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「アグレッシブな気持ちでやれば良いことが起こる」

2017-18シーズンのMVP受賞が濃厚のジェームズ・ハーデンは、一人で大量得点を決めることができ、チャンスメークもできて、ファウルを誘うこともできる『曲者中の曲者』だ。4月15日にトヨタ・センターで行なわれたティンバーウルブズとの西カンファレンス1回戦の初戦は、ハーデンの強みがすべて現れた試合だった。

前半からクリント・カペラと阿吽の呼吸でチャンスを作ると、リーグ屈指の2ウェイプレーヤー、ジミー・バトラーのディフェンスをかいくぐって次々にシュートを決めた。この試合のロケッツはチーム全体で3ポイントシュート成功率27%(37本中10本)と低調だったが、この成功10本のうち7本をハーデンが決めている。

さすがにハーデン一人のオフェンスで攻略できるほどウルブズは簡単な相手ではないが、勝負どころでロケッツがボールを託す選手が誰かは言うまでもない。ハーデンは、わずか1点リード(87-86)で迎えた第4クォーター残り5分30秒から文字通りチームを牽引。ドライブからのバンクショット、レイアップ、連続3ポイントシュート、フィンガーロールレイアップと続けて決め、約2分弱の間に12得点を荒稼ぎ。

後半にセカンドユニットのデリック・ローズの厳しいディフェンスも苦にしなかったハーデンは、アンドリュー・ウィギンズも翻弄。第4クォーターはバトラーが張りつくも相手にならず、『ハーデン・ショー』という表現がぴったりの試合となった。

44得点8アシストを記録したハーデンは「アグレッシブな気持ちでやれば良いことが起こる」とコメント。「シュートを打てるスペースを与えられれば打つし、プレッシャーをかけられても何とか切り抜けるか、チームメートを探す。プレーオフであっても、レギュラーシーズンであっても、そういうプレーをしないといけない」と続けた。

今日はハーデンのシュートが決まったから勝利を得られた。他の選手は当たっていなかったが、それでも消極的にならなかったことは収穫だ。レギュラーシーズンと同様にトレバー・アリーザ(4本)、PJ・タッカー(5本)、クリス・ポール(6本)、エリック・ゴードン(7本)も3ポイントシュートを打ち続けた。結果として4選手で合計3本しか成功させられなかったが、このスタイルを貫けるのはロケッツの強みの一つ。3ポイントシュートを6本中1本のみ成功させたポールは、「第2戦からも打てれば打つ」と強気な姿勢を崩していない。

西の首位ロケッツは、ウルブズの攻撃を受け切る横綱相撲を見せた上で1勝目を挙げた。スコア以上にパフォーマンスには差があり、このままロケッツという雰囲気が流れ始めているが、果たして。