ラッセル・ウェストブルック

写真=Getty Images

3シーズン連続の『平均トリプル・ダブル』達成にも期待

2018-19シーズンのNBAは、王者ウォリアーズにとって3連覇が懸かった大事なシーズンになる。その他にも、現時点までに3万1038得点を決めているレブロン・ジェームズが『バスケットボールの神様』ことマイケル・ジョーダンの通算得点(3万2292)を抜いて歴代4位に浮上するかどうか、または通算2129本の3ポイントシュートを決めているステフィン・カリーが通算3ポイントシュート成功数で歴代2位のレジー・ミラー(2560)にどれだけ肉薄できるかなど、選手の個人記録にも注目が集まる。そして、ラッセル・ウェストブルックの通算トリプル・ダブル達成回数も必ずクローズアップされるだろう。

キャリア10年を終えて歴代4位となる104回のトリプル・ダブルを達成しているウェストブルックは、前人未到の2シーズン連続『平均トリプル・ダブル』をやってのけた現代の『ミスター・トリプル・ダブル』。歴代3位のジェイソン・キッド(107)まではあと3回に迫っているため、早ければシーズンが開幕する10月中に追い抜く可能性もある。そうなると、ウェストブルックの上には、マジック・ジョンソン(138)とオスカー・ロバートソン(181)しかいなくなるため、今シーズン中にマジックの記録に到達できるかどうかに注目が集まる。

シーズンMVPを受賞した2016-17シーズンに、NBA新記録となる42試合でトリプル・ダブルを達成したウェストブルックは、2017-18シーズンにも25試合でトリプル・ダブルを記録した。サンダーのプレーは、ほぼ大半がウェストブルックを起点に実行されるため、今シーズンもトリプル・ダブルを量産する可能性は高い。もし35試合でトリプル・ダブルを達成できれば、マジックを抜いて歴代2位にジャンプアップするだけでなく、ほぼ間違いなく3シーズン連続の『平均トリプル・ダブル』という快挙を成し遂げられるはずだ。

だが「個人スタッツを追っている結果」と批判されることも少なくない。それでもサンダーは彼がトリプル・ダブルを達成したレギュラーシーズンの試合で86勝18敗(82.3%)という戦績を残しているのを見ても、毎試合で全力を尽くしているからこその結果であることが分かる。

到達は不可能と言われたロバートソンの大記録が射程圏内に入るかどうか、そしてトリプル・ダブルがチームの順位、プレーオフでの結果にポジティブに作用するかどうかも併せて、今シーズンもウェストブルックのパフォーマンスは必見だ。