チャンピオンシップ圏内まで栃木を引き上げた田臥勇太「やりがいを感じています」

2018/04/02
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=野口岳彦

タイムマネジメントでコンディションを維持

栃木ブレックスは先週末のサンロッカーズ渋谷戦に連勝。同地区のレバンガ北海道が千葉ジェッツに連敗したことにより、ワイルドカードでのチャンピオンシップ出場へ大きく前進した。

キャプテンの田臥勇太は2試合連続の2桁得点で勝利に貢献した。このハイパフォーマンスの裏には、前節のアルバルク東京戦でのタイムマネジメントが大きな要因となっている。28日のA東京戦で田臥は9分間のみの出場。ジェフ・ギブスも全休し、チームは78-90で敗れた。栃木を指揮する安齋竜三も「本当であれば万全の体制で東京さんと戦いたかった」と漏らしており、シーズン終盤のコンディション調整を視野に入れての選手起用だったと説明している。

「個人としてはマネジメントをさせてもらったことで、今週末は良い感じでいけたのでありがたかったです。もちろんその分しっかりやらなきゃなというのはあった」と、田臥は語る。

「ヘッドコーチとコミュニケーションを取って、マネジメントをしながらやっています。おかげさまでケガもなく、終盤に向けて良い状態です」とシーズン終盤の疲労が溜まる時期を迎えているが、田臥は心身ともに良好なコンディションを維持している。

「正直、逆算とか何も考えてないです」

前述したように、栃木はSR渋谷との直接対決を制し、チャンピオンシップ出場を大きく手繰り寄せた。それでも田臥は先を見越すことなく、ただ目の前の試合に集中している。

「正直、逆算とか何も考えてないです。目の前の試合で勝つことだけに専念して、そうやっていけば見えてくると思うので。チャンピオンシップのことは考えていなくて、まずは出ることだけを考えて目の前の試合に集中しています」

田臥はシーズン序盤からこうした考え方を常に持ち、日々の試合に取り組んできた。もちろん試合の価値は不変だが、シーズン終盤だからこそ、こうしたマインドが大事だと訴える。

「終盤になったからこそだと思っています。より競っている状態だからこそ、目の前の試合を大事に戦わないといけない。僕も思ってますし、全員もそう思っていると思います」

栃木は現在北海道に3ゲーム差をつけ、ワイルドカード2位の位置を死守している。次節はその北海道と直接対決を迎える。それでも目の前の試合に集中することだけを念頭に置く田臥には、気負いは見られない。

「もっと強くなりたい、良いチームにしたい」

今シーズンの栃木はヘッドコーチの交代やチームケミストリーの構築に時間がかかり、スタートダッシュに失敗した。それでも渡邉裕規の引退からの電撃復帰やギブスの復活などで勝ち星を増やし、チャンピオンシップ出場圏にまで浮上してきた。

田臥も「毎試合毎試合成長できて、強くなっていけてるという手ごたえはあります」とチームに自信を持っている。「自分たちのやるべきことをやれば勝てるチャンスは大きくなるし、それができなければひっくり返されたりとか、追いつけなかったりします。勝っても負けても良い意味で課題があって、それをみんなで乗り越えていこうという雰囲気になっている感じはします」

そうした雰囲気に伴い、「もっと強くなりたい、良いチームにしたいという気持ちがどんどん終盤にかけて強くなってきている」と田臥の気持ちも高まっているという。

Bリーグ初年度の栃木は、序盤から勝ち星を積み重ね東地区首位でレギュラーシーズンを終え、そのまま初代王者へと登り詰めた。だが現在はワイルドカード2位でのチャンピオンシップ出場を目指している状況だ。昨シーズンとは状況が異なるが、チームを浮上させるというミッションから田臥は大きな刺激を得ている。

「チャンピオンシップに出るために、終盤にかけて大事な試合が続くのは去年とは違うケースです。そういう意味で今年は今年の戦い方でみんなで上を目指してやっていくということを、本当にやりがいを感じてやっています」

勝敗にかかわらず、田臥は『成長し続けること』の大切さをシーズン序盤からずっと説いてきた。その積み重ねが形となり、チームはここまで浮上した。レギュラーシーズンは残り11試合。最後の一伸びでチャンピオンシップ出場を確実なものとするために、田臥の挑戦は続く。