宇都直輝&ジョシュア・スミスのインサイドアタックが機能
富山グラウジーズが2月27日、ホームで琉球ゴールデンキングスと対戦。得意のインサイドアタックで主導権を握り続け、西地区首位の強豪に85-67と圧勝した。これで連敗を2で止めた富山に対し、琉球の連勝は8で止まっている。
試合の出だし、琉球は開始早々にファウル2つの田代直希に代わってコートインした今村佳太がトランジションからのアーリーオフェンスで3ポイントシュートを沈め、9-3と先行する。
しかし、富山もすぐに第1クォーターに9得点をマークした宇都直輝の連続得点によって盛り返し、13-11とひっくり返す。さらに松脇圭志がディフェンスリバウンドを取ると自らボールプッシュし、一気に敵陣ゴール下まで切れ込んでのレイアップ。前田悟の3ポイントシュートと若手コンビの活躍により26−20とリードを奪う。
第2クォーターに入ると互いにディフェンスで踏ん張り、膠着状態が続くが、ここから富山はジョシュア・スミス、宇都によるインサイドアタックで突き放す。前半のペイント内得点で30-14と圧倒した富山がリードを11点に広げて試合を折り返した。
迎えた後半、富山の浜口炎ヘッドコーチはハーフタイムに次のように話していた。「第3クォーターは私たちのマジッククォーターで、ここを取ると勝率も上がってくると選手たちに伝えました。そういう意味でも、非常に集中して第3クォーターに入れました」
指揮官の期待に応え、第3クォーターの富山は出だしから粘り強いタフなディフェンスを披露。琉球のボールムーブを停滞させ、単発のオフェンスを続けさせる。一方で着実に得点を重ねると、ベースラインからのプレーで前田が3ポイントシュートを沈め残り5分半にリードを15点と広げた。
琉球はたまらずタイムアウトを取って流れを切ろうとするが、その後も富山の勢いは止まらない。琉球はこのクォーターで7本放った3ポイントシュートがすべて失敗と手詰まりになる中、逆に富山は5本中3本を効果的に沈めた。松脇がスティールからそのままレイアップに持ち込んで60-39とさらに突き放す。その後も試合はずっと富山ペースで続き、終盤には2月19日に特別指定契約で入団した地元の富山出身、上澤俊喜がリーグデビューを果たし得点をマークと、楽々と逃げ切った。
富山の浜口ヘッドコーチは「ゲームプランとしては琉球さんのリバウンド、速い攻撃に気を付けるのがポイントでした。リバウンドで苦戦する場面もありましたが、ディフェンスの戻りも早くトータルとしてプラン通りに選手が戦ってくれたと思います」と、内容的にも手応えを得ている。東地区で激しいチャンピオンシップ出場権争いの真っ只中にいる富山にとって、今日も勝って連勝できれば大きな弾みがつくことになる。
一方、琉球の藤田弘輝ヘッドコーチは、完敗だったと振り返る。「終始、富山さんのペースでゲームをされてしまったので、明日しっかりプライドを持って、僕たちらしいバスケットをできればと思います」
岸本隆一はこう語る。「すごく悔しい負け方のゲームになってしまいました。自分たちのスキル的な部分の反省点をしっかり改善して、明日、より良い状態で入っていきたい。明日は、自分たちの姿を取り戻すゲームにしなければいけないです」
琉球にとっては、言うまでもなく3月3日のシーホース三河との首位対決を前に連敗は何としても避けたい。そして、今日の試合は勝利という結果だけでなく、自分たちのやるべきバスケを遂行する内容も問われる踏ん張りところだ。
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