NBAを彩る『レフティー』、ジェームズ・ハーデンは「右利きなら今の自分はない」

2018/08/16
NBA&海外
14563

ジェームズ・ハーデン

写真=Getty Images

左利きは全体の10%にしか満たない『希少』な存在

時代とともにグローバル化が進むNBAにおいても希少であり続けているのがレフティー、つまり左利きの選手だ。『Basketball Reference』によれば、発足から72年が経つNBAで、左利きと確認された選手はわずか267人のみ。昨シーズンのNBAに左利きの選手数は45人しかいなかった。NBAの登録選手数を1チーム15名(2ウェイ契約選手を除く)で計算した場合、30チームで総勢450人のNBA選手がいる中での45人で、左利きは全体の10%にしか満たないことになる。

今のNBAでレフティーの代表格と言えば、昨シーズンのMVPを受賞したロケッツのジェームズ・ハーデンだ。リーグ屈指の『曲者』であるハーデンは、先月ラスベガスで開催されたアメリカ代表ミニキャンプ中、「僕たちは右利きの選手とは違う。守るのは大変だろうね」と語った。

左手でボールを扱う選手に右利きの選手が対峙した場合、右手で簡単にシュートやドリブルをカットできる、という意見もある。だがハーデンのような選手は、幼い頃からこうしたシチュエーションを経験したことで、『考える力』を自然に養い、トリッキーなスタイルを構築してきた。ドライブからファウルを誘う技術、リムへのアタック、そしてシグネチャームーブの一つであるステップバックしての3ポイントシュートは、来ると分かっていても対応が難しい。

ハーデンは「もし右利きだったら、今の自分はない」とまで言い切っている。

ハーデンより前の世代だと、スパーズのマヌ・ジノビリも超絶テクニックを誇るレフティーで、独特なリズムで対戦チームの選手を幻惑する『曲者』だ。彼らほどの『匠』クラスは例外だとしても、ヒートのゴラン・ドラギッチ、ジャズのジョー・イングルズら左利きにテクニシャンが多い理由は、アマチュア時代を含め、キャリアを通じて右利きと対戦し、技術の習得に多くの時間を割いてきたからではないだろうか。

来たるべき2018-19シーズンにも、希少な『レフティー』たちが華麗なテクニックでファンを魅了してくれるに違いない。