「決断は簡単ではなかったが、正しい判断だと思う」
オーストラリア出身のセンター、アンドリュー・ボーガットが自身のポッドキャスト『Rogue Bogues』で現役を退くことを発表した。
現在36歳のボーガットは、2021年に開催される東京オリンピック後に引退すると話していたが「最近の体調を考えると、肉体的にも精神的にも2021年までもたない」と決断が早まった理由を語った。「決断は簡単ではなかったが、正しい判断だと思う。僕が下した決断は、来シーズンはどのチームとも契約しないということ。僕は今日をもってプロバスケットボールの世界から引退する」
「以前は2020年の東京オリンピックに出場した後に、引退しようと思っていた。4度目のオリンピック出場は大変な名誉なことだけど、実現しなかった」
ボーガットは2005年のNBAドラフトで、当時オーストラリア出身の選手では初めて全体1位指名を受けバックスに入団した。その後、ウォリアーズ、マーベリックス、キャバリアーズ、レイカーズと渡り歩き、2018年からは母国でプレーした。
ボーガットは2015年にウォリアーズでNBAチャンピオンに輝いた。2006年にはオールルーキーファーストチーム、2010年はオールNBAサードチーム、そして2015年にはオールディフェンシブセカンドチームに選出され、2011年にはブロック数でリーグトップを記録した。キャリア通算では平均9.6得点、8.7リバウンド、2.2アシスト、1.5ブロックを記録している。センターでありながらパス能力が高く、リムプロテクターとしてもエリートクラスの選手だ。
しかし、ボーガットは多くのケガに泣かされた。2017年は唯一の出場となった試合でコートに出て1分もしないうちに左足を負傷、腓骨骨折の重傷を負った。ここ2年間はオーストラリアリーグのシドニー・キングスでプレーしていたが、本人は「朝ベッドから起き上がるのもつらかった」と体力が限界に達していたことを明かしている。