親友のジミー・バトラーとともに優勝を目指す
オフにラプターズからフリーエージェントになったカイル・ラウリーは、新天地にヒートを選んだ。
昨シーズンのトレードデッドライン直前には、ラウリーを含む大型トレードが成立確実と言われながらも決まらず、シーズン終了まで在籍したものの、フレッド・バンブリート、パスカル・シアカム、OG・アヌノビーを軸に、渡邊雄太ら優れた若手がロスターに揃っているため、彼の退団は既定路線だった。
ラウリーはトレイルブレイザーズのCJ・マッカラムのポッドキャスト番組に出演した際、夏の移籍についてこのように振り返った。「ラプターズがどういう方向性で今年の夏を迎えるか、彼らの方針は理解していた。ラプターズはタンキング(ドラフト上位指名権獲得の確率を上げるため故意に試合に負ける行為)なんてしない。若い選手にやらせてみるつもりでいる」
そしてラウリーは「自分にとって大事だったのは、優勝できるチームなのか、そうではないのかということだけだった」と、続けた。「ヒートも同じ考えのチームだと思った。それに、ジミー・バトラーという親友もいる。ヒートは勝ちたいチームだ。優勝を目指さないのなら、なんのためにプレーするんだい? 自分がフリーエージェントになって考えたのはそれだけだった」
現時点では、東カンファレンスの優勝候補はダントツでネッツだろう。しかし、バトラーにバム・アデバヨ、ダンカン・ロビンソンにタイラー・ヒーローという主力に加えて、ラウリー以外にも、昨シーズンのバックスの優勝に貢献したPJ・タッカーを獲得するなど、ヒートには優勝経験と気骨のあるベテランが揃っている。レギュラーシーズンを通してチームケミストリーを構築していけば、プレーオフで格上を相手にアップセットを起こすことだって可能だ。
キャリアで最後の複数年契約になる可能性が高い3年契約を結んだラウリーは、バトラーらとともに優勝することしか考えていない。