ウォリアーズ

成績は最悪も収穫の多いシーズンに

ウォリアーズは2014-15シーズンから5年連続でNBAファイナルに進出し、そのうち3回優勝して王朝を築いた。だが今シーズンはステフィン・カリーが左手の骨折で長期離脱を余儀なくされ、クレイ・トンプソンが左膝前十字靭帯断裂で全休するなど、主力の不在が響きリーグ最下位に終わった。NBAは7月31日から22チームで再開されるが、当然ながらウォリアーズの名前はそのリストに載っていない。

それでも、『NBC Sports』のトム・ハーバーストロー記者はドレイモンド・グリーンを含めた3人のオールスターのコンディションが万全であれば、来シーズンも優勝候補に入ると語った。「健康であれば、ステフィン・カリーはMVP候補だ。そして、ドレイモンド・グリーンとクレイ・トンプソンのオールスター2人が続く。他のチームにそんな環境はほぼない。ウォリアーズは3人が健康であれば、トップに立つだろう」

レイカーズのレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビス、クリッパーズのカワイ・レナードとポール・ジョージなど、リーグには破壊力抜群な『デュオ』がいる。それでも、ハーバーストローが言うように、1チームに3人のオールスター選手を擁するチームは稀だ。

リーグ有数のスコアラーのケビン・デュラントが抜けたが、アンドリュー・ウィギンズがシーズン途中に加わった。2014年のドラフト全体1位指名を受け新人王を受賞したウィギンズは平均20得点を挙げられるオフェンス力を有している。ウォリアーズでは12試合に出場して平均19.4得点、4.6リバウンド、3.6アシストを記録し、そのポテンシャルを証明した。『オールスタートリオ』とのケミストリーがうまくいけば、リーグトップクラスのオフェンスチームとなるだろう。

また、リーグ最下位まで落ち込んだ悪すぎる成績も王朝復活への大きなカギとなっている。若手選手を多く起用したことでエリック・パスカルやマーキーズ・クリスなどが台頭し、計算できる選手が増えた。さらにドラフトロッタリーでは14%の確率でNo.1ピックを獲得できる。

今シーズンを最下位で終えたウォリアーズだが、来シーズン以降を見据えれば、最高の結果と言ってもいいのかもしれない。