経験で上回ったライジングゼファーフクオカ、敵地で秋田を破りB2優勝を決める

2018/05/21
Bリーグ&国内
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文=立野快 写真=B.LEAGUE

劣勢にも動じぬバスケで第3戦も制して2年連続優勝

秋田ノーザンハピネッツとライジングゼファーフクオカのB2プレーオフファイナル、第3戦までもつれた大一番を福岡が制し、B2制覇を達成した。

19日に行われた第1戦では後半に抜け出した秋田が83-69と完勝。レギュラーシーズンの勝率が9割、さらには熱狂的なブースター『クレイジーピンク』に後押しされる秋田が圧倒的に有利かと思われたが、不利な状況には慣れっこの福岡はこれに動じることなく自分たちの力を発揮する。

第2戦の序盤、昨日23得点と躍動した小林大祐がこの日も連続得点でチームを波に乗せる。司令塔の山下泰弘が接触で負傷するアクシデントに見舞われるもチームの勢いは衰えず、華麗なボールムーブから得点を重ね、ディフェンスでもボールマンへの激しいプレッシャーで秋田のボール回しを封じた。

秋田も負けてはいない。第1戦に続き、タイムシェアしながら激しいディフェンスを継続。第2クォーターにはセカンドユニットの4人が4本の3ポイントシュートを高確率で決めて試合を立て直し、一気に逆転まで持っていく。

粘りの展開になった後半、競り勝ったのは福岡だった。ジョシュ・ペッパーズのアウトサイドやフリースローで粘りリードを奪い返すと、終盤にはゴール下のディフェンスを固めて秋田に流れを渡さない。第4クォーター残り4分、小林がディフェンスの上から決めるタフな3ポイントシュートを沈めてリードを8点に広げると流れは一気に傾き、福岡が第2戦を82-73で勝利した。

小林大祐、第2戦に続き勝利を引き寄せる大仕事

B2の優勝決定は前後半5分の第3戦に持ち越された。エナジーで上回る秋田は、カディーム・コールビーのディフェンスをこじ開けるポストプレーでバスケット・カウントをもぎ取り7-2と先行する。だが、ここから若い秋田とベテランが多い福岡の違いが明暗を分けてくる。経験豊富な福岡は慌てることなく、一つのプレーを大事にして追い上げを開始。チームディフェンスで確率の高いインサイドを消し、攻撃に転じればペッパーズを生かして着実に返していった。

後半残り3分、リードを守るべく田口成浩がルーズボールにダイブするハッスルプレーを見せるもラインクロスでボールは福岡に。ここで小林が第2戦の終盤に続いてディフェンスの上から3ポイントシュートを沈めるスーパープレーで福岡が逆転に成功する。ここで秋田は慌ててしまった。警戒されているインサイドへ無理に侵入するもターンオーバー。秋田が再びリードを奪うこともあったが、チャンスを決めきれない。

残り30秒、1点ビハインドの場面で秋田はコミュニケーションミスから痛恨のターンオーバー。さらにスティールから速攻という絶好のチャンスを得るもパスをミス。エリック・ジェイコブセンに逆速攻を決められる。このリードを守った福岡が15-12で勝利し、B2優勝を手にした。

勝負どころで勢いが裏目に出た秋田、悔しい敗戦

福岡にとってはB1昇格が至上命題。目標を達成した後の敵地での試合ということで、モチベーションの持っていき方が難しかったはずだが、秋田に負けないハードワークで接戦を制した。B3からのスタートが決まった地元のチームに戻って来た山下泰弘と小林大祐のベテラン2人がゲームに落ち着きを与え、秋田を上回った。

昨シーズンはB3に振り分けられた福岡は、B3優勝を果たして昇格してきた。2年連続の昇格と2年連続のカテゴリー制覇。来シーズンはB1の壁を乗り越えるのが課題となるが、苦しい状況の中で成功体験を重ねてきたことが大きな力になるはずだ。

対する秋田は勝負どころで冷静さを欠いた。昨シーズンもレギュラーシーズン最高勝率の島根スサノオマジックがファイナルで西宮ストークスに敗れ優勝を逃したが、今回は島根(85%)より勝率が高く(90%)、中立地での一発勝負ではなくホーム開催だっただけに、秋田にとっては悔しい敗戦となった。それでも40分間を通した攻守に激しいバスケットはB1レベルで、来シーズンに激戦の東地区をより盛り上げる存在になりそうだ。

B1昇格を勝ち取った両チームの健闘をまずは称え、来シーズンの戦いを楽しみに待ちたい。