ハーデンは4分のプレーでハムストリング痛を再発
ネッツはニックス相手に大苦戦を強いられながらも、終盤に底力を発揮して114-112で勝利した。
ハムストリングを痛めていたジェームズ・ハーデンが復帰して先発出場したものの、わずか4分で違和感を訴えてベンチに下がり、その後はプレーせず。プレーメーカーを欠いたことでオフェンスのペースが上がらず、堅守から速攻に持ち込むニックスの勢いに飲み込まれた。
ニックスはエースのジュリアス・ランドルが第3クォーターの前半でトリプル・ダブルを達成するマルチな活躍を見せ、ベンチから攻撃にアクセントを付けるデリック・ローズも確率良くシュートを決めて、10点前後のリードを保った。
それでも第3クォーター途中から試合の流れはネッツに傾く。理由はニックスの自滅とも呼ぶべきもので、速い展開に持ち込もうとするあまりプレーが雑になり、良いシュートチャンスを作ろうとしないまま個人で強引にシュートを打ち、他の選手もリバウンドに入るでもなく守備に戻るでもなく中途半端な意識でプレーしてしまった。こうして、リバウンドからの速攻を連発したネッツを波に乗せてしまった。
ニックスは大きく離されることなく終盤まで戦い続けたが、点差が離れない状況でクラッチタイムを迎えると、やはりネッツのタレント力がモノを言った。残り1分、カイリー・アービングがステップバックの3ポイントシュートを決めたのに対し、最後は決まれば同点のジャンプシュートをランドルは決められなかった。
アービングは40得点7アシストで勝利に大きく貢献。それでも「チーム全員で勝ち取った勝利だ。特にベンチから出た選手がみんな頑張ってくれた」と、ハーデンにアクシデントがあった状況を支えたサポートキャストたちの仕事ぶりを称えた。
しかし、ハーデンのケガの再発はネッツにとって悪いニュースだ。無理をさせずに万全のコンディションを取り戻したはずが、たった4分で同じハムストリングを痛めてしまった。ヘッドコーチのスティーブ・ナッシュは言う。「前回と同じハムストリングだ。検査の結果も、練習を再開させた後の筋力テストでも問題ではなかったのだが、こうなってしまった。ジェームズにとっては悔しいことだろうが、我々はリスクを犯したくない」
ハーデンはまたしばらく戦線離脱となるだろう。ビッグ3が揃ってプレーする機会が超レアになっているネッツは、新戦力も含めてケミストリーが不完全なままポストシーズンを迎えることにもなりかねない。チームは東カンファレンス首位に立っているが、ケガの再発という厄介な問題を抱えることになってしまった。