インサイドでイニシアチブを握り続けた名古屋D
三遠ネオフェニックスのホームに乗り込んだ名古屋ダイヤモンドドルフィンズは終始オフェンスが機能。特にインサイドの攻防で有利に立ち、ハイペースで得点を重ねて98-78で勝利した。
名古屋Dは序盤から齋藤拓実のゲームメークが冴え、ピック&ロールからズレを作り、確実にオフェンス有利な状況を作り出していった。特に前がかりになる三遠ディフェンスの裏を突いた攻めが有効で、中東泰斗とのアリウープを成功させるなど、スペースを上手く使った攻めが効いた。
また、ジェフ・エアーズ、レオ・ライオンズ、ジャスティン・バーレルの外国籍選手が止まらない。インサイドで高さとパワーのミスマッチが生まれることが多く、それぞれの特性を生かした3人は合計で37得点を前半だけで記録。軽率なターンオーバーからもったいない失点も見られたが、フィールドゴールを27本中20本成功(74.1%)と高確率で決めたことで、54-44とリードして前半を終えた。
後半に入っても、名古屋Dの得点ペースは落ちなかった。インサイドでイニシアチブを取ったことで安定した加点し、ダブルチームに来られてもしっかりとパスを回してトラップを回避した。インサイドアウトからの3ポイントシュートを成功させてリードを広げた名古屋Dは、第4クォーター残り6分23秒、エアーズのフリースローで点差を20点の大台に乗せてそのまま押し切った。
名古屋Dの梶山信吾ヘッドコーチは「40分間インテンシティが高く、選手たちがゲームプランを信じてくれたことが勝利に繋がった。三遠さんはインサイドの外国籍選手が1人しかいないので、うちは2人で徹底的にインサイドにアタックした」と勝因を語った。
名古屋Dはエアーズが21得点、ライオンズが20得点、バーレルが24得点を記録。総得点の約3分の2を彼らが挙げ、インサイドでイニシアチブを握り続けたことが大きかった。
一方、敗れた三遠の指揮官ブラニスラフ・ヴィチェンティッチもディフェンスに問題があったと語った。「ここ数試合は良い形でディフェンスができていたが、今日は試合の入りからソフトでした。特に名古屋さんのようなチャンピオンシップ争いに絡むチームにはタフにチームとして戦わないと厳しい。コンタクトの部分でも緩く、それがイージーシュートに繋がってしまった」