チーム合流後すぐの実戦「難しさを感じました」
信州ブレイブウォリアーズにアジア特別枠で加入したヤン・ジェミンが、10月20日の三遠ネオフェニックス戦でデビューを果たした。U-16からU-19まで世代別の韓国代表に選出されたヤンにとっては、これがプロデビュー戦にもなった。
3ポイントシュート攻勢で17-5とリードした第1クォーター途中に投入されたヤンは、オフェンスではコーナーにポジションを取るが、そこまでパスが回らずにボールタッチの少ない辛抱の展開に。タイミング良くコーナーからインサイドに飛び込むことでチームオフェンスに関与しようとする意識は見られたが、隔離期間を終えてチームに合流したばかりとあって連携が取れておらず、パスを引き出すことはできなかった。
それでもヤンの責任というわけではなく、彼がコーナーにポジションを取ることでスペースが開き、西山達哉とアンソニー・マクヘンリーの崩しで良いシュートを打てていたので、オフェンス自体は機能していた。
結局、前半だけで約10分とこの日は『試運転』、唯一放ったシュートは太田敦也のチェックを受けながら強引に放ったもので、これは決まらなかった。2リバウンド1スティール、そしてターンオーバー2つというのがデビュー戦の数字だった。
ヤンは試合を終えて、「合流して日が浅く、プレシーズンゲームがなくいきなりの公式戦だったので難しさを感じました」とデビュー戦を振り返る。「ターンオーバーをなくしてもっと良いポジショニングを取ることが課題です。ホーム初勝利に向け、もっと積極的にリバウンドやディフェンスからチームにアジャストしていきたいです」
ターンオーバーの2つ目は、第2クォーター終盤。コーナーで待つだけでなく、ボールを持つマクヘンリーとのハンズオフからリムアタックに行ったシーンだ。スピンムーブでディフェンスをかわしてスピードに乗るはずが、抜きつつある鈴木達也に指先でボールを引っ掛けられた。それまで我慢の時間が続き、ようやく自分でアタックする機会が巡ってきたところでのターンオーバーだけに悔しかったに違いない。
それでも信州はヤンが出場した前半に作ったリードを後半も守り切り、83-79で勝利。B1での7戦目にしてうれしい初勝利を挙げた。ようやく戦力が揃ってきたここからが、本当の勝負になる。
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