
「新しい役割によって僕自身に新たな成長がある」
ナゲッツのファンはマイケル・ポーターJr.を愛していた。ケガを抱えた状態で加入し、最初の1年はリハビリに費やした。ニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーが全盛期を迎えるナゲッツでオンボールで攻める機会はほとんどなく、オフボールムーブを磨いた。何年もチームディフェンスの動きを理解できず右往左往しながら少しずつバスケIQを高めていった。
こうしたポーターJr.の成長を見守ってきたナゲッツのファンは、3ポイントシュートを決めても「ヨキッチのパスがあれば当然」と世間が見なしても、その勝負強さを理解しており、2023年の優勝に欠かせない戦力だったと認識していた。
現地1月29日のナゲッツvsネッツは、そのポーターJr.が昨年オフにネッツにトレードされてから初めてデンバーでプレーする機会だった。試合前にはトリビュート映像が流され、彼の名前がコールされるとデンバーのファンはスタンディングオベーションで出迎えた。
この試合を前に、ポーターJr.はナゲッツへの感謝を語っている。「ケガを抱えた状態でNBAに来た僕を、ナゲッツは時間をかけて成功へと導いてくれた。チームもどんどん強くなり、優勝も勝ち取った。7年間、毎日のように顔を合わせていたチームメートやコーチ、メディカルチームやここで働く人たちとこうして再会できるのはうれしいよ」
試合はナゲッツが107-103で勝利したが、ポーターJr.は7本の3ポイントシュート成功を含むシーズンハイの38得点を挙げた。今も自分を応援してくれる古巣のファンに見せたのは、以前と変わらぬプレーではなく、エースとして成長した姿だ。
「ナゲッツではタフショットを打つ必要がなかったけど、今はダブルチームが来ている状況でフェイダウェイの3ポイントシュートを打たなきゃいけない。ただ、この新しい役割によって僕自身に新たな成長があると感じているよ」
「環境を変えるべき時だったと思う。僕はナゲッツが大好きだったけど、そこが僕の知る世界のすべてだった。今は全く異なる新たな挑戦をしていて、とても新鮮な気分なんだ。キャム・ジョンソン(ポーターJr.のトレード相手)はこれまでのキャリアで縁のなかった優勝を狙える環境にいて、僕は若手を引っ張る環境にいる。お互いが新しい場所で輝けているのは、本当に素晴らしいことだ」
「そう言えるのも、優勝できたからだ。リングを手にしていなければ、新しい挑戦に前向きに飛び込むのは難しかったかもしれない。優勝は多くの偉大な選手が一生を懸けても達成できないほど大きなことだ。それをあらためて実感しているよ」
試合が終わった後、ポーターJr.はナゲッツの選手やスタッフのほぼ全員と握手やハグをし、言葉をかわした。トレードはNBAの冷徹なビジネスだが、彼の移籍は誰もが納得し、プラスになる稀有なものとなった。
— Denver Nuggets (@nuggets) January 30, 2026