ベン・シモンズ

指揮官もシモンズを『宝物』と称して擁護

セブンティシクサーズは現地5月26日に行われたウィザーズとのプレーオフファーストラウンド第2戦に120-95で勝利し、2連勝でアウェーでの戦いに臨む。

ジョエル・エンビードとベン・シモンズがそれぞれ22得点を挙げ、トバイアス・ハリスも19得点を記録するなど、シクサーズの『ビッグ3』が機能したことがこの快勝劇の要因となった。22得点に加え、9リバウンド8アシスト2スティール1ブロックを記録したシモンズの活躍は3人の中でもとりわけ際立っていた。

ウィザーズが、第1戦でプレーオフキャリアハイの37得点を挙げたハリスと30得点を挙げたエンビードの警戒を強めていたことで、シモンズには多くのスペースが生まれた。その結果、ガード陣に対してサイズでアドバンテージを持つシモンズはペイントエリアを中心に得点を重ね、、15本中11本ものフィールドゴールを成功させた。

シモンズは第1戦でともにプレーオフキャリアハイとなる15リバウンド15アシストを記録し勝利に大きく貢献したが、6本のフリースローをすべて外し、6得点に留まったことでシクサーズの一部のファンから批判を受けた。ノイズをかき消す活躍を見せたシモンズは批判について言及するとともに「勝つためにここにいる」と主張した。

「僕はフィリーの誰にも固執するつもりはない。プレーオフで15アシスト、15リバウンドを取るのはかなり難しいと思うし、素晴らしいことだと思う。そして、僕たちは勝ったんだ。何がしたいんだい? 勝ちたいんじゃないのか? 僕は勝つためにここにいて、チームが勝つために必要なことをしている。誰かが間違っていることを証明しようとしているのではなく、勝つために自分の仕事をしようとしているんだ」

指揮官のドック・リバースも心無いファンの発言に対し「もし君たちが今までに持っている宝物を知らないのなら、みんなの恥だ」とコメントし、シモンズを擁護していた。

また、リバースヘッドコーチは第1戦後の会見でも「彼がガードした相手は、誰であろうと得点に苦しんでいた。そしてウチの得点を演出し、リバウンドを記録し、トランジションから3ポイントのチャンスを作ってくれた。彼は特別な存在だった」と、シモンズのディフェンス面での活躍を大きく評価していた。

シモンズは指揮官の一連の発言に感謝しつつ、持論を展開した。「ディフェンスはバスケットボールの醍醐味だからね。ドックがそう言ったことには驚かないよ。だって、ドックは試合をよく分かっているから。(批判する)多くの人はバスケをしたことがないんだ」

大黒柱のエンビードはシモンズに全幅の信頼を寄せ、「君には世界を支配するすべてのスペースと時間がある。アタックするだけだ」とアドバイスを送ったと言う。

シモンズの持つポテンシャルの高さが証明された第2戦。今後もシモンズがオールラウンドに活躍し続ければ、ファーストラウンド突破は安泰だ。