『スーパーチーム』へとひた走るネッツにレイ・アレンが警鐘「大事故になる可能性もある」

『スーパーチーム』へとひた走るネッツにレイ・アレンが警鐘「大事故になる可能性もある」

2020/11/19
レイ・アレン

鍵を握るのはハーデンとアービングの共存

今年のオフシーズンで最大の目玉は、つい数日前までヤニス・アデトクンボがバックスとスーパーマックス契約を結ぶか否かだった。それが今では、ロケッツに移籍を要求したジェームズ・ハーデンのトレードを、希望移籍先とされるネッツがどうまとめるかが最大の関心事になっている。

もしネッツがカイリー・アービングを放出せずにハーデンを獲得すれば、ケビン・デュラント、ハーデン、アービングが並ぶ『スーパーチーム』が出来上がる。そのチームを率いるのはレジェンドのスティーブ・ナッシュで、昨シーズンまでロケッツを率いたマイク・ダントーニがアシスタントコーチとして支えるのだから、これだけで一見の価値があるチームになる。

だが、こうした大型トレード、『スーパーチーム』には負の側面も存在するのが世の常だ。歴史を振り返れば、スター選手を集めるだけで優勝できるほどNBAは簡単なリーグではない。

リーグに『ビッグ3』のトレンドをもたらしたのは、2008年にポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレンというオールスタートリオを誕生させたセルティックスだった。スーパーソニックス(現サンダー)からセルティックスにトレードされたアレンは『スーパーチーム』のメリットもデメリットも理解している。その彼は、ネッツに3人のスーパースターが揃った場合「大事故になる可能性がある」と警鐘を鳴らす。

『SiriusXM NBA Radio』に出演したアレンは「チームとして機能させるのは極めて難しい」と、カイリーとデュラント、ハーデンについて語った。「一人ひとりの性格に問題はなく、関係性も良いのかもしれない。でも、コートで一緒にやることで関係性に影響を及ぼす可能性もある」

アレンは「僕のキャリアで2008年の優勝が一番大変だった」とも明かし、スターとの共存の難しさをこう語る。

「シアトルでは、1試合18本か19本くらいシュートを打っていたのに、ボストンでは1試合8本か9本くらいしか打たなくなった。優勝が目標のチームでは、自分のやりたいようにできなかった」

「ネッツのメインボールハンドラーはカイリーなのだから、特にハーデンに影響を及ぼす。彼らが一緒にやるのであれば、チームが機能する方法を2人で見つけないといけない。彼らが2人とも自分から進んで機能させる方法を見つけられるのなら、素晴らしい結果を残せるかもしれない。でも、上手く行かなければ大事故になりかねない」

ウォリアーズでスーパースターと共存する方法を見いだし、キャリア初の優勝を成し遂げたデュラントには、共通の目標のために自分を犠牲にする経験がある。だが、アービングとハーデンにそれができるだろうか。

アービングは、レブロン・ジェームズ、ケビン・ラブとの『ビッグ3』で2016年に優勝したが、彼は自分がリーダーになるのを望んでトレードを要求し、セルティックスに移籍した。しかし、若い選手との関係性を上手く築けずに退団した。ハーデンはサンダーからロケッツにトレード後に大エースに成長したものの、チームは彼がオフェンス時にボールを独占することで機能していた。選手としての自我を抑えられないアービングとハーデンが、今になってそのスタイルを曲げ、アレンのように柔軟に対応できるかどうかは疑問だ。

もしトレードが成立した場合、ハーデンとアービングが通年より短い準備期間でお互いを知り、コート上に一つしかないボールを譲り合える関係性を築けるかどうかに注目が集まる。それが可能であれば、ナッシュのカリスマ性と戦術家ダントーニの下、ネッツはリーグ最強オフェンスを武器にNBAを席巻するかもしれない。

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