PJ・タッカー

ロケッツはDJ・オーガスティン、DJ・ウィルソン、ドラフト1巡目指名権を獲得

現地3月17日、優勝を狙うバックスがロケッツからPJ・タッカーを獲得すると報じられた。

タッカーは5月に36歳になる経験豊富なベテランビッグマンで、これまでインサイドの守備の要として活躍してきた。今シーズンは出場した32試合のすべてで先発を務め、平均プレータイム30.0分で4.4得点、4.6リバウンド1.4アシストを記録。派手なスタッツを残す選手ではないが、ロッカールームでリーダーシップを発揮し、チームを鼓舞することができる選手だ。

『ESPN』によれば、バックスはDJ・オーガスティン、DJ・ウィルソン、2021年のドラフト1巡目指名権(保護条件付き)、2023年の1巡目指名権をロケッツにトレードし、見返りとしてタッカー、ロディオンズ・クールッツ、2021年のドラフト2巡目指名権、2022年のドラフト1巡目指名権を獲得するという。ロケッツからバックスにトレードされる2022年のドラフト1巡目指名権はもともとバックスのものだったが、過去のトレードでキャバリアーズに譲渡され、今年の1月に4チーム間(ロケッツ、ネッツ、ペイサーズ、キャブズ)でジェームズ・ハーデンをネッツにトレードした際に、ロケッツがキャブズから獲得した。

ロケッツにトレードされる2021年のドラフト1巡目指名権は、バックスが今年のドラフトでトップ9の指名順を獲得した場合にのみ保護されるという条件が付いているものの、現時点で東カンファレンス3位(25勝14敗)のチームがロッタリーに回る可能性は極めて低い。

このトレードの目玉であるタッカーの獲得により、バックスは100ポゼッションあたりの平均失点がリーグ10位(110.0)と課題であったディフェンスを強化できる。今シーズンが契約最終年のタッカーは、ハーデンの退団後ロケッツにトレードを要求していた。ヤニス・アデトクンボを擁するバックスならば、キャリア初優勝を狙える環境のため、新天地でも高いモチベーションを維持してプレーできるだろう。

ハーデンのトレード後に再建に舵を切ったロケッツにとっても、今後のトレードにも使えるドラフト指名権を手元に置いておけるのは大きなメリットになる。