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大学での指導歴が長い指揮官は、選手の揺れる心境を尊重

今オフのフリーエージェント市場を最も揺るがしたのは、間違いなくケビン・デュラントだ。サンダー残留が濃厚と見られていたが、ステファン・カリーなど主力選手までが『動員』されたウォリアーズとの交渉により、デュラントの気持ちは大きく揺れ動いた。

結局、移籍の道を選択。あまりにもショッキングな報せに世界中のサンダーファンが嘆いた。どのチームよりも先にデュラントと交渉したサンダーの指揮官、ビリー・ドノバンが、その様子を『The Vertical』のポッドキャスト番組内で振り返っている。

「彼との話し合いは、非常に上手く進んだと思った。話題はバスケットボールのこと。チームのこと、これからの方向性、彼のリーダーシップ、チーム内の役割などについてだ。すごく上手くいったと思ったし、双方が同じ方向を向いていると感じた」

「ただ、私は大学バスケットボールに長く携わったので、選手の勧誘についても色々と経験がある。別のチームとの交渉で、選手の考えが変わってしまうこともあるんだ。ウォリアーズとの交渉後、彼の考えは変わってしまった」

フロリダ大のヘッドコーチを19年も務め、全米屈指の才能を持つ若者の勧誘に一喜一憂した経験が豊富なドノバンなら、エースを失って迎える今シーズンも、きっと上手く対応できるはずだ。

デュラントが退団したサンダーだが、経験豊富なヘッドコーチと、NBAのトップスター(ウェストブルック)を擁するメリットは決して小さくない。