「自分はロードマネジメントなんてなかった時代からプレーしている」
NBAキャリア16年目のシーズンに臨むクリッパーズのルー・ウィリアムズは、ここ数年チームの主力に適用されている『ロードマネジメント』という手法を嫌う昔気質の選手だ。
34歳になった今もNBAを代表するシックスマンとして1試合20得点をコンスタントに決める彼は、レイカーズとのプレシーズンゲーム後の会見で、今シーズンの出場時間を調整する可能性について聞かれると「そんなことはしない」と答えた。
「そういうやり方をしたことは一度もない。自分は、ロードマネジメントなんてなかった時代からプレーしている。そうやって鍛えてきたし、このリーグでここまでやってきた。個人的には、ロードマネジメントは必要ないと思っている。もしコーチングスタッフ、トレーニングスタッフの考えで必要と判断されたら任せる。でも、そうでなければ、僕個人としては72試合に出場するつもりだよ」
2020-21シーズンは、通常の82試合ではなく72試合で行われる。ウィリアムズのようにコンディションを万全に整えている選手であっても厳しい日程に変わりはない。それでも、主力であれば全試合に出て当然という時代からNBAでプレーしている彼にとって、コンディション調整のために試合を欠場するようなやり方は好まないのだろう。
チームメートのカワイ・レナードは、スパーズ時代に長期欠場した後からこの『ロードマネジメント』の恩恵を受けている。プレーオフを万全の状態で迎えられるというメリットはあっても、プレーできるのに出場しないことで、決して安くはないチケットを購入して会場で観戦するファンをがっかりさせてしまうデメリットも存在する。
選手によってケースは異なるだろうが、幸い大きなケガもなく現役を続けられているウィリアムズにとっては、『ロードマネジメント』は無用の長物だ。