ボール家の次男と三男はリトアニアのクラブと契約
3兄弟揃って名門レイカーズでプレーさせることを一家の目標に掲げているラバー・ボールは、長男ロンゾをレイカーズに送り込み、華々しいルーキーシーズンに満足している様子。そして、今度は次男のリアンジェロと三男のラメロをリトアニアのプロチームと契約させ、ロンゾとは異なる経路でレイカーズ入りを目指す。
19歳のリアンジェロは、UCLAのバスケットボール部員だったが、中国遠征中に万引きの疑いで逮捕され、帰国後に出場停止処分を科された。この判断に怒ったラバーはリアンジェロをUCLAから退学させた。さらには16歳のラメロにも高校を辞めさせ、ともにプロの世界で腕を磨かせることを決めた。
2人がプロ契約を結んだのはリトアニアリーグのヴィータウタス。リアンジェロとラメロが2018年1月から契約下に置かれる。1月9日に予定されている2人のデビュー戦は、リトアニアでは早くも大きな関心事になっているようだ。
一般的にNBAにはアメリカの大学を経てドラフトにかかるもの。だが、リアンジェロの不祥事をきっかけに、ラバーはこのコースを断念した。『都落ち』の感が強いが、これについてラプターズで活躍するリトアニア出身のヨナス・バランチュナスは「彼らにとって素晴らしい機会になる」と語る。
16歳の時にリトアニアのリーグでプロ選手になったバランチュナスは、2011年のドラフト全体5位でラプターズから指名され、現在に至っている。「リトアニアは美しい国だから、2人が気に入ってくれたらうれしい。バスケットボールのレベルは高いよ。2人がどれだけやれるか楽しみだ」と彼は言う。
バランチュナスの助言は実にシンプルだ。「とにかく努力しないといけない。才能も大事な要素の一つだけれど、肝心なのは努力。もし困ったことがあれば言ってもらいたい。力になるよ」
リトアニアの若い世代は英語が堪能なため、リアンジェロとラメロが言語の壁を感じるシチュエーションは少ない。ラバー・ボールの賭けが吉と出るかどうかは、2人がどれだけの結果を出せるかどうかにかかってる。予想外の展開ではあるが、ロンゾと同様に、海を越えたリトアニアの状況にも注目したい。