ハンドラーのマブンガが24得点
6勝1敗同士、東西首位決戦となったシーホース三河と富山グラウジーズの一戦は、ゾーンディフェンスを攻略できず終盤に失速した三河が81-85で惜敗した。
序盤はホームの三河が主導権を握る。熊谷航がドライブで連続得点し、さらにカイル・コリンズワース、ダバンテ・ガードナーがポストプレーで加点したことで富山は止めどころが絞れない。そして、金丸晃輔も高確率で3ポイントシュートを成功させていき、バランスの良いオフェンスを展開した三河が27-18とリードした。
だが、第2クォーターに入ると、セカンドユニットが奮闘した富山の反撃を受ける。ターンオーバーからの速攻をファウルで止めたこともあり、三河は開始2分でチームファウルが4に到達してしまう。ファウルができずインテンシティが下がったことで、岡田侑大に得意のドライブを許し、水戸健史にもペイントアタックを許した。オフェンスリバウンドを連続で奪うも得点に繋げられない三河に対し、富山はリチャード・ソロモンがセカンドチャンスポイントを重ねた。
三河の1点リードで後半を迎えたが、ここからゾーンディフェンスが機能した富山の時間が続く。宇都がミドルレンジからシュートを射抜き、ジュリアン・マブンガが内外から得点を重ねた。ガードナーがフリースローライン付近のシュートを沈めていくが、三河はゾーンを崩せずに打たされるシュートが続き単発になってしまう。それでも長野誠史が3ポイントシュートを沈めて食らいつき、最終クォーターのオフィシャルタイムアウトを迎えた時点で71-71の同点と拮抗した展開が最後まで続いた。
浜口ヘッドコーチ「ポイントを絞りながらよく守れた」
勝敗を分けたのはディフェンスの差だった。富山はハンドラーのマブンガがリングへアタックし、シュートファウルを獲得してじわじわとリードを広げた。三河はガードナーやコリンズワースを軸に反撃するが、ミドルレンジのシュートばかりを打たされ、ノーマークのシュートチャンスを作れず、シュートファウルももらえないオフェンスとなり追いかける展開が続いた。三河は1ポゼッション以内で食らいついていたが、残り6秒、同点を狙った柏木真介の3ポイントシュートが外れて万事休す。ファウルゲームも実らず、4点差で敗れた。
連勝を5に伸ばした富山の浜口炎ヘッドコーチは「後半はゾーンディフェンスを長い時間使いましたが、ポイントを絞りながらよく守れたと思う」と、ゾーンディフェンスを勝因に挙げた。
三河の鈴木貴美一ヘッドコーチも「今日は打つべきところで打たなかったり、パスを回し過ぎたりした」と、ゾーンを攻めあぐねたことを認めた。それでも、「ゾーンを組まれる前に攻めたり、金丸以外のところを空けられていたので、そこのギャップを突きたい」と、第2戦での巻き返しを誓った。
三河が9本で富山が26本と、フリースローの獲得数で約3倍もの開きがあった。接戦になればなるほど、フリースローでの得点は大事となる。三河としてはファウルマネジメントを視野に入れつつ、ゾーンを攻略して雪辱を果たしたいところだ。