写真=野口岳彦

「これからも感謝の気持ちを忘れず」と活躍を誓う

千葉ジェッツは今日、ポイントガードの富樫勇樹と3年間の複数年契約を結んだことを発表した。この夏に25歳になる富樫は、キャリアの重要な3年間を千葉で過ごすことになるが、特筆すべきは千葉が富樫のプレーヤーとしての可能性を最大限に尊重し、海外挑戦については許諾している点だ。

高校からアメリカに渡った富樫は、秋田ノーザンハピネッツでプロデビューした後もNBAでのプレーを目指してサマーリーグに参戦したり、イタリアのプロリーグでプレーしている。今もなおレベルの高い海外のリーグでプレーしたいという意向は強く、そこをクラブが認めた形だ。

海外挑戦に一区切りをつけた2015年に千葉に加入した富樫は、これで千葉で3シーズンを過ごしたことになる。ここ2シーズンは不動の先発ポイントガードとして、そのスピードと得点力を如何なく発揮している。だがその一方で身長167cmとサイズの問題があり、富樫のプレースタイルに理解のないヘッドコーチの下では実力を発揮できない。その点、国内でプレーを続ける以上は富樫を軸とするチーム作りを行う千葉に残るのが最善の選択だった。その上で、その千葉が海外挑戦をする際はGOを出してくれるのだから、富樫としては文句ナシの契約になったはずだ。

千葉が出したリリースで、富樫は次のようなコメントを発表している。「日本でプレーするならスタッフ、チームメイト、ブースター、パートナーなどいろんなことを考え、千葉ジェッツふなばし以外ないと思いこの長期契約を結びました。また、今回の千葉ジェッツふなばしとの契約に関して、海外挑戦について理解して頂いた事も長期的な契約に繋がりました。これからも皆さまへの感謝の気持ちを忘れず、千葉ジェッツふなばし、そして日本代表の勝利に貢献し、2020年の東京五輪という夢の舞台にも立てるように努力していきたいと思います」

日本代表でも確固たる地位を築き、日本バスケ界の『顔』になった富樫。千葉で、あるいは海外の舞台で、その活躍はまだまだ続きそうだ。