三屋裕子

「一番メダルに近いのは3×3の女子、男女ともに旋風を巻き起こしてほしい」

今日の5人制男子の発表をもって、東京オリンピックに出場する3人制と5人制、男子と女子の4チームの内定選手が出揃った。これを受けて日本バスケットボール協会の三屋裕子会長、東野智弥技術委員長が会見に応じた。

冒頭、三屋会長は「すべてのカテゴリーが出場できるのは大変光栄で、選手によく頑張ったと感謝したい」と語るとともに、開催国枠が認められず、4カテゴリーの中で唯一予選を戦って出場枠を勝ち取った3人制女子の日本代表について「世界で戦う準備ができている。これは私の私見ですが、一番メダルに近いのは3×3の女子だろうと思っております。3×3は男女ともに旋風を巻き起こしてほしい」と、新たな種目となる3人制バスケ『3×3』の代表チームへの期待を語った。

各カテゴリーの日本代表の強化を司る東野委員長は「コロナでオリンピックの開催が1年延び、個人の成長の助けになった部分とピークの話で難しい部分もあった」と語る。

「今回のオリンピックは日本バスケットが世界のどの位置にいるのか、そして現在地、その先を見越した上で非常に重要。最高の舞台でどういうことができるのかと考えるとワクワクする。東京オリンピックでバスケット競技4種目すべてに参加するのはFIBA213カ国のうち日本だけ。その責任と誇りを胸に世界の舞台でしっかり戦いたい」

渡邊雄太に八村塁、NBAプレーヤーを2人擁する5人制男子について、東野は「1勝するのは難しい。ランキング41位のチームが2位、4位、16位のチームと戦うのは、番狂わせの難しいバスケでは大きな目標」と苦戦を覚悟しながらも、「2023年のワールドカップはアジアで1位になり、次のパリ五輪を考えている。そういう意味で今回のメンバーが何を得るのか。1勝なのか、ギリギリの試合ができるか、手が届くか」と語る。

それと同時に東野は、フリオ・ラマスが八村塁に「笑顔で一生懸命やることが一番大事」と励ましたエピソードを挙げ、「ラマスの言葉をみんなに持ってもらいたい。日本でやるからこそ得られる機会。皆さんにもそんなチーム、選手を応援していただきたい」とサポートを依頼した。

そして三屋会長は代表チームについて「グローバル化やダイバーシティの象徴」と位置付ける。「国内だけでなくいろいろなところで選手を探して強化してきた。バスケ自体が世界で一番登録者数が多いスポーツで、本当に今回はバラエティあるチームを編成できたのはうれしい」

難しい挑戦であることは理解しつつ、それぞれの日本代表は持てる力すべてを自国開催のオリンピックにぶつける。