サンロッカーズ渋谷の田渡修人、移籍1年目のシーズンを終え「精神的な葛藤も含めて成長できた」

サンロッカーズ渋谷の田渡修人、移籍1年目のシーズンを終え「精神的な葛藤も含めて成長できた」

2020/04/29

田渡修人

昨シーズンから大幅なロスター変更をしたサンロッカーズ渋谷は、今シーズンを27勝14敗と大きく勝ち越し、天皇杯では優勝と、東地区で強豪チームの仲間入りを果たした。三遠ネオフェニックスから加入した田渡修人に、移籍1年目となった今シーズンを振り返ってもらった。

「もっとできたはずなのに、というもどかしさがある」

──今シーズンのSR渋谷は天皇杯で優勝し、リーグ戦は27勝14敗で終えました。

過去の成績と比べたら良かったし、天皇杯でも優勝できましたが、チームが成長している途中でシーズンが終わった感じです。もちろん、天皇杯での優勝は達成感も充実感もありました。ただそれ以上にチームの成長を実感していたので、もっとできたはずなのに、というもどかしさがあります。

──天皇杯以降はシーズン前半のような連勝もなく、少し苦戦しているイメージがありました。

僕たちの勝率は6割を超えていますが、東地区との対戦だけを見ると勝率5割ぐらいです。シーズン後半では東地区との戦いが増えることもあって、今までやっていない戦術を取り入れたりと試行錯誤している時期でした。あとは僕を含めケガ人が出てしまったり、相手が僕たちのディフェンスに対応してきている部分もありました。

僕たちは外国籍選手を含めて新加入した選手の多い、若いチームです。試行錯誤を繰り返してようやく形ができてきた時期でした。なので、何が悪かったというわけではなく、成長段階でまだ噛み合わない部分が出た試合が多かったというイメージです。

──個人としてはどうでしたか? 移籍1年目のシーズンが終了しました。

まずはディフェンスがめちゃくちゃキツかったです。プロになって一番のキツさでした。三遠の時の方がプレータイムは長かったですが、手を抜いていたわけではありませんよ(笑)。攻守ともにシステムが全然違うので。

ディフェンスの手応えはすごくありましたね。相手が嫌がっているのも分かりましたし、相手のやりたいオフェンスに持ち込ませないディフェンスができていました。すごくキツかった分、手応えと充実感も同じぐらいありました。

田渡修人

「今まではクリエイトしてもらっていた部分が大きかった」

──個人的なオフェンス面はどうですか? 三遠時代はシューターとして活躍しましたが、試投数自体が減りました。

今シーズンはシュート本数自体が多くなくて、今まではクリエイトしてもらっていた部分が大きかったなと思いました。自分でキャッチしてシュートを打つシチュエーションも多くなく、そこは自分で迷っている部分でもありました。

三遠の時は得点を取ることに集中していましたが、SR渋谷はみんながどこからでも得点が取れるし、どんどん攻めていくタイプの選手が多いんです。ここで僕もみんなと同じようにガンガン攻めたらコート内のバランスが悪くなるんじゃないかと意識しすぎた部分がありました。シュートを打てるタイミングでも、まだ10秒あるし他の人にフィニッシュを任せた方が良いんじゃないか、スペースをもっと取った方が良いんじゃないか、とか。そういうことを考えるうちに、どんどんボールを触る回数までも少なくなってしまったんです。

でも途中で吹っ切ることができました。浜中(謙)アシスタントコーチといろいろ話したんですが、彼は小学生の頃からの友達なんです。同じチームだったことはありませんが、隣の区だったのでミニバス時代からよく練習試合をしていました。共通の友達もいたので中学生の頃はお互いの家に泊まりに行ったりもして。彼は高校卒業後にアメリカへ行きましたが、帰国した時やオフシーズンには必ず会うぐらいの仲なんです。

彼はオフの日も一緒にワークアウトをしてくれたんですが、その時に「これだけやっているんだから、もっと吹っ切って攻めて良いんじゃないの?」と言ってくれたんです。自分でも成長を自ら止めているような気がして、もったいないなと感じましたね。伊佐(勉)ヘッドコーチから「シュートファーストで行ってくれ」と言われたこともあり、徐々に吹っ切ることができました。ただ練習中からもっとアクションを起こしていこうと変わってきたところでケガをしてしまったんです。シュート本数とかの数字には出ていないですけど、自分の中では迷いなくプレーできてきたところでのケガだったので悔しかったです。

──移籍当初は「東地区で自分の力を試したい」と言っていました。その点は実際にやってみてどうでしたか?

3ポイントシュートは今までも通用していて、東地区に来る前から自信がありました。それ以外のドライブとかディフェンスという部分は、開幕当初はチームも勝てていたので自分でも通用している感覚でした。でもシーズンが進むにつれて自分の中の迷いが生じたこともあります。それでも個人的にはすごく充実していました。精神的な葛藤も含めて成長できたし、東地区でもやれるという実感もあって、SR渋谷に来て本当に良かったと思っています。

田渡修人

「家でできることでバズれるようなことって、なかなかない」

──今は外出があまりできない状況ですが、トレーニングはどのようにしていますか?

チームトレーナーから送られてくるメニューを家でしています。あとは千葉ジェッツのストレングストレーナーの(多田)我樹丸は友達なんですが、彼が毎日21時半からガジュトレというのをSNSで配信しているので、それをやっています。

──田渡選手といえば弟の凌選手が『エアロビチャレンジ』でとても話題になりましたね。

ホントですよ! 俺のバズるチャンスが……。一緒にバズりたかったなあ(笑)。でも凌は本当にすごいですよ。動画の再生回数は100万回を超えているし、ウィザーズのマスコットもチャレンジしてくれたりして、世界を巻き込んじゃっていますからね。

──兄として、このままでいいんですか?(笑)

僕は違うもので行こうと今は模索中です。ただ、家でできることでバズれるようなことって、なかなかないんですよね(笑)。

──トレーニング以外でのお家時間はどのように過ごしていますか?

僕は『名探偵コナン』が大好きなので、何回も繰り返し見ています。特に赤井秀一が好きなんですが、コナンのことならずっと語れますよ(笑)。今のところ僕が知っているコナン好きは、寺園(脩斗)と(ベンドラメ)礼生と石井(講祐)さんですが、バスケ界でコナン好きを集めたいですね(笑)。

あとは最近ダーツを買ったのでダーツをしたり、美味しいコーヒーを淹れて飲むのが好きなのでコーヒーを飲んだりしてお家時間を過ごしています。

──田渡選手は復帰後わずか3試合でシーズン終了を迎えました。うち2試合は無観客で、ファンの方々の前でプレーする機会がなかなかありませんでした。応援してくれる皆さんへのメッセージをお願いします。

今シーズンは本当に応援ありがとうございました。無観客試合を経験して観客の皆さんがいないと僕たちの試合が成り立たないと感じました。そして皆さんの声援があるからこそ僕たちが120%の力が出せているんだとすごく実感したシーズンでもありました。

コロナウイルスの影響でシーズンが途中で終わってしまいましたが、今は目の前のコロナに打ち勝たないと来シーズンやその次のシーズンもないと思うので、全員でコロナに打ち勝って来シーズン、必ずコートでまた会いましょう。来シーズンは今シーズンより積極的に自分を表現したいと思っているので、今はお家でできることをしっかりとやっていきたいと思います!

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