ファウルトラブルから崩れ、カムバックできなかった横浜
川崎ブレイブサンダースと横浜ビー・コルセアーズによる『神奈川ダービー』第2戦。試合序盤は互いに高確率でシュートを決め合う互角の展開だったが、マット・ジャニングが1on1からプルアップの3ポイントシュートを沈め、直後に横浜の軽率なターンオーバーからパブロ・アギラールの3ポイントシュートで締めた川崎が、一気に27-19と突き放した。
コンスタントに得点を重ねる川崎だが、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスを許すと、フィニッシュ力の高いパトリック・アウダを止められず、森川正明に連続3ポイントシュートを決められてしまう。終盤には連続でフリースロー与え、ジャニングがアンスポーツマンライクファウルをコールされるなどリズムに乗れず、森川のドライブから失点し一時同点に追いつかれた。それでも、ニック・ファジーカスにボールを集め、確実に加点したことで45-41とわずかにリードして試合を折り返した。
後半開始直後、横浜は前半で14得点を挙げたアウダ、キャプテンの生原が個人3つ目のファウルを犯しベンチに下がる。ここを勝機と見た川崎はディフェンスのギアを上げて失点を防ぐと、トランジションから前田悟が3ポイントシュートを沈め、2桁のリードを奪った。
ここでタイムアウトを取った横浜は森川の3点プレーとなる速攻に須藤昂矢の3ポイントシュートで追いかけるが、前田や藤井祐眞に3ポイントシュートを返されてしまう。また、開始4分半でチームファウルが5に達したこともあり、14本ものフリースローを与え、ディフェンスのインテンシティを下げざるを得なくなり、思うように点差を縮められなかった。残り2分半にアウダと生原を戻すが、生原がファジーカスにつっかけられ、個人4つ目のファウルをコールされる。不運な流れは続き、須藤の3ポイントシュートはネットに吸い込まれるも24秒バイオレーションとなり、アギラールにシュートを押し込まれてこのクォーターを終えた。
結果的に第3クォーターで21-34のビッグクォーターを作られたことが試合の趨勢を決めた。実際に横浜の青木勇人ヘッドコーチも試合後の会見で第3クォーターが敗因と分析した。「第3クォーター、フィジカルに戦ったところ、フリースローでかなり点を取られ、33点というビッグクォーターを作られてしまった。こちらも20点取っていますが、それだとなかなか追いつくのは難しいのが現状です」
17点リードで最終クォーターを迎えた川崎は開始3分半でチームファウルが4に達するも、インテンシティを保ちつつ素早いローテーションでタフショットを打たせ続けた。オフィシャルタイムアウトを迎えた時点で19点をリードした川崎が、そのまま危なげない試合運びで開幕2連勝を飾った。
最終スコアは90-73。川崎の佐藤賢次ヘッドコーチは「昨日に引き続き、横浜さんのフィジカルなディフェンスに苦しみました。それでも前半で45点は取れていたのですが、レフェリーに気持ちが向いてしまうところもありました。ただ、ハーフタイムにそこをしっかり修正して、後半は選手一人ひとりが考えてゲームコントロールできたと思います」と総括した。