エースの八村がアタックできない状況、攻めに勢いが出ず
ウィザーズはNBA再開2試合目でネッツと対戦。開始4分で11-2と良いスタートを切ったが勢いが続かず、終盤に突き放され110-118で敗れ、これで再開から2連敗となった。ケガ人続出のウィザーズでエースとなった八村塁だが、9得点と不発に終わった。
東カンファレンス9位のウィザーズに対し、ネッツは8位。逆転でのプレーオフ進出のためには負けられない試合だったが、それはネッツも同じだった。八村は試合開始からボールを長く持たずにパスをさばき、個人でアタックするよりもチームでのボール回しを優先。速い展開からトーマス・ブライアントの3ポイントシュートをアシストするなど良いプレーもあったのだが、八村にアタックさせないのはネッツの狙いでもあった。
経験豊富なランス・トーマスがオフボールでも執拗なマークで八村をボールから遠ざける。八村に警戒が集まる分、チャンスが増えたブライアントは快調にシュートを決めていったが、エースの得点が伸びないのではチームに勢いは出ない。
ラスト5分で同点。ここからエースの差がスコアに出る。ネッツはキャリス・ルバートにボールを集めて効率良く得点を重ねていくが、ウィザーズは相手に一番警戒されているブライアントが無理なフィニッシュを狙って得点できない。八村に得点の欲しい時間帯だったが相手の激しいマークは変わらず、ディフェンスでブライアントとの連携ミスから無用のファウルを犯すなど、ここでも波に乗れなかった。
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— Washington Wizards (@WashWizards) August 2, 2020
残り1分9秒、高い位置でのプレッシャーでボールを奪って速攻に転じ、相手守備陣より早くゴール前に飛び込んだ八村がダンクシュートを叩き込み、106-112と逆転へと望みを繋ぐが、続くポゼッションでルバートにジャンプシュートをねじ込まれて万事休す。最終スコアは110-118、第4クォーターの勝負どころでエースのルバートがアタックできる状況をチームとして作り出したネッツが上回った。
八村は9得点4リバウンド4アシスト1スティール1ブロックを記録。フィールドゴールは6本中2本成功とシュートに行く回数自体が少なく、パスを回してチームで攻める意識が結果的に八村の持ち味を削ぐことになった。八村自身も試合後には「僕がやりにくいように守ってきた。ダブルチームに来たりトリプルチームに来たり、チャンスが少なかった」とネッツのディフェンスに苦しめられたと語る。
直接対決を落としたウィザーズは、ネッツと7ゲーム差に。レギュラーシーズンを終えた時点で8位と4ゲーム差以内であれば、プレーオフ進出決定戦に進めるのだが、ウィザーズはここから強豪との対戦ばかりが続き、ほとんど可能性はなくなったと見るべきだ。ヘッドコーチのスコット・ブルックスも「リーグ屈指のチームとの対戦ばかりで現実的には難しい」と認めると同時に「選手たちの成長、あきらめず戦うことにコミットする」と語っている。
明日にはペイサーズ戦が控えている。八村は「すごく悔しいですが、次にまたすぐ試合があるので切り替えたい」と、すでに『次』を意識していた。
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— Brooklyn Nets (@BrooklynNets) August 2, 2020