「すべてはディフェンスからなんだ」
プレーオフファーストラウンド、ロケッツvsサンダーの一戦はジェームズ・ハーデンがゲームハイの37得点を挙げ、チームで20本の3ポイントシュートを沈めたロケッツが123-108で勝利した。
ラッセル・ウェストブルックが右太ももの筋挫傷で欠場したが、ロケッツはボールを散らし効率的なオフェンスを披露した。ハーデンも「ボールムーブメントが素晴らしかった」と語り、チーム一丸の勝利を強調した。
「オープンであればシュートを打ち、そうでなければ素早い判断でパスを選択した。エリック(ゴードン)とジェフ(グリーン)は素晴らしいプレーをしてくれたし、PJ(タッカー)も攻守に渡ってチームのためにプレーしていた。全員がチームプレーを継続することが大事だと思う」
シーズン途中に加入し、ベンチからの出場でハーデンに次ぐ22得点を記録したグリーンの活躍は特に目立った。だがグリーンの活躍について聞かれたハーデンは「特にない」と素っ気ない反応をしたが、それはグリーンの実力を知っているからだった。
「僕はルーキーの時からジェフを知っている。チームメートだったから彼の能力は分かっているんだ。ジェフは自信を持っているし、ドリブルからプレーメイクもできる。ディフェンスではどのポジションも守れる。彼はこれまでキャリアを通じてやってきたことを継続しているだけだよ。シーズン途中で彼を補強できたことは大きかった」
第3クォーター終了時点で104点を奪い勝負を決めたロケッツだったが、ハーデンはオフェンスよりもディフェンスが鍵だったと語った。「ディフェンスを評価されることは少ないけど、特に試合序盤のディフェンスが効果的だった。ディフェンスを頑張ればオフェンスで楽に得点が取れる。『バブル』での8試合でウチは試合のペースが1位でリズムは悪くなかった。楽に点が取れるかどうかはリバウンドとディフェンスの激しさ、コミュニケーションに懸かっていて、すべてはディフェンスからなんだ」
オフェンスのイメージが強いハーデンがディフェンスの重要性を説くあたりにプレーオフの厳しさ、そしてチームの充実度がうかがえる。ウェストブルックの欠場は確かに痛手だが、ロケッツはスモールバスケットの威力をあらためて証明した。