女子は決勝もノックアウト勝利で優勝
3人制バスケットボールの『3×3』(スリーバイスリー)日本代表チームが、7月28、29日の2日間にわたって行われた「FIBA 3×3 U23 Nations League 2018」に挑んだ。
FIBAが若手選手たちの育成、強化をサポートするプログラムの一環として昨年より開催されているこの大会で、日本はアフリカ&アジアカンファレンスの一員として初参加。中国、インドネシア、モンゴル、スリランカ、ウガンダ、そして日本の6チームが総当たり戦を行い、上位2チームが決勝を戦うというレギュレーションになっている。
女子の日本代表は188cmの栗林未和、179cmの宮下希保がインサイドでイニシアチブを取ることに成功し、サイズ負けすることなく強さを発揮。高原春季の高速ドライブや山本麻衣のゲームメークも冴え、日本は2日間すべての試合で勝利を収めた。
モンゴルとの決勝戦では開始から重たい展開が続いたが、山本が4本連続で2ポイントシュートを沈めるなど地力を見せ、22-8のノックアウト勝利を収めた。殊勲の山本は「ここではゲームメイクというよりみんなでやる感じなので、ボールをもらった時にパスを探すのではなくて、まず自分の攻めを見ろと言われていて、そこは積極的にやりました。外からの『打っていいよ』という声も聞こえていたので思い切って打ちました」とシュートへの意識が結果につながったと語る。
また山本は「(試合時間が)10分しかないので、ゲームの中での修正力や対応力は日本は結構あると思います。外国のチームとやっているんですけど、トップレベルの選手が来てないところもあるので、もっと強いチームに勝っていきたい」と日本の強みを理解したうえで、さらなる強敵撃破に意欲を見せた。
結果に直結するフィジカルと高さ
一方、最高身長が宮越康槇の189cmで運動量の高い布陣で挑むことになった男子代表は、190cm後半の選手を揃える中国やモンゴルなどのサイズとフィジカルに圧倒された。特に3×3では5人制よりもフィジカルコンタクトの要素が多く含まれており、インサイドの攻防でファウルコールが鳴ることが少ない。そのため高さと強さの優位性が力の差に直結しやすい。
日本は松脇圭志の2ポイントシュートや荒川颯のドライブで対抗したが、生命線である2ポイントシュートの確率が上がらず、インサイドでの失点を防ぎきれず予選敗退となった。
杉本天昇は「シュートが入らなかったです。それに尽きます」と自身の低調なパフォーマンスを責めた。また「ミスマッチを突かれましたが、こっちが身体をもっと張れたらシュートも落ちると思うので、そこはハードに戦うしかないです」と、フィジカルに戦う大切さを語った。
オリンピックの正式種目となり、注目度が増してきた『3×3』。5人制の代表も盛り上がりを見せている中、『3×3』のレベルも相乗効果で上がり、『日本バスケ』という大きなくくりで底上げが進んでいる。