クリスチャン・ウッド

中国リーグでのクビを機に「変わらなければいけないと思った」

ロケッツはジェームズ・ハーデンとラッセル・ウェストブルックの両エースが球団にトレードを要求したと報道された。莫大な契約金が足かせとなり、トレードが成立しないまま新シーズンを迎えることになりそうだが、オフにロケッツへ移籍したクリスチャン・ウッドはそうしたゴタゴタを意に介さず、「完璧にフィットする」と『The Houston Chronicle』で語った。

「僕はアウトサイドに開いて走るのが好きなんだ。ロケッツが5アウトを好むのも知っている。ジェームズや他の選手が彼の周りでしているプレーは、僕にとっても間違いなくフィットするよ」

ウッドは2015年のドラフトにアーリーエントリーするも指名を受けられなかった。セブンティシクサーズと契約を結んだが、主にGリーグでのプレーを強いられた。その後、4年間でホーネッツ、バックス、ペリカンズとチームを渡り歩いたが、十分なプレータイムを得られなかった。しかし、ピストンズに所属した昨シーズン、アンドレ・ドラモンドがトレードされて出場機会が増えたことでウッドの才能は開花。スターターとして出場した12試合で平均22.0得点、10.2リバウンド、フィールドゴール成功率54%、3ポイントシュート成功率37.7%を記録しブレイクを果たした。

2017年、彼は中国リーグの福建スタージョンズと契約するも、試合に出場することなく解雇された。だが、この経験が彼を変えるきっかけになったという。「中国から帰ってきて、Gリーグでステップアップしなければならないと思ったんだ。中国のチームからカットされた時、彼らには『実力不足』と言われたよ。ドラフトされずに傷を負い、そこから放出されたことで、自分が変わらなければいけないと思ったんだ」

ロケッツは長年アシスタントコーチを務め、昨シーズンはマーベリックスでアシスタントコーチをしていたスティーブン・サイラスを新指揮官に迎えた。ウッドは2016-17シーズンのホーネッツ時代にサイラスにコーチングを受けた経験がある。13試合のみの出場に終わったが、「自信がカギになる」ということを学び、サイラスが指揮するロケッツではセカンドオプションとして活躍できると自信を深めている。

「NBAで生き残るには自信が必要で、コート上の誰よりも優れた選手になろうとしなければならない。それが僕の持ち味なんだ。僕はフロアを広くする能力を持っているし、最高のドライブもできる。リーグ最高のシュートもできる。ジェームズは相手をノックダウンできる能力を持っているし、僕は良いセカンドオプションになれると思うよ」

3年4100万ドルの大型契約を手にしたウッドだが、成功をつかむまでの道のりは険しく「現在に至るまでの道のりはクレイジーだった」とあらためて語った。「シーズンが始まるのが待ち遠しい」と自信をのぞかせ、新シーズンでのプレーを心待ちにしているウッドは新生ロケッツを良い方向に導くに違いない。