「恩返ししたい、仙台の皆さんの力になりたい」
仙台89ERSは2018年に新体制になって2シーズン、渡辺太郎社長の下で様々な改革を行い、B2ではトップの観客動員数を誇るクラブとなった。それでもB2優勝、B1昇格には手が届かず。今日の新体制発表会で渡辺社長は「3シーズン目となる2020-21シーズンは勝負のシーズンになる。コロナウイルス感染症の影響を少なからず受け、経営的に厳しくなることを想定している。その中でチャレンジを続けてクラブを成長させて難局を乗り越えるため」という新体制を発表した。
7月1日に正式に発足する新体制では、志村雄彦が代表取締役社長となり、これまで志村が務めたGM職は桶谷大ヘッドコーチが兼任する。また渡辺は代表取締役副会長としてクラブに残り、「事業面で全力を注ぎ、このクラブを守っていく」と語った。
志村は地元出身、2018年まで長くプレーした『ミスターナイナーズ』であり、引退後は取締役としてフロント入りしていた。社長就任に「身が引き締まります」と話すとともに、次のように抱負を語る。
「この状況の中でチャレンジするのは勇気がいりますが、震災を経験して多くの皆さんに支えていただいたので、それを恩返ししたい、仙台の皆さんの力になりたい。そう思ってプレーヤーとしてやっていましたし、次のステージでもそうしたいと思っていました。選手だけが頑張っても、フロントだけが頑張っても成し遂げられません。選手もチームも、スポンサーもファンも一緒にチャレンジしていかなければいけないので、橋渡しを今まで以上にやっていきたい」
仙台はBリーグ初年度の2016-17シーズンにB2へと降格。その後はB1復帰を目標に掲げながらも果たせずにいる。新型コロナウイルスの影響を乗り越えなければならず、なおかつ昇格も目指すのは難しいミッションとなるが、新体制でこれに取り組んでいく。