ファーストラウンドの相手は愛着ある古巣、サンダー
ロケッツのラッセル・ウェストブルックが右太ももの筋挫傷のため、来週から始まるプレーオフファーストラウンドの最初の数試合を欠場することになった。
8月11日のスパーズ戦では28分間プレーして20得点を挙げ、試合後には「感覚は良いし、調子は戻りつつある」と語っていた。新型コロナウイルスに感染したことで調整が遅れていたが、プレーオフには間に合ったはずだった。しかし、その日はなかった痛みを翌朝の起床時に感じ、MRI検査を受けて筋挫傷であることが判明した。
今シーズンの彼は平均27.2得点、7.9リバウンド、7.0アシストを記録。フィールドゴール成功率はキャリアハイの47.2%だった。新加入したロケッツのオフェンスでの役割に慣れ、特にジェームズ・ハーデンとの連携を構築するまでに時間がかかったが、直近の27試合では平均得点が30を超え、フィールドゴール成功率も50%を超えている。
好調なウェストブルックが欠場となれば、NBA優勝を目指すロケッツにとって大きな痛手だ。ハーデンを中心に脇を固めるサポートキャストを揃えたロケッツだが、時に一本調子になりがちなオフェンスのリズムに変化を加えるのがウェストブルックだ。またディフェンスでのエナジー、フィジカルの強さも今のロケッツには欠かせないものになっている。
ファーストラウンドではサンダーと対戦することが決まっている。ロケッツはケガの多さを嫌ってクリス・ポールを放出し、ドラフト指名権を差し出すことでウェストブルックを獲得したが、皮肉にもプレーオフを前にウェストブルックがケガを負った。逆にクリス・ポールはサンダーで完全復活を果たし、ロケッツを阻む大きな敵として立ちはだかる。
それでも、ウェストブルックはケガが長引かなければファーストラウンドの途中で戻って来る。長くプレーした愛着のある古巣を相手に、負けられないプレーオフで彼がどんなプレーを見せるのか、ファーストラウンドの大きな注目ポイントとなりそうだ。