電撃復帰の辻直人がいきなりのショータイム、川崎が序盤からA東京の堅守を破壊

2018/02/10
Bリーグ&国内
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文・写真=鈴木栄一

辻&ファジーカス、自慢のワンツーパンチが炸裂

2月10日、川崎ブレイブサンダースが敵地に乗り込んでアルバルク東京と対戦した。1月27日の千葉戦での負傷から電撃復帰となった辻直人が3ポイントシュート4本中4本成功の15得点、大黒柱のニック・ファジーカスが31得点を挙げると、チーム全体で60%以上と高確率でシュートを沈め、94-65で同地区首位のA東京を圧倒した。

この試合、先発メンバーの発表で大きな驚きがあった。冒頭で触れたように左足関節捻挫で全治3週間から4週間と見られていた辻。そして、1月20日の京都戦で左頬骨と鼻骨骨折のA東京の安藤誓哉が、揃って当初の見込みよりも早く復帰を果たしたのだ。

その中で、川崎は辻がいきなりの大爆発。第1クォーターだけで12得点を挙げチームに勢いをもたらす。さらにファジーカスもこのクォーターで14得点と、自慢のワンツーパンチでいきなりA東京の鉄壁守備をノックアウト。35-15と一気に突き放すと、そのまま前半を49-34でリードとして折り返す。

ただ、第2クォーター終盤、川崎の不用意なターンオーバーからA東京が追い上げており、このまま反撃もあるのではと思われた前半の終わり方だった。しかし川崎はハーフタイムで立て直した。北卓也ヘッドコーチはこう振り返る。「点差がつくと少し気の抜けたプレーだったり、ディフェンスでギャンブルをしがちになりますが、後半はそれをなくすように徹底しよう。相手は点を取らなければ追いつけないので、イージーな得点を与えないように注意して、しっかりディフェンスをやってくれました」

川崎、難敵相手に終始主導権を握る圧勝

第3クォーター早々にファジーカスの連続得点で再びリードを20点に突き放すと、あとは余裕の試合展開。最後は、特別指定で加入した青木保憲がプロ初得点を決めるなど、ベンチ入りメンバー全員の貢献で難敵に快勝した。

北ヘッドコーチは、辻の出場についてこう明かす。「予定ではもう少しかかるんではないかという感じでした。ただ今週、代表合宿に行き、そこでリハビリをして良い感じだと。チームに帰って来て練習をしたら、行けそうだなというのが先発に起用しました」

さらに「プレータイムのコントロールは必要だねと話していましたが、出だしであれだけシュートが入り誤算と言うのはおかしいですが、期待以上。シュートが入りましたら彼自身、チームも良い流れになりました」と、ビッグゲームで爆発したエースシューターを称えた。

野戦病院と化したA東京、安藤が志願の強行出場

一方、A東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは「ディフェンスのアグレッシブさ、激しさで後手に回り、試合最初の1分から最後までずっと引きずってしまった。それがオフェンスにも悪影響を及ぼし、自分たちのオフェンスをしっかり作れなかった。私たちの戦いをさせてもらえなかったです」と完敗を認めた。

また、安藤についてはケガ人続出で野戦病院となったチーム状況を見て、予定よりも前倒しの志願の出場であると感謝している。「当初であれば来週の千葉戦から復帰する予定でした。しかし元基、馬場(雄大)が怪我で欠場。(ザック)バランスキーも出場していますが故障を抱えています。そして(田中)大貴、(竹内)譲次が代表でチームを離れることが多い、しっかり練習が組み立てられなかった中、彼が『行きます』と言ってくれました」

「明日は違った展開に絶対になりますので良い準備をしたいです」と北ヘッドコーチが語るように、両チームの力関係から言って今日と同じ展開になることは考えられない。その中で、川崎が連勝できれば本当に大きな弾みがつく。また、A東京としてはケガ人が多いとはいえ来週も千葉ジェッツと強豪相手が続く中で、ここが踏ん張りところ。明日は両チームにとって大きな意味を持つ一戦となる。