並里成

「あらためて辛抱強くやることが大事だと思いました」

琉球ゴールデンキングスは、10月3日と4日と行われた宇都宮ブレックスとの開幕節を連敗で終えた。第3クォーターに引き離されて61-73で敗れた初戦に対し、最終的には68-79と点差は同じだったが第2戦は第3クォーターに大黒柱のジャック・クーリーがファウルトラブルで早々にベンチに下がる中でも食らいつくなど、前日に比べると粘り強さを見せた。

先発ポイントガードの並里成は、第1戦で13得点4リバウンド3アシスト2スティールを記録。第2戦は7得点5アシスト2リバウンドと宇都宮の強固なディフェンスに苦しめられたが、持ち味である鋭いアタックで存在感を発揮した。

琉球の今シーズンのオフェンスについて藤田弘輝ヘッドコーチが「大切にしているのはスクリーンが来るのを待って、しっかりかけること」と強調するように、ピック&ロールからボールハンドラーが中にアタックして守備を切り崩す展開をより重視している。

そして「スクリーンをかけて、ゴール下のペイントエリアに入る回数は多かったと思います」と指揮官が語るように、3ポイントシュートに当たりがこなかったことも響き得点は伸びなかったが、自分たちの目指すオフェンスを貫いた部分では手応えも得られた。

第2戦の終了後、並里はプレー内容については前日よりも手応えがあったと振り返る。「昨日の反省から今日はもう少しディフェンス、オフェンスともにアグレッシブに行くこと。ディフェンスではもっと前からプレッシャーをかけ、オフェンスではペイントタッチを増やしていこうと思っていました。チームとして我慢しようと話していて、それを続けた結果、第3クォーターに良いリズムをつかめました。あらためて辛抱強くやることが大事だと思いました」

並里成

「テンポを速くする時、スローダウンする時のメリハリをつける 」

この2試合で感じた宇都宮との差をこう語る。「宇都宮はとても賢くて、僕らのやりたいプレーをさせないバスケットをシンプルにできていました。僕たちにはその部分が足りず、課題だと思います。それを徹底して40分間続けていく遂行力を高めていかないといけないです」

また、並里はピック&ロールからの縦への推進力に優れるが、ともに先発出場する今村佳太、田代直希の両ウイング陣もピックからのドライブを得意としている。琉球がより厚みのあるオフェンスを展開にするには、司令塔の並里が2人の持ち味をいかに引き出すかも大事であり、「彼らは本当にタレント力があるので、彼らが波に乗れるきっかけを作りたい。今は探っている状態ですが良いところを見つけていきたいです」と本人も意識している。

第2節、琉球はホーム開幕節で新潟アルビレックスBBを迎え撃つ。「テンポを速くする時、スローダウンする時のメリハリをしっかりつける。相手の弱い部分を突くこともできなかったので、反省して次に繋げたいと思います」

並里がこう語った自身の課題を改善するプレーをすることで、琉球はファンを魅了するバスケットボールを展開していくはずだ。

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