「スリー・ピートを2度もやっていたなんて知らなかった」
マイケル・ジョーダンに密着取材した秘蔵映像を軸に、彼とブルズが2度目のスリー・ピート(3連覇)を達成する1997-98シーズンのブルズの足取りを再現したドキュメンタリー作品『The Last Dance』は大ヒットを記録した。ジョーダンの後輩となるNBAプレーヤーたちも『必修科目』として全10エピソードを見て、様々な感想を寄せている。
ところが我々には想像できない受け止め方をした選手もいたことを『Bleacher Report』が報じている。ホーネッツのテリー・ロジアーは、「僕はこの作品から多くを学んだ。今までブルズがスリー・ピートを2度もやっていたなんて知らなかった」という衝撃的な感想を口にしている。
ロジアーが生まれたのは1994年。父を失ったジョーダンが野球に打ち込んでいた時期だ。『The Last Dance』の主題となる1997-98シーズンには4歳。リアルタイムで知らなくても不思議ではないが、ジョーダンとブルズの偉業を『The Last Dance』で初めて知るNBAプレーヤーがいたことには驚きだ。さらに言えば、彼はジョーダンがオーナーを務めるホーネッツの選手である。
それでも、『The Last Dance』が描き出したジョーダンの姿はロジアーに感銘を与えた。勝利を追い求めてチーム内がギスギスするのも厭わないジョーダンの姿勢を「僕には真似できない」としながらも、「NBAであれだけの偉業を成し遂げるためには、彼がそうだったように本当に特別な存在にならなきゃいけない。そのことはよく理解できたよ」と語っている。
全10回のエピソードが終わった後、ジョーダンはホーネッツの選手たちとWebミーティングを行い、自らがどう戦ってきたかをあらためて語り、選手たちの質問に答えたそうだ。再建中のホーネッツはシーズン再開の22チームから外れてすでにシーズンを終えているが、ジョーダンが植え付けた勝者のメンタリティは、選手たちの成長をうながすに違いない。