッシブにアタックさせたい。急にできるかどうか分からないけど、本当に楽しみです」