安城学園

後藤良太コーチ「僕のプランミス」

ウインターカップ3回戦、安城学園vs聖カタリナ学園の一戦はプレーの精度と強気なメンタルで上回った安城学園が93-67で快勝した。

互いに高いスキルを持ち、果敢に1対1を仕掛ける点や速攻を持ち味とするスタイルは似ている。勝負を分けたのは、ゴールにアタックし続けるメンタルと、その精度の差だった。

この試合で、2年生ながら8本中6本の3ポイントシュートを沈め、チームハイの22得点を挙げた近藤京も「(近藤)はづきさんのドライブとキャプテンの(片山)愛悠さんの突破がすごく効いていて、そこから自分たち2年生もついていけたと思います」と、近藤と片山の強気なアタックが勝因になったと語った。

聖カタリナも1対1を仕掛けるが、相手の高さが気になりフィニッシュが決まらない。また、安城学園と違い、ドライブからの合わせがほとんどなく、1対1の後の展開が乏しかった。さらに言えば、聖カタリナは速攻にいける場面で止まってしまい、安城学園は強引に突っ込んで決めきる強さがあった。こうして、後半を53-33と圧倒した安城学園が3回戦を突破した。

ここまでの聖カタリナは183cmの西村春佳が高さでアドバンテージを取り、内外バランスの良い組み立てで勝ち上がってきた。しかし、今回の試合ではスモールラインナップを起用して、平面での勝負に持ち込もうとした。結果的にそれが裏目に出た。後藤良太コーチは「僕のプランミス」と敗戦の責任を負った。

「どちらかと言うと、小さくして切っていきたいイメージでした。春佳に1対1をさせてもいいんですけど、向こうは外のラインナップが大きいのでそこを突いていきたかったんです。ハイ&ローとか、4番と5番のバスケットを作ってきたので、そこを試しても良かったのかなと。4番ポジションを小さくして切っていくことを思い描いていたのですが、そうならなかったのは私の責任です」

そして、「安城の子たちの気持ちが強くて」と、彼女たちの気迫にやられたことも認めた。

安城学園の3ポイントシュートは18本中6本の成功と、すべて近藤が決めたものであり、勝利の立役者と言ってもいい。それでも近藤は「最後は気持ちだと思うので、3年生の気持ちについていけるように2年生も頑張りたいと思います」と控えめにコメントした。

「日常生活はみんなふわふわしています」と、強気なのはコートの中だけのようだ。近藤が3年生に負けないくらいの強気な姿勢を纏えば、安城学園はより怖いチームになる。