佐々木隆成

ガード陣のロスター争いはさらに激化か

8月16日に有明アリーナ(東京都江東区)で行われた『バスケットボール男子日本代表国際大会2026(東京大会)』の第2戦、男子日本代表は前日の第1戦に引き続き韓国代表に95-66と快勝した。

日本はこの試合、八村塁、西田優大、富永啓生がコンディション不良により欠場。圧倒的な個の引力を持つ八村と、セカンドハンドラーの役を果たせる西田と富永が欠けたことで、桶谷大ヘッドコーチはオフェンスでより大きなズレを作るために2ガード(桶谷の表現では『2ハンドラー』)を多く使った。

第1戦でプレータイムが限られた佐々木隆成は、このような状況下で大きな輝きを放ち、23分出場で17得点、うち3ポイントシュート4/4本、4アシストという素晴らしいスタッツを記録し、「コンディション不良の選手が多くいて、普段と違うマインドセットが必要でしたが、点を取りに行くというところでチームに貢献できて良かったです」と試合を振り返った。

前述のとおり、桶谷ヘッドコーチはこの試合で富樫勇樹、齋藤拓実、佐々木、河村勇輝の4人のガードのうち2人をさまざまな組み合わせで同時起用し、それぞれの組み合わせが生み出すシナジーを推し量っていた。富樫はシュート、齋藤はパス、河村はペイントアタックという尖った強みを持つ。その中で佐々木は自身の役割を、ピンポイント起用でディフェンスやルーズボールなどハッスルプレーで流れを変えることととらえていたが、この日は相手の虚を突いたカッティング、ワイドオープンの正確な3ポイントシュート、アシストなど多彩なプレーでチームを盛り上げた。

桶谷ヘッドコーチは7月のWindow3でも佐々木と齋藤との2ガードを試し、選手欠場の影響もあってではあるが今回の試合でも多用。河村がロスターに加わるだろうWindow4やそれ以降でも、状況に応じてこれを使うことが予想される中、河村は次のように今後の展望を語った。

「他の2人と組むときは、僕がボールを長く持ってペイントアタックすることが増えそうですが、隆成さんと組むときは逆にボールをかなり預けて、隆成さんがドライブをして外で待っていた僕がシュートを打つというプレーも選択肢としてあると思っています」

B2熊本ヴォルターズでプロキャリアをスタートし、2024年、28歳で初めて日本代表候補に名を連ねた佐々木だったが、翌年5月に左アキレス腱断裂という大ケガに見舞われた。試合後のヒーローインタビューに応じた佐々木は「たくさんのファンの皆さんの前でまた日本代表のユニフォームを着て試合ができるなんて、ケガをしたときは全然考えもしなかった」と感慨深げに語り、「もっともっと自分の良さを出していきたい」と引き続きのロスター入りに向けた強い思いも口にした。

今回の活躍でコーチ陣の評価を高めたであろう佐々木の台頭により、ガード陣の熾烈なロスター争いはさらなる激化が予想される。8月27日のサウジアラビア戦、31日のカタール戦に向けた切磋琢磨と、そこから生まれるチームケミストリーに引き続き注目したい。