ケンバ・ウォーカー

写真=Getty Images

今のNBAでは希少なフランチャイズプレーヤーに

2000年から17年間、レイカーズのGMを務めたミッチ・カプチャックがホーネッツの新たなGMに就任した今年4月以降、ケンバ・ウォーカーの『生え抜きのエース』の地位が揺らいでいる。

ウォーカーは新シーズン終了後の来夏に現在の契約を満了してフリーエージェントとなるが、レブロン・ジェームズのレイカーズ移籍が決まるまではキャバリアーズへのトレードが、最近では地元ニューヨークに本拠地を置くニックスに移籍するのではないか、という憶測が流れている。

しかし、ウォーカーの頭にあるのはホーネッツだけだ。『Hartford Courant』に自身の去就についてこう語っている。「噂については、ずっと前から知っているよ。地元に戻るたびに『いつニックスに来るんだ?』と言われる。もちろん、ニューヨークは特別な場所だし、幼い頃はニックスのファンだった。当然、地元のチームを応援していたよ。でも、僕はニックスのジャージーを着ている自分の姿を想像できない。僕は今まで一つのジャージーしか着ていないんだから」

このオフ、ホーネッツはフリーエージェントになったトニー・パーカーを獲得した。スパーズ一筋17年のキャリアを送ったパーカーは、36歳になった今もNBAトップクラスの司令塔として活躍できる大ベテランだ。ウォーカーの控えがウィークポイントだったホーネッツにとっては完璧な補強と言える。

カプチャック、それから筆頭オーナーのマイケル・ジョーダンも、ウォーカーを軸に毎シーズン安定して勝てるチーム作りを推し進めることを希望している。

「僕はシャーロットで特別なことを成し遂げたい」と、ウォーカーは言う。「8年も在籍しているチームだけれど、まだ安定して勝てるチームではない。勝てるチームになるために必要な姿勢だったり、考え方を築いてみたい。ここ勝てるチームに変えることが僕の望みなんだ」

『スーパーチーム』時代が到来した今、ウォーカーのようなフランチャイズプレーヤーは貴重な存在だ。おそらく、今シーズンのトレードデッドラインまで移籍の噂は絶えないだろうが、ウォーカーはキャリアのすべてをホーネッツに捧げるつもりでいる。