「どういう起用法がベストなのかを選手たちに聞きたい」
今シーズン終了後にサンダーを離れ、ブルズの新ヘッドコーチに就任したばかりのビリー・ドノバンは、若手が多い新天地での仕事に取りかかっている。
「まず私が取り組むべきは、チームの試合映像をとにかく見ること」と先日コメントしたドノバンは、サンダーのヘッドコーチに就く以前はフロリダ大学のバスケットボール部を率い、2006年と07年にNCAA連覇を果たすなど、若い選手の才能を上手く引き出せる指導者だ。
前任者のジム・ボイランは、時に厳しすぎる練習を課して一部の選手から反発を受けたが、ドノバンは選手たちの声を聞くことを重視している。
「NBAで5年の経験を積ませてもらった。今までは西カンファレンスだったが、シーズンに2度ブルズとも対戦して、どういう選手がいるのかフィーリングは得ている。これまでと異なるオフェンスを築き上げる際に私が重視するのは、選手たちと時間を過ごし、彼らの意見に耳を傾けること。彼らがどういう起用方法を好むのか、どういう形なら一番効果的なプレーができるのか、どういう部分に自信を持っているのかなどを聞いて、どうすれば彼らの技術を最大限に生かせるのかを考えないといけない。これらを実行するには彼らと対話しながら、意見や考えを聞くことが大事だ。それらを踏まえて、私がしたいバスケットを基準にチーム作りをする」
ドノバンはすでに主力のザック・ラビーン、ラウリ・マルッカネン、コビー・ホワイトと連絡を取り合っているという。「どういう起用法がベストなのかを選手たちに聞きたい。その上で全員が力を合わせ、チームのために妥協できる部分があるかを探る。やりたいプレーがあったとしても、全員がその機会を得られるわけではない。しかし、全員が一丸となって、チーム全体のレベルを上げる方法を考える。それが私の哲学なんだ」