オフに腰を手術したサージ・イバカは順調に回復
クリッパーズにカワイ・レナードの復帰を急がせるつもりはない。2021-22シーズンのチーム始動を前にローレンス・フランク球団社長が会見を行い、カワイについてこう語った。「卓越した才能を持つ世界最高の選手がクリッパーズに残ると決断してくれたのは素晴らしい。カワイのような選手が長くここにいたいと思ってくれた。これは我々の取り組みが評価されたことだと思っている」
昨シーズンのカワイはプレーオフの途中で戦線離脱。当初は捻挫と発表されていた右膝のケガは前十字靭帯部分断裂で、そのままシーズン終了となった。それでもクリッパーズとカワイは8月に4年1億7630万ドル(約190億円)のマックス契約にサイン。クリッパーズは昨年12月にポール・ジョージとも契約延長をしており、この強力デュオで優勝を目指す体制が確立された。
カワイの復帰時期は今も明らかになっていない。シーズン前半戦の復帰はないにしても、レギュラーシーズン終盤までにプレーを再開して、プレーオフに向けて試合勘を取り戻すことができれば、クリッパーズは優勝を狙える。逆にカワイが復帰できないとなれば、昨シーズンのプレーオフでそうだったように、ポール・ジョージを中心にまとまって善戦したとしても、タイトルには手が届かないだろう。
よって、会見での質問はカワイの復帰時期に集中したのだが、フランク球団社長は「復帰のスケジュールを立てること自体、まだやっていない。この時点で前十字靭帯のケガからの復帰がいつになるかは、誰にも分からない」と答え、こう続けた。
「メディアの皆さんはシーズンを通してこの質問を繰り返すだろうが、答えは誰にも分からない。一日一日を大切にしていくしかないんだ。カワイには素晴らしい仲間がついていて、綿密な計画を立てている。彼の身体を見ているドクターがいずれ適切な時期を教えてくれるだろう。我々もそれを待つだけなんだ」
「カワイは早期復帰に向けた様々な方法を検討している。だが、それにも時間がかかる。我々は今までにもこのようなケースを経験しているが、何より大事なのはカワイを回復に集中させてあげることだ」
その一方で、サージ・イバカの回復は順調であることを明かしている。腰のケガを抱えて昨シーズンのプレーオフでは2試合しか出場できなかったイバカは、シーズン終了を待たずに手術を行い、オフをリハビリに費やしてきた。フランク球団社長は「イバカはすごく頑張っている。スタッフが『やりすぎだ』と止めなければいけないぐらいにね。我々は彼の回復具合を確認しながら、段階的にチーム練習に加えていくつもりだ」と説明している。トレーニングキャンプ初日から全体練習に参加するには至らないものの、すでに接触なしの練習は再開させており、開幕には問題なく間に合う見込みだ。