ドノバン・ミッチェル

エースに続き、司令塔のマイク・コンリーも欠場が長引く

ジャズのエース、ドノバン・ミッチェルは4月16日のペイサーズ戦を最後に欠場が続いている。相手のパスをカットしようとジャンプして、その着地でバランスを崩したことで足首を捻挫。自分では歩くことができず、チームメートに抱えられてコートを去った。検査の結果、大きな問題はなく数試合で復帰できるとのことだったが、間もなく1カ月が経過しようとしている今、レギュラーシーズンのラスト3試合も欠場することが発表された。

ケガをするまでのミッチェルは、4月の9試合で平均30.0得点と絶好調。そのエースが不在となり、5連勝はあったものの8勝5敗とチームは勢いを失っている。50勝19敗でいまだ西カンファレンスの首位を守っており、このままレギュラーシーズンはフィニッシュできそうだ。それでもミッチェルがプレーオフに間に合うかどうか分からない状況であり、間に合っても1カ月以上のブランクを置いてのぶっつけ本番では、コンディションだけでなく試合勘の問題も出てくる。

司令塔のマイク・コンリーもハムストリングの筋肉を傷めて、こちらも4月末から欠場が続いている。平均26.4得点と5.2アシストのミッチェル、16.4得点に6.0アシストのコンリーが揃って不在、あるいは万全ではない状態でプレーオフを迎えるとなると、不安は増すばかりだ。

さらなる不安は、西の1位になっても1回戦から油断ならない相手と当たりそうなことだ。プレーイン・トーナメントを勝ち上がって来るチームは、レイカーズやウォリアーズになる可能性がある。第1シードを取ったチームとしては、理不尽な強豪との対戦を、試合勘を取り戻さないままで迎えるのは厳しい。相手を抜きにしても、東西カンファレンスの上位チームを率いるヘッドコーチたちは、ギリギリまで対戦相手が決まらないことを明らかに嫌がっている。プレーイン・トーナメントを勝ち抜くのは大変だが、待たされる側も決して楽ではない。

レギュラーシーズンを通じてジャズが見せてきたバスケは洗練されており、リーグ最強と呼ぶに相応しいものだ。しかしチームとして見事な連動性があっても、強力な個がなくして成り立つものではない。プレーオフで勝ち抜いてチャンピオンリングを得ることが究極の目標である以上、ミッチェルとコンリーが万全のコンディションでプレーすることは必須の条件となる。