藤井祐眞

「しっかり切り替えてできたことが今日の勝因」

川崎ブレイブサンダースが3月27日、滋賀レイクスターズと対戦。第3クォーターに大きく突き放すと、そのまま最後までディフェンスで我慢して75-67と勝ち切った。

この試合、川崎は「滋賀さんはドライブに対して、今までのチームにあまりにないようなシステムでディフェンスするチームで、そこにアジャストするのに時間はかかりました」と篠山竜青が振り返るようになかなか得点が伸びなかった。それでも第3クォーターに17-7のビッグランで2桁のリードを奪うと、第4クォーター終盤に滋賀の追い上げに遭うが、6点リードで迎えた残り1分35秒、篠山が勝負を決める3ポイントシュートを沈めて滋賀を振り切った。

川崎は後半になってアグレッシブなプレーが目立ったが、佐藤賢次ヘッドコーチはハーフタイムに喝を入れたと明かす。「前半、どっちが激しくプレーをしているかに目を向けると滋賀さんが上でした。ハーフタイムでは『戦術云々よりもやることある。前向きな気持ちの良いプレーを見るためにお客さんはお金を払って見に来てくれている』と、結構強めに言いました。まずはベース、気持ちのところだったと思います」

この指揮官の言葉をコート上で誰よりも実践したのが川崎の動力源となっている藤井祐眞だ。18得点7アシストのうち12得点4アシストを後半に挙げた藤井は、「出だしは相手の方にエナジーがあり、勢いに乗せてしまって重い立ち上がりになりました。後半の入りは前半とは違っていて、しっかり切り替えてできたことが今日の勝因だった」と振り返る。

後半、藤井はニック・ファジーカスのスクリーンを使ってのドライブで何度も滋賀のディフェンスを切り崩したが、「後半にニックがコールして僕がアタックするプレーでずっと行けていて、そこをうまくアタックして相手のディフェンスを崩せました。相手が対応できていなくて、ニックが全部アタックに行けと言ってくれました」と狙い通りだったと明かす。ただ、一方で「ただ、レイアップを1本、エアボールで2本落としてしまったので、そこは決め切れるように練習したいと思います。どフリーでちょっと舞い上がっていました」と苦笑した凡ミスがあったことに反省しきりだった。

篠山竜青

「勝ち続けて宇都宮さんにプレッシャーを掛け続ける」

川崎にとって今回の試合は、天皇杯制覇後では初のホームゲームで、試合前には報告会も行われた。ただ、優勝の翌週にはリーグ戦が再開しており、優勝の余韻に浸る時間は皆無だった。藤井も「天皇杯のあとすぐにリーグ戦が始まり、喜んでいる暇はなく切り替えるしかないです」と語る。

その上で、今は「地区優勝も他力本願のところはありますが、まだまだ狙っています。なによりチャンピオンシップをホームでやりたい気持ちは強く、そこに向けて1試合ずつやっていくだけだと思っています」と、一つでも良い順位でチャンピオンシップを迎えることに集中している。

また、ここ一番で長距離砲を沈めた篠山は、この試合でフィールドゴール10本中2本成功と確率は良くなかったが、ここにきて良い感覚をつかめていると話す。「ここから残り試合、チャンピオンシップに向け、スコアの部分でもうちょっと伸ばさないといけない思いはあります。そういう中で、天皇杯が終わったあたりからシュートタッチが良くなってきた感じはあります。今日2ポイントシュートは来なかったですが、3ポイントシュートは1本目を入れていましたし、今の自分だったら入るだろうという自信を持って打てました。感覚的にはすごく良くなっています」

藤井と同じく、篠山も地区優勝に向けた強い思いを持っている。「首の皮一枚ですがウチは東地区の優勝を狙っているので、他がどうであれ、川崎はとにかく勝ち続けないといけない。そこはコロナに関係なく、勝ち続けて宇都宮さんにプレッシャーを掛け続けなければいけないという気持ちです」

コロナ禍が広がって今節は少なくない試合が中止になっている。今後、順位決定方式がどんな形になるのか不透明だが、川崎にできるのは一つずつ白星を積み重ねていくことだけ。そのためには、藤井や篠山の前向きなプレー、強い気持ちが欠かせない。