圧巻の33アシストを記録したチームオフェンスの破壊力
チャンピオンシップクォーターファイナル、宇都宮ブレックスvsサンロッカーズ渋谷のゲーム2は、チームオフェンスが機能し、インサイドの強さが際立った宇都宮が111-74で勝利。2連勝でセミファイナル進出一番乗りを決めた。
鵤誠司がファーストプレーでベンドラメ礼生からスティールしワンマン速攻を決めて先制するが、ベンドラメも直後に強気なアタックでやり返し一歩も引かない。宇都宮のオールコートプレスが成功すれば、SR渋谷もダブルチームでターンオーバーを誘発するなど、第1クォーターは24-24と互角となった。それでも、得点の取り方は対照的で、宇都宮のアシストが9本に対し、SR渋谷は1本と、オフェンスが機能していたのは宇都宮だった。
そして、第2クォーターにその差が表れ始める。宇都宮はスクリーンでズレを作りつつスペースを有効に使い、ゴール下の合わせから得点を量産する。特にジェフ・ギブスは身長のミスマッチをものともせず、パワープレーでねじ込み、このクォーターだけで12得点の荒稼ぎを見せた。
ディフェンスではゾーンを織り交ぜるチェンジングディフェンスによって相手の困惑を誘い、インサイドを締めることでリングへのアタックを封じた。ゴール下のポストプレーに対しても粘り強く対応。トランジションからLJ・ピークのコーナースリーが決まるなど、リズムをつかんだ宇都宮が10点をリードして前半を終えた。
最後まで攻撃の手を緩めずに最終クォーターを圧倒
巻き返したいSR渋谷はプレッシャーを強め、ゾーンに切り替えるが、宇都宮の総合力がその上を行った。強烈なプレッシャーをギリギリで切り抜けピークが3ポイントシュートを沈めると、ライアン・ロシターが中継役となり遠藤祐亮、鵤が連続で3ポイントシュートを沈めるなどゾーンも攻略。後半開始2分半で13-2と走り、点差を20の大台に乗せた。
SR渋谷はケリーや石井講祐の3ポイントシュートでどうにか食らいつくが、第2クォーターに目を負傷したチャールズ・ジャクソンが出場できなくなったことが響いた。インサイドを支配され、ディフェンスリバウンドを確保できなかったことでリズムを作れなかった。
宇都宮はリバウンド争いでファウルを誘発するなど、確実にセカンドチャンスポイントを積み上げていく。そして、最終クォーターには比江島慎が1on1から7連続得点を挙げるなど、セカンドユニットも機能。相手に敬意を払い、最後まで全力プレーを貫いた宇都宮がこのクォーターを37-19と圧倒し、完勝した。
クォーターファイナルを突破した宇都宮は、川崎ブレイブサンダースと大阪エヴェッサの勝者とセミファイナルを戦う。
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